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 き ち

娘 ゆみの成長記録です

償えない

2012-11-20 18:08:19 | 想い
久しぶりに18トリソミーが憎いと思った
死亡診断書の医学的に因果関係を認める死因の欄に
そう書かれてあったから

18じゃなきゃ、死ななかった?
心臓とか肺とかじゃなくて、18だから?

ゆみがあの日悪化したのも18だから、なの?

私は他の事も思い当たってる
少なからず、それも引き金のひとつだと思う

14Lもの酸素を流してるのと同時にモワモワと加湿かけて、マスクをガッシリと着けさせられたら...
想像してみて、息が出来るかな、大人でも苦しいと思うんや。

だからだんだん換気し辛くなり吐けなくなって二酸化炭素が溜まった


なんで気付かなかったのだろう、苦しそうにしてた背中が浮かんで私も苦しくなる。

入院2日目、自分でマスクを外してる写真があるでしょ、あれ、サインだったんよ、これ苦しいって。
大学病院でしてたように酸素と加湿は別けてしてっていうサインだった。

おまけにマスクが鼻に当たって痛いだろうからとそこに分厚いテープを貼って保護してもらったようだけど
それが余計にマスクを密着させることになった、隙間がますます無くなった。

ものすごくしんどかったはず、
吐いても吸っても、
鼻や口に吹きかけてくる酸素の風圧と、加湿の重さで苦しかったはず

それは拷問に近いよね

看護師さんと
「この酸素量でマスクはキツイはずなのにね、ゆみは慣れてるからかなぁ」と話したよ
でも私はそれ以上考えなかった
キツイって感じとったのに、今回はその上加湿のけむりがあるのに
そのままにした、何でだろ、頬に食いこんでたマスクのゴムを少しだけ緩めてそのままにした

その後の吸引の後、また看護師さんがぎゅうってゴムをキツくしたけど
酸素の数値がその方がいいからと、そのままにした

数値は高ければいいって思ってた
ああ、もう、ばかだ


悔しくて、溢れる

ゆみにとって私は砦のはずなのに
砦の私がこんなんだから


最期の最期に
ひどいことをした

謝っても謝っても、もう遅い

ずっと悔やんで生きてく

気づけなかった自分を私は一生許せない






染色体異常のほんとうの怖さ

2012-03-10 23:30:14 | 想い

先日、NHKで人気の番組『プロフェッショナル仕事の流儀』で肺移植のスペシャリストの先生が取り上げられていました。

移植を待てずに亡くなった子どももいるし、手術が成功してこれから生きていく人たちもいる。

そしてふと、思い出しました。
2回目の心臓カテーテル術の後、
ゆみが重度の肺高血圧症だと告げられた時、先生から提示された治療法の中に、
「肺移植という方法もありますがそれは難しい手術だし、ゆみちゃんのように小さいと。。。」の言葉を。
それに、先生は言わなかったけど、私は心の中で
『染色体異常だとひとつひとつの細胞の設計図が狂ってるので、
移植してもまた別の問題が発生したりうまく機能しない事が想像できるしね・・』とつぶやきました。
(この時から心臓の根治術は諦め、内服薬からの改善を試みてます)

先生から言われた言葉でもう一つ印象的なお話があります

「普通の血管が例えばゴムのようなもので出来ているとすれば、ゆみちゃんの血管は紙のようなもので出来てるのかもしれない」

とても、じわぁっと、腑に落ちていきました。1回目の心カテでも大静脈の一部がささくれたようになってると言われたゆみ。
今の医療では、、太刀打ちできない。
たった1本多いだけで、こんなにも沢山の設計ミスがある。
染色体異常の本当の怖さを感じました。

染色体異常は、一生、ずっと、ゆみにつきまとっていく。生きていく中、ずっと。

今、臓器移植法が改訂され、以前よりはるか多くの提供者があり移植が行われている。
でもこれは、ゆみのように染色体異常や遺伝子異常の人、それが疑われる人にはきっと関係ない。

あれ?臓器移植の枠は?順番って?トリアージ法のように決められているようなものなのかな・・・
提供のお話ばかりが世に出回り、受ける側のお話がそう言えばない。
NHKさん、今度はそっちを取材、放送して下さい

~ 夜

2010-05-15 11:16:25 | 想い


私は君に何をしてあげられるんだろう


息をする度 動く細い肩

頭を撫でて

大丈夫?と声をかける

いや

つぶやきに近いのかも知れない


咳込むと

体全部がゴホゴホと揺れる


痩せたね


息が止まる


はぁはぁはぁ

吸って

吐いて


当たり前のことを

君は懸命に繰り返す


吸って

吐いて

ああ

君を見てると思う

息をするって

こんなにも大変

こんなにも疲れるんだって


ああ

本当に

本当に

その少しでも私が代われたら


君がスヤスヤと眠れるように



私に何が出来るんだろう



か細い肩


小さな横顔


眠りたくて口元に添えた手


眺めることしか出来ない






もうひとつの言葉

2010-04-08 13:48:57 | 想い
4/7はゆみのお友達、yちゃんの入学式でした。
どんなに嬉しいだろうと思います。ゆみの入学式なんて正直、想像つかないです。
そこまでたどり着く道のりは想像してもしきれないほどの険しくて、辛くて、でもあったかい、いろんな想いの詰まったものなんだろうな・・・
昨日夕方写メをもらい、感激・・・。入学式に出席出来たそうで・・・それもすごい。
しかも、大好きな先生がわざわざ病院におめでとうを伝えに来てくれたそうです。
もう、なんて、幸せ。
ゆみのような子どもや私たちのような親にとって、ずっと診てくれた先生はものすごく特別な存在。そんな人が成長の節目に立ち会ってくれるなんて、嬉しすぎます。
本当に良かったね、yちゃん、パパさん、ママさん。

