模倣犯（３）ー宮部みゆき

評価４

再読（前回2019年3月31日）。
連続女性誘拐殺人事件の首謀者・ピースは相棒の栗橋浩美と策をめぐらし、中学時代の同級生で浩美の幼馴染の高井和明に罪を着せることを計画。テレビの報道番組で「女性ばかりを狙った卑劣な犯罪」であることを指弾されたことへの報復として偶然出会った男性を殺害した二人は山荘へ和明をおびき出して、誘拐殺人に加えて男性殺人も和明に負わせようと行動するが、なかなか上手くことが運ばない。

そこで睡眠薬を飲ませた和明と男性の死体を乗せた車を浩美が運転して山中で殺害してしまおうと出かけるのだが、なななんと！車ごと崖下に転落して二人とも帰らぬ人に・・・

死が眼前に迫っていることも知らずに過去を振り返る和明と浩美の独白が心に迫る。
そして、ニュースで二人の死を知り、平然とシナリオの練り直しを考え始めるピースの冷血動物的感性に心が凍る。一人になってどんな行動に出るのか？ピースの出方が気になる。