空と海という無限の大きさを名とした空海は、20代半ば、四国の東南端室戸岬で修業した。 太陽が昇る頃、金星(明けの明星)も同じように光り輝いている。 「谷響きを惜しまず、明星来影す」 空海は宇宙に生かされていると感じたのだろう。 この国の自然は豊かだ。 日々実感できることは何物にも代えがたい。 しばし世俗を忘れる瞬間であろうか。