《下らない夜のお話》

ホームセンターで買ってきたバラの苗を庭に植えた。1480円、安くはない。バラの名前はカトリーヌ・ドゥヌーブ、フランスの大女優の名にちなんだか。大輪のピンクの花が咲くようだ。
私は今までに何本もバラの木を枯らしてきている。


「名前は？」
男は女に尋ねた。
「カトリーヌ・ドゥヌーブ」
「良い名前だね。僕は綾小路公男。はじめまして」
「……」
「カトリーヌ・ドゥヌーブって良い名前だけど、綾小路カトリーヌっていうのもいいよね？」
「エッ？アッ！うん、そうかもね」
女は努めて冷ややかに答えた。
「プロポーズは一度断るのが女の子の礼儀だぜ」
男はそう言って女の額を小突いて笑った。女もつられて笑った。
男はその日、カトリーヌと一夜を共にした。いつもどおり、下らない夜だった。
男には大殺界が近づきつつあった。

高賀山 残雪あって 無理できない

片知川の林道、自由の女神像が目印。山頂付近まで林道続いている。残雪まだまだある。四駆でも無理。
山頂に立ちたかった。低い山でも開けた山頂に立つと山パワーを感じる。高賀山は標高約1200メートル。徒歩十分くらいで登れて楽チン。晴れると北アルプスや白山から飛んでくる山パワーがこの山に集まって、それを自分の体内に吸収出来る。
例えば草津には日本一標高の高い国道があり、それはそれは素晴らしい景色。標高2000ｍ。だけどそこは山頂ではない。
周囲360度見渡せるピラミダルな山塊ならば魅力のある山だ。

髪の毛を切り過ぎまして風邪気味に

伸ばすと変だし、困ったな。ナイトキャップしないと寒くて眠れない。寒さに慣れないとこの星で生きられない。

牡蠣鍋はパックの汁を捨てたくない

牡蠣鍋に入れる牡蠣、パックの汁捨てないといけない？栄養ありそうなのに。環境のために捨てないで鍋にして食べました。いいダシ出てました。

もうすでに地蔵にひびが入るかな

額だけじゃなく色んなところに亀裂が。ケヤキは切ってから五年から十年ほうっておかないと木材にできない。
今日、姪が遊びに来ている。

演奏が終わったなかなか楽しめず

自分の世界に浸らなければ。客を盛り上げようなんて考えつつ演奏しては愚だな。もう少し自信持ってやる。
声がかすれていた。

コンサートリハーサルだね馴染みにく

なんか体、怠いや。音がうるさいスタジオ。眠ってたくなる。うるさいから眠れない。
なんでオレなんかが人前で歌わなければならないのかな。昔からシャイだったのに。音楽で感動出来ることが少なくなってきたからかな。
今リハーサルしてる兄さん、上手いけどきれい過ぎて私の趣味でない。音楽で人を感動させるってどういうことなのかな。日本にマディ・ウォーターズはいなかった。

お地蔵の傘にうっすら雪残り

風邪ひいたかもな。それに朝起きると左大腿部が痛く、これは慢性的。
タイガー、あいつ同い年なのか？まだ20代と思ってた。彼に結婚なんて必要ない。

夕暮れにコッココッコと雪が降る

熱燗二本目。仕事してないのに呑んでも大して美味しくはない。
雪が強く降ってきた。積もるまではいかないだろうけれども。スノボ、一度くらいは行きたいな。坂内村辺りまで、近いし。五輪イヤーだし。でも板はあるがブーツはない。
明日、人前で弾き語り。私の音楽、悪くはないが何かが足りない。何だろ？毒かな？それとも薬？毒にも薬にもならないような音楽はやりたくない。

携帯は雪雲厚く圏外にバッテリーさえすぐ減る始末

送信エラーはしばしば、特に写メール。

国盛り前呑んだっけ忘れてた

これまずいんだった。醸造酒が入ってる日本酒はまずいけれども、入っててもたまにイケるのもあって試してみたくなる。そして何度となく外している。そう、むしろよりも敢えて。

山里は雪混じる雨安い酒

母親の左手の手相見たら、カリスマ線が二本入ってる。私認めない。本人には告げてない。