
仏教で僧の集団を指すサンガがバリにもある。
少しその辺りに興味を持ったので調べてみた。ただしわたしがバリで直接見聞したのはプラとペダンダぐらいかな。
バリで使われる、サンガと似た宗教・社会的重要語
バリ語・サンスクリット語 | 意味・役割 | 備考 |
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Sangha(サンガ) | 聖職者集団、バラモン血統集団 | 仏教・ヒンドゥー両方由来あり |
Pura(プラ) | 寺院、聖域 | サンスクリットの「都市(Pura)」が転じた |
Padanda(パダンダ) | 高位の祭司 | バリ・ヒンドゥーで最も尊ばれる聖職者 |
Pedanda(ペダンダ) | 同じく高僧、司祭 | パダンダと同義。バラモン出身者がなる |
Jero(ジェロ) | 聖なる人、貴族・高位者への敬称 | 社会的な上下関係を示す |
Griya(グリヤ) | バラモン家の住居、寺院的な役割をもつ家 | サンスクリットの「家(Griha)」が起源 |
Wiku(ウィク) | 出家者、修行者 | 仏教的色合いが強い語(タイ語の「Bhikkhu(比丘)」に近い) |
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プラ(Pura)
バリの寺院は「Pura」と呼ばれるが、これはもともとサンスクリット語の「城塞都市」に由来する。バリでは「神々が宿る聖域」という意味に変わった。 -
パダンダ/ペダンダ(Padanda / Pedanda)
バリ・ヒンドゥー最高位の祭司。サンガの中でも特に宗教儀礼を司る者たちを指す。大変尊敬され、一般人が直接言葉をかけるときも慎重さが求められる。 -
ウィク(Wiku)
仏教色が濃く、出家修行僧を指す語。バリ・ヒンドゥーの中にも仏教の影響が残っている証拠のひとつだ。仏教では僧侶の男性を比丘、女性を比丘尼と呼ぶがバリでも使われていたとは。 -
グリヤ(Griya)
単なる「家」ではなく、聖職者の家。しばしば一部が寺院化していて、儀式にも使われる。