昨日の記事で私たちが変わるきっかけとなった言葉を書きましたが、実はもうひとつ、
とても大切な、転機になった言葉があります。
それはこのyちゃんパパからもらった言葉です。

どんなことをしても助けると思ったものの、実際はどうしたらいいのか分かりませんでした。
やる気のない主治医の先生、NICUの看護師さんもなんかおかしい人が多い。
だって、「風邪ひいてるんですよ~」と、ゴホゴホ、ズルズルとマスクをした看護師さんがお世話してるんですよ。誰か休めと咎めないのか、不思議でした。
そんな時に、同じ18tっ子のママさんからyちゃんパパさん・ママさんを紹介してもらい、
後日お会いして、悩みを話し終えたときにパパさんが

「やってみたらえんよ」

そう、言ったんです。
一瞬、何のことかわからなかったので聞き返すと
「何でも。NICUで看護師さんがやってる吸引やチューブの入れ替え、注入、何でも。
やってみたら分かるわ。」

そんなこと、自分でやるなんて発想はもちろんありません。だって出来るわけない、
あんな専門的なこと・・・、
でもママさんは

「出来るよ~。私らもしよったよ、なぁ?」パパさんはうなづきます。

何が分かるんだろう・・・、とにかくやってみよう。何が分かるか、絶対に知りたい。次の日からやってみることに。すると、だんだん、わかってくることがありました。
看護師さんたちの処置の荒いことや雑なこと、上手い手つきや思いやり、その違いがはっきり。目からうろこが落ちる?そんな感覚でぐんぐんまた、私たちの意識が変わってきました。

こういうことだったんだ・・・

『やることで、分かる』んだ。逆にやらないと分からないし、気づけないんだ・・・
そして確信しました。主治医がこの先生である限り、ゆみの命はこのまま消えゆく。そして転院を決めました。
一か八かの選択でしたが、今を少しでも好転させるにはこれしかないとの想いひとつで・・・
だから、yちゃんパパ・ママとの出会いがなければ、
今の状態を問えば心不全だとしか言わず、次に進みたいと言うと退院しか提示しない主治医にずっと打つ手がないまま、モヤモヤするばかりでいたと思います。

「やってみたらえんよ」

なかなか、言えないですよね。とてもシンプル、でも経験したからこそ言える言葉。だから私も、だれか迷っている人がいるとしたら

「やってみることよ」

気づく人は気づく? 伊予弁で言ってみました。

桜の季節は色んな事を思います。
忘れられない、

「どんなことしても助けるわ」
「やってみたらえんよ」

今のゆみがあるのはこの言葉をもらえたから。
この出会いに、感謝です。


写真は2006/11/20転院した日のゆみです。
やっとゆみが手元に。
この日から、ずっと一緒の生活が始まりました。




たぶん、なかよし

2010-04-07 02:16:48 | 想い
昨年の写真展に出したもの。

タイトル『たぶん、なかよし』

今から約一年前に撮りました。


ゆみ2才7ヵ月


ゆみ妹3ヵ月


いつの間にか

大きくなってたね。

父と母は2人に会えて本当にうれしい。


ゆみが生まれた時は、
余命宣告をされ、
延命治療をするのかどうか
早めに決めておいて下さいと主治医から言われた

ただただ、茫然とした

そして あと数分後には居なくなるかもしれないゆみに
どうしてあげるのが一番いいのか
そればかり考えた

何もせず、逝かせてあげるのが普通と言う主治医、
保育器の中で 身の置き所がないってふうに横たわる、ちっちゃくて細いゆみを見てると
生かしたいと望むのは 親の自己満足なのかと思った。

そんなときに心に響いた、助産師の友人のことば。

『私だったら どんなことをしても助けたいと思う』

なんの淀みもなく答えをくれた


そうだ、


生きて欲しいんや

抱っこしたい

声を聞くとたまらなくなるんや

泣かれたりしたら、さらにたまらんし、

とにかく、ゆみの全てを失いたくない

だから延命治療の答えは

「わかりません」

分かるわけがない、

我が子の命を、何も起こっていない今、決められるわけがない

先生の意図を察した答えを今、持つ必要なんかない


そう、気付いてから、私たちは変わった。

どんなことをしても、無理言ったって、助けると心から思えた



ゆみ妹がおなかに居ると気付いたのは

ゆみを抱き、桜を見ていた時。

おなかがすうっと冷たくなって、気配を感じた


何度も出血するのを見て

ゆみのことがあるから無理に助けなくてもと言う人もいたが

それは逆、

ゆみを授かったからこそ、気が付き、強く思えることがある


医療制度の整った平和なこの国に生まれたのだから

ここで出来ることは精一杯してあげるよ

世界には理不尽に失われる、たくさんの命がある

願っても助けられない命がある

だから この子もそんな理由で亡くさない

 命を、育みたい


出血して救急に駆け込む度、
「何で私、病院居るんやろ??」ってゆみは不思議な顔してたね

 ゆみの時も何度も何度も、高速乗って駆け込んだんよ
 でもゆみがそんなにもしんどい身体でがんばってたって知らなかった

 だからゆみ妹は 胎児ドッグを受診、
 知りたかった
 この子に何かが起きてるのか、そして、
 何かあったらすぐ対応出来るように
 

ほんとうに・・・色んな人たちに支えられて、

無事 ゆみ妹を産むことが出来、育ててる



まだまだ なかよしってわけにはいかない2人だけど



父と母は 2人に会えて

しあわせ

ほんとうに しあわせです

ありがとね・・・