ちのとこ

たぶん プチブライスな毎日。←えええ!?
 今はゴールデンカムイに浮気中です(多分来春くらいまで)。

おなかすいたね

2020-05-13 22:47:44 | 金カム脳

11巻108話
釧路にて
罠にかかった鶴を待つ二人。

インスタで微糖さんから「青空バトン」をもらって
北大近くで撮ってきた一枚です。
札幌の青空って水色ですよね。だいたいが薄曇りといいますか。
左端に桜が残ってます。
今はエゾヤマザクラや八重桜が満開な感じです。

旭川から釧路まで、けっこう長いこと一緒にいたのに
全然なじまない尾形さん。
「おなかすいたね」の白石の言葉に
なんか応えてやれよと思うけれども
たぶん
尾形の人格性格気が合う云々のせいばかりじゃなく、
もともと出し抜く気しかないので仲間になりたいという気もなく
この辺の尾形は終始心ここにあらずだったんだと思う。
頭は鶴見の仕掛けるだろう追手
心は鶴見でいっぱいだったんだろうと思う。

私の尾形のイメージ
「鶴見のバカ!もう知らない!
金塊なんか部下に出し抜かれてアホ見たらいいのに!」
「鶴見のバカ。三島も前山もイイ人そうでキライ!
人のいい手駒殺されてイライラしちゃえばいいんだ!」
「・・・鶴見のバカ。追いかけて来てもくれない。追手をかける価値もないっての?」
「鶴見のバカ。鶴見なんて失敗しちゃえばいいんだ!」
もうそんな風にしか思えない。
それ以外の尾形の行動理由が見当たらない。
鶴見がここまで邪魔されて尾形を無視しまくってるのも、
駆け引きにしかみえないし。



鶴見さんを描いてみました。また顔だけw
ちょっとげっそりコケすぎ?
じいさんぽくなってしまった・・・(゚▽゚)

鶴見さんも激動の人生てか
人に歴史ありってか、自分史を知りたい。
あの時代にピアノ習えるほどの家に生まれ育って
十代のうちにロシアにわたり、
スパイとして、写真館をやって
二十歳くらいで結婚して子供出来て
その二人を殺されて、日本に戻って
新潟の師団に籍置いて、地元で柔道の稽古してた。

家が落ちぶれたとしても
自身のあの頭脳と運動神経と美的センスと顔の良さで
一代でいくらでもなんともなったろうからきっとそう気にしなかったはずだが
そもそもそんなに欲もなく、ロシアの写真館で幸せに暮らしていたように見える。

何でもかんでも持っていた人が、運命に次々と奪われ続けていく。
実家の財、自分の家族、戦友、部下、理性と美貌。
無欲なままではいられなくなり、
激情に突き動かされることで建設的に冷静に己を保ち続けている。
そんな風にも見える。
男のプライドとしてその喪失に
決して嘆かないすがらないおくびにも出さない姿ってのは
哀愁ってかせつないってか、要するにセクシーだと思う。
内容は違うけど、尾形や、月島もそういうのを個々胸の内に抱いていて
蓋をしてそんな自分を見ないようにしてる姿が、
(でも結局の行動原理はそれなんだから、実際は目を背けてるだけなんで)
バカだなーとも思うし
いじらしいとも思うし、
要するにセクシーだ。