明日の私へ

日頃の生活の中で、徒然感じた事を綴っていきます。

電卓のすすめ15 借入金の話

2023年11月05日 | 電卓
電卓のすすめ14 からの続きです。
 
ゼロゼロ融資と言われる実質無利子、無担保のコロナ融資返済開始が今夏から始まりました。
できるだけ借入はしたくないものですが、どうしても借入が必要になるときがあります。
返済方法は大きく分けると3つあります。
 
元金均等返済
元利均等返済
アドオン方式
毎月の支払いは借入額の元金と、その利息を含めて返済します。
結論から言いますと元金均等返済が元利均等返済よりわずかに金利支払額が少なくなるようです。
アドオン方式は避けた方が良いでしょう。
 
車を購入するときの話です。
「さて、支払いをどうしようか。」
車屋さん「○○マイカーローンがありますよ。超低金利です。」
見てみるとアドオン方式でした。
金利の合計がお高いです、勘弁して下さい。
 

元金均等返済

銀行などの金融機関で多く使われる方式です。
元金を均等にして、毎月の借入残高に利息を含めて返済する方式です。
 
例:60万円を年利1.2%で5年間払いで借り入れると月々の支払額は
 
1回目
元金支払い 600,000÷(5×12)=10,000円
利息支払い 600,000×(0.012÷12)=600円
2回目
元金支払い 10,000(1回目と同じ) 
利息支払い 前月の借入残(60万ー1万=59万)に利息を加えて支払います。
590,000×(0.012÷12)=590円
・返済回数まで繰り返します。
 
n回目の返済額 = (借入額 ÷ 返済回数) × ((1 + (返済回数 - n + 1) × 利率)
と計算できますので
2回目を電卓で計算すると
(シャープ)
60[-]2[+]1[×]0.012[÷]12[+]1[×]600,000[÷]60[=]10,590
 
60回目になるとほぼ元金額(10,010円)の支払いとなります。
 

元利均等返済

 
元利均等返済も金融機関等で多く使われる方式ですが、毎月の支払額を同じ金額にして支払います。
各回の支払額の元金と利息の割合が変わってきますが、
初回の元金返済割合が少なく、返済期間が進むにつれ増えてきます。
各回の返済額 = 借入額 × (利率 ÷ (1 - (1+利率) ^ -返済回数))
      (※^は定数を表します)
 
と計算できます。
普通の電卓では60乗を計算するのが大変ですので年払いで計算します。
(シャープ)
まず、利率の5乗
1+.012[=][×][=][=][=][=]1.06145738392
 
利率^-返済回数は
1/利率^返済回数なので
逆数計算します。
[÷][=]0.94210094079
1から引いて
[-]1[=][+/-]0.05789905921
利率で割って逆数
[÷].012[÷][=]0.20725725363
借入額に掛ける
[×]600,000[=]124,354
年間の支払合計です。
12で割れば10,362(おおよその毎月返済額)
※計算サイトでは毎月10,308円となりました。
 
普通の電卓で60乗を計算するためには[=]を59回叩かなければなりません。
関数電卓かエクセルなどを使いましょう。
 

アドオン方式

元金の残高を考慮していない
アドオン方式の計算は簡単ですが利息が高いです。
元金と利息の合計 = 借入額 + 借入額 × 利率 × 期間
600,000[×].012[×]5+600,000[=]636,000
これを返済回数で割れば各月の返済額が出ます。
636,000[÷]60[=]10,600円
 
ローンを組むときは注意しましょう。
 
カシオの場合は[÷][=]を[÷][÷][=][=] [×][=]を[×][×][=]と打ってください。
※参考文献 
 ・西尾茂巳著「1,000円電卓活用法
 ・木村弘之亮著「HP12cによるときめき金融数学」
 
 
電卓のすすめ16 に続きます。
 

続編、文具の木の実もご覧ください。

【実務や試験に役立つ】電卓の使い方


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