※トップ画像は、Dropbox公式サイトより
■時間がない人のための要約
- 『Dropbox』のバージョン管理で、上書きしてしまったファイルを復活できる
- 「ファイルリクエスト機能」で、『Dropbox』を使っていない人からもファイルを送ってもらえる
- 業務上のファイルを『Dropbox』に保存する時には、機密度に応じてきちんと対処するべし
■詳しい解説
クラウドストレージにも色々なサービスがありますね。
メジャーどころを挙げるなら、Googleの「Googleドライブ」、Microsoftの「OneDrive」そして、Macユーザーとしては忘れちゃいけない「iCloud Drive」等々。
転送速度の速さや容量にメリットのある「Googleドライブ」、企業ユーザーが業務での利用を申請するときに上司を説得しやすい「OneDrive」、Appleユーザーならインストールやら諸々しなくても使い始められる「iCloud Drive」といった特徴がそれぞれありますよね。
しかしながら、さすがこの手の類似サービスの元祖『Dropbox』は、他にない特徴を持っているのです。
自分は、会社のMac Pro、Windows 7、持ち歩いているMacBook Air、そしてXperia Z3のどこからでもデータにアクセスできるように、メインで利用しているのは『Dropbox』なのですが、その理由とちょっとした利用のコツを書いてみたいと思います。
■ファイルの更新履歴からデータを復元できる
上に挙げたクラウドストレージは、自動的に各端末のローカルデータを更新(同期)しておいてくれるのが便利なのですが、何かの手違いで上書き保存してしまったファイルを元に戻したいという時、ありませんか?
Macユーザーなら「Time Machine」を利用するなど、時差別にバックアップを取っておいてくれる仕組みもあります。
しかし外付けのストレージを用意していないので使っていないとか、Windowsユーザーの場合そうした環境を用意するには有料アプリを購入する必要があるなど、1つ前に保存したデータしかバックアップしていないという場合が多いのではないでしょうか。
(当ブログに辿り着くような人なら、まさかのノーガード戦法ということはありませんよね?笑)
ここで『Dropbox』ですが、実はこのサービスには「バージョン管理」という機能があります。
いつものフォルダへは行かず、web版の方をクリックしてみましょう。
間違って上書きしてしまったファイルを見つけたら、右クリック(コンテクストメニュー)から「以前のバージョン」をクリック。
これで、過去にさかのぼって保管していたデータを復元できます。
ただし、消してしまったファイルを復活させることは出来ません。
あくまで、『Dropbox』上に保管されているデータについて履歴管理をしてくれるだけなので、その点は要注意です。
■新しいファイルリクエスト機能
『Dropbox』では、つい最近新しいサービスを開始しています。
これは、『Dropbox』を利用登録していない人からも、自分の『Dropbox』上にファイルを入れてもらえるというサービスです。
上のリンク先から入り、画面の指示に従ってリクエスト用フォルダを作成したら、そのリンクURLを相手(複数でもOK)に送るだけです。
部下に報告書等を求める時にも、メールでバラバラと送られてくるファイルを整理する必要はなくなりますね。
■業務上のデータをクラウドに置いておくとか正気なの?
しかし、いかに『Dropbox』が「堅牢なセキュリティ」を謳っても、万が一を考えると、それを鵜呑みに出来ないというのは皆さんご存知のとおり。
ここに業務上のファイルを置いておくということに、抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。
●セキュリティと利便性とはトレードオフの関係
要するに外出先や自宅でも、事務所で管理しているファイルを開きたいというような場面で、クラウドサービスは活用されるわけです。
便利さの裏にはリスクが潜むといいますが、利便性を追うなら、ある程度の割り切りは必要になってくるでしょう。
そこで、以下の3種類にファイルを仕分けます。
- 万が一の漏洩があっても構わないもの
- 漏れてもクリティカルではないか、利便性を優先すべきもの
- 絶対に漏れるとヤバいものか、利便性を優先しなくてもいいもの
1. については、スピードを優先して普通に『Dropbox』上に保管します。
2. に関しては、パスワード付きの保管庫を用意します。
3. は、クラウドサービスでの利用は諦めます。
これをきちんと仕分けしたら、まず大抵の人の場合『Dropbox』の弱点である容量の少なさ(無料の場合)が気にならなくなるだろうと思います。
これで、より安全に『Dropbox』を利用するための準備が出来ました。
●パスワード付きの保管庫について
さらに続けて書くつもりでしたが、長くなってしまったので以降については次回記事へ譲ります。
Mac同士で使う場合、Windows同士で使う場合、両方を使う場合によって各々、パスワード付き保管庫として利用するアプリが変わってきますので、それぞれについて解説する予定です。