まさおレポート

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バリの玄武岩は色調のベースか

2011-02-18 | バリ島 街の風景・海辺の風景・山の風景

海岸舗道を自転車で走ると、砂浜でバリ特有の黒い石を積み上げていた。この黒い石はバリではおなじみの玄武岩でお寺やプールの周り、それに割れ門や住居にと至る所に使われている。バリだけではない、ジャワ島でもボルブドール寺院遺跡(仏教)やブランバナン寺院遺跡(ヒンドゥ)もこの玄武岩を積み上げて建てられている。そういえばバリの北部にあるシンガラジャの海岸の黒砂もこの玄武岩が砕かれた砂でできているに違いない。バリはアグンやバトール山など火山が多いのでいきおいその溶岩でできる玄武岩が豊富だ。

バリの風景はこの玄武岩石の色調である黒もしくは灰色をベースに成り立っているのではと思ってみた。つまり仮定してみた。この黒い地味な石はバリ全体の色調を規定しているに違いない。この黒や灰色に華やかな原色やパステルカラーは合わない。白の大理石がベースになっているパリやローマでは原色やパステルカラーが映える。一方、こちらの玄武岩には草木絞り染めのようなどことなく抑えたくすんだ色調がよくマッチする。バリの人々の服装を観察するとそんな色調を好むように見える。

ジャラン・バイパスをその気になって観察すると、黒の上着を着用してバイクに乗っている男性が多い。レストランでも黒の制服を着せて、白黒のサロンを巻き、頭に金色系のウドゥンを巻いている店があった。バリの伝統的な藁系バッグももとは白っぽいのだが、鉄さびのようなものを縫ってわざとくすんだように見せる。しろっぽいままの方がヨーロッパ系はもとより、その影響を受ける日本にも受けると思うのだが、生成りの白のバッグは見たことがない。

生物の色調はどうか。いつも登場するビアワはまさに玄武岩の壁の迷彩色といってよい。今日も壁にへばりついたビアワを見かけたが、完全に溶けこんでいた。蝶も南米のものに比べて茶系や黒に白の斑点など地味な色調が多い。鳥も南国の極楽鳥のような鮮やかな色彩の鳥にはお目にかかれない。派手な鳥と言えばバリ西部に生息する真っ白なジャラックバリ、これなぞまさにバリ人のこのむ色調と一致する。

これが一旦お祭りとなると特に男性は輝くような白や金銀を多用するが、女性もケバヤ(バリの女性の正装)の生地の色調は、白が多数派だ。しかし色物を身にまとう女性も多い。特に若い女性は色物を待とうが、やはりどこかくすみ系で少しシックだ。そしてスパングルやビーズあるいは金色でキラキラ系にして飾る。

 


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