悪意
2009年06月06日 | 本
すっごく久しぶりに本を読み終えた。
というのも、ここのところ目の調子が悪く(老眼か?)
通勤途中での読書を控えていたのであります。
でも先日美容室に行った際に読み始め、
あまりの面白さに、一気に読み終えてしまいました。
’96
彼の作品は、過去に「手紙」しか読んでいない。
なので、ミステリーは初めて読んだのだが、
実に面白かった。
以下ネタバレ。
物語の最初の方で、犯人が捕まる。
そして、本人も自供をする。
それでは、なんでこんなに長編になっているのか??
そこに私の予想や範疇を思い切り超える、犯人の動機があった。
ってことなんだけれど。
そもそも、タイトルには意味があるってことを忘れて読み進めていたからね。
この犯人の動機が、人間の持つすっごい「悪意」から起こした殺人だったっていうことに
驚愕を覚える。
確かに人間、ずっと生きていると、
他人に対して、死ねばいいのに…という感情を持つってことも
ある。
しかし、ここまで根が深く周到に殺人を企てるほど、死んでほしいという人間がいるだろうか??
私にはいない。
だから、読後感っていうことで言わせてもらうと
あまり気分のいい作品ではない。
しかし、あくまでミステリー作品としての感想だと
面白く読み応えのある作品だと思う。