行雲流水の如くに

機能不全に陥った国連ーーその元凶は常任理事国(米・英・仏・露・中)

国際連合はその発足から重大な欠陥を持っていた。

常任理事国5か国がまとまらなければ一歩も前に進まないという点だ。

米ソ冷戦が始まるとその欠陥はあらわになったのだが、また再び世界大戦は起こしたくないという加盟国の意志で何とか持ちこたえてきた。

ところがロシアがウクライナに侵攻するに及んで、もはや国連はにっちもさっちも行かなくなった。

 

過去に西側が行ってきた軍事介入にプーチン大統領は激しく噛みついてきた。

「軍事力の行使は、その決定が国連で承認された場合のみ合法なのです。そして我々は、国連の代わりにNATOやEUを持ち出す必要はありません」

この段階ではどちらかというとプーチンに分がある。

しかし彼はこの主張をかなぐり捨ててウクライナに侵攻した。

もはや「目糞鼻糞を笑う」類だ。

 

最近は「グローバルサウス」とかいう言葉が乱れ飛ぶ。

新興国や途上国を指す言葉らしいが、両陣営がこれらの国の支持を得ようと躍起になっているという。

しかしあまり力のない国の支持を集めても解決の道が出来るとも思わない。

私の見方は悲観的で、行きつくところまでいかなければ国連改革などは出来ないだろう。

それはロシアの崩壊なのか、ウクライナがギブアップするのか、今のところ極めて微妙だ。

あるいはこの程度では収まらないかもしれない。


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コメント一覧

megii123
i1189さん、こんにちは。
ウクライナにある核を維持していたら、おそらく北朝鮮レベルの国になっていた可能性大ですね。
あの段階では、核放棄が一番まともだったのでしょう。

ウクライナの悲劇は、安易にロシアやアメリカのことを信用してしまったことでしょう。
「専守防衛」という考え方がなかったのです。
2014年東部地域とクリミア半島に侵攻されてはじめて気が付いたのですが、もはや遅かった。

今の日本の「敵基地攻撃論」は危ういです。
議論もなしに突き進むのは戦前の愚を繰り返すだけです。
i1189
行雲さん、専守防衛で失敗した例がウクライナだそうです。非核3原則も同じです。そのためロシア侵略を招いたようで。この意味では敵基地攻撃能力の誇示が必要かもしれません。
megii123
i1189さん、こんばんは。
この拒否権を、米・英・仏・露・中は絶対に手放さないでしょう。
なんともすっきりしない話ですが。

日本の軍事力は世界でも10位以内の能力を持っています。
日本の「専守防衛」のために何が必要か、まともな戦略のないことが問題です。
megii123
kenちゃん、こんばんは。
今回のロシアの暴挙で国連の実態が暴露されました。
要するに何もできない「盲腸」以下ですね。
盲腸もそれなりに役に立っているようで。

特に5か国に拒否権を与えたということは致命的な欠陥です。
この5か国が国際平和の守護神ならそれも良しですが、率先して平和を壊しているようでは救いようがありません。

まあ、あきらめてはいけないんでしょうが。
i1189
確かに国連は改革が必要でまず拒否権をなくすことが先決ですね。それと自前の軍隊を持たないので舐められています。
knsw0805
行雲さん、おはようございます。
ゼレンスキー大統領が「国連は力がない」と発言したことが話題になっています。そして行雲さんの「私の見方は悲観的で~出来ないだろう」は私も同意見です。ニュースで国連を取り上げるたびに、嫁さんに「全く国連は何も出来ないのだから」とぶつぶつつぶやいています。身体の盲腸と一緒です。役にたっているのか何のために存在しているのか、そもそも5か国の常任理事国に中国が入っていること、拒否権問題、非常任理事国の果たす役割等がさっぱり分かりません。ロシア・北朝鮮・中国の三カ国こそ悪の枢軸で消してしまいたいですが原子や水素爆弾を生み出した人
類のジレンマでなかなか良き解決策、出口は見つかりませんね。
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