2013年の春は、
入学式に出席するつもりだった
昨年秋に地元の小学校から入学前の案内が来て
教育委員会に連絡し
小学校へ入学辞退の断りの電話、
教育委員会の支援学校担当の人に
訪問教育を受けたいと申し込み、
10月中旬、通っていたデイに
ゆみの状態を見に来てくれる予定だった
ゆみを見たらなんて言うだろう
あ、目が合いますね
笑いますね
手足がちゃんと動きますね
「はい!!」って
想像してドキドキしてた
だけどー・・・行ってしまった
小学校入学前の児童は
幼稚園や保育所などに入っていないと
情報は戸籍上のものしかないそうだ
(幼稚園や保育所から児童の情報の報告をしている)
ゆみは児童デイにしか行っていない
その児童デイは報告書を出す義務はない
だからゆみには普通小学校の案内しかなかった
なんだかその手続きをしていると
小学校入学は
ゆみが社会的に認められる為のもののように感じた
言ってみれば『デビュー』
私にはそれがとても嬉しかった
誰にも知られず、認められず、抱っこされず、
退院出来ずに死んでもそれは仕方ないって、
そんな風に思われる状態で生まれてきたゆみだったから
生きてるぞ
ここにいるぞって言える
手帳の発行や
バギーの申込み
オムツ申請なんかも
私はとても嬉しかった
そして
そのとびきりが、小学校入学だった
複雑な想いはよぎる
昨年の夏、小さな体にランドセル背負った一年生の群れを見て
「来年はこの仲間になれるんだ」と
目を細めて見てたのに
反面、
ゆみが居なくなることを強く感じるようにもなり
ゆみに気づかれないよう泣くことも多くなってた
桜が咲いて
卒業式のニュースと
桜が散る頃
入学式の映像が流れ
夢見てた自分が溢れてきて
涙ばかり
でも嬉しい事もあったんだ
同級生のRちゃんが小学校に入学したこと
やったね
とうとうやったね
あとゆみのお姉さん
Yちゃんが中学校に入学も
それぞれの春が始まってます

Kくんママからもらったランドセル
メッセージも、ありがとう

ヘムからはこれ

「はい、おねーちゃん、ランドセル!!」
私がランドセル欲しいなー、欲しいなーと言ってたら
Yちゃんママから貰ったモチーフ使って作ってくれました
ヘム、ありがとー

「おかーさん、残念がってるけど
私は別に行かんでもかまんかったけどなー」
たぶん、ゆみはこう言うと思う
でもね、
やっぱりお父さんとお母さんは
ゆみと一緒に初めての春を感じたかったよ
小学生のゆみを見たかったよ
きれいな格好して写真撮りたかったよ
そして、迷惑そうなゆみの顔も見たかったよ