ものすごい作家を見つけた。
前から気にはなっていました、
が今回初めて読んでみて、ううん、ちょっぴりつらいなあ。
石井光太 「神の捨てた裸体」
サブタイトルに、 イスラームの夜を歩く とあります。
新潮文庫
以前から気にはなっていましたが今回初めて読んでみた。
半分以上読み進めて、中ほどまで読み進めて、とてもその取材力というのか現地の凄まじさに、半ば読み進めるのがつらい気分に。
でも、これが世界のある所で現実に起こっていることと思うと、今まで知らなかった自分が問い返されるなあという思いで読み進めました。
詳しくは本書を読んでいただきたいが、日本の子供たちはなんと恵まれていることだろうと思ったことも事実、いくら貧困に打ちやられても、まさか小学生の子供が、売春をせざるを得ないとか、いとも簡単に拉致されるとか誘拐されて…という事態にはなっていないでしょう?
この作家は、気にはなっていました、が読むのは初めてでした。
本書の、なかほどにある
「問わず語り」が、とてもよかった。
ひとりの、アジアのある国の老人に取材しての、その老人が語る一章が、とてもよかった。
国語の教科書に載せて欲しいと思うほど。いや実際に多くの日本の高校生や中学生に、青年たちに読んでもらいたいと思いましたね。
しかし、腹の座った作家もいるものだなあと。この作家の本を他にも読んでみたいと思うようになりました。
フォト・文 石郷岡まさを