こんばんは。改選後、初の臨時会が今日、閉会しました。委員会構成の確定や、役職など、様々なご報告がございますが後日とし、早速本題に入ります。
4月9日の議会本会議にて、補正予算案が審議され、賛成9、反対4の賛成多数で可決しました。
この補正予算は新型コロナウイルスに対する、緊急経済対策事業の予算付けとなったものです。
さて、一部SNS等で各議員の賛否が示されているようですが、私は賛成いたしました。
各議員の賛否は、いずれ議会だよりにて、公開されます。
今日のブログにおいては、この緊急経済対策の概要や、私の採決態度についてを、一商工業者という立場からも合わせて、考えを述べたいと思います。
いずれの批判も受け止めますが、私は他者の採決態度や、考えを否定するつもりは毛頭ないことは、あらかじめ申し上げておきます。それぞれの生い立ちや、現在の職業、政治的背景が全議員違うことで、当然採決態度や主張が違うことは、民主主義に照らし合わせても当然のことと考えているためです。
さて、この緊急経済対策とはどういった中身なのかという部分からになりますが、すでに新聞報道などでご存知とは思いますが、3月13日に町から発表されたもので、
・宿泊予約キャンペーンの実施
ネット予約の際のクーポン割引分の補助
・お座敷券の発行
上記キャンペーンに合わせて、団体需要の喚起のため
・地域商品券の前倒し発行
10%プレミア付きの商品券発行による、地域経済の循 環を促進
今回の補正予算の中身は上記となっています。
3月中旬の発表時点では、コロナウイルスの状況が現在と異なっており、ゴールデンウィークに向けて、観光需要を呼び戻すために、4月中旬から下旬にかけて、このような経済対策を開始する予定でありましたが、状況は変化していき、今月7日には緊急事態宣言が出されたことから、このような緊急経済対策は、終息の状況を見定めながら、開始時期を決定することは、予算審議の他議員の質疑においても、町長から答弁がありました。したがって、現在のコロナウイルスの状況下で行うものではありません。
では、どうしてこの段階で予算審議を行う必要があったかについてですが、あくまで、私の議員としての私見になりますが、当初は緊急を要するとの判断から、予備費を支出して行う予定であったと記憶をしています。また、このような事業費としての予算立ても、議会の議決を経ずに、町長の専決処分(議会にはからずに執行ができる。小田原市は今回、この手法をとったようです。)として、行うこともできたでしょう。
このタイミングで予算審議となったのは、終息後遅滞なく事業にとりかかるためにも、予算がなくては準備もできないこと、専決処分ではなく、この臨時会のタイミングでしっかりと議会に対して説明を果たし、議決を得ることが、行政としての議会に対する責任であると考えたのだと私は受け止めています。
そしてここからは、あくまでも仮定の話しになりますが、このような各自治体において行う経済対策や支援に関する事業について今後、国の補助金や交付金が認められることになるとするならば、予備費を充当したものには、基本的には予算がつきません。したがって、しっかりと事業費として予算立てをする必要があり、このような補正予算を組む必然性があったことは、議案を審査する議員として、持ち得なければならない、当然の知識や考え方であると思います。
冒頭で述べましたが、私は一商工業者の立場も持ち合わせた議員です。
当然のことながら、観光客の減少に伴う来客数の大幅減、売上減を受けている事業者が大変多く、地元の方々も外出控えで、来店が少なくなっているという声を多く伺います。
言うまでもなく、湯河原町は基幹産業が観光業。多くの従業員を抱える旅館、その旅館へ納入する業者、その業者の家族や従業員。そして飲食店の方々。
ゴールデンウィークが丸々、緊急事態宣言の期間内になり、いわゆる稼ぎ時を逸することとなったことで、経済的に大きな損失を受ける人が、この町でどれだけ多くいるのか。そして、やがて税や様々な使用料の減収として、町の財政へと跳ね返ってくるのです。
それでも、明るい兆しが見えてくるまで、従業員を守りながら、必死に我慢をしようという方々が多くいる中で、そのタイミングを逸することなく、準備をしておくために、予算を確保することは、私は政治の責任であると思います。
(例とするならば、国の給付金などの対応が遅いのは、予算がないこと、補正予算が成立していないため、事務執行ができないから。)
各々の議員の考え方、バックボーンの違いによって、採決態度に違いが出た結果となりました。民主主義の原則にたち、ひとつの結果として予算が可決しました。しっかりと終息のタイミングを見て、適切に執行していただきたいと考えております。また、国の財政レベルでできることと、各自治体の財政レベルでできることを、しっかりと区別することも、大事なことだと考えます。
是非、皆様には冷静に、正しい情報を正しい形で得ていただき、昨今の社会現象のひとつである、ネット上での炎上行為や、誤った情報の拡散にはご注意いただきたいと、切に願います。
そして最後に申し上げておきますが、私は他者の意見表明の場において、自己の意見表明や主張をするつもりは、全くありません。
責任ある議会議員として、間違った情報の中で主張をすることなく、冷静に自己の情報発信に努めたいと思います。
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