まさみちゃんだよ

日常の活動報告

TPP合意反対!

2015-07-31 22:02:18 | 農業分野

 いよいよTPP交渉も山場を迎えています。2013年4月の衆参両院の農林水産委員会における国会決議では、重要5品目などの聖域を確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとするとしています。

 しかしながら、遅れて参加を表明した日本政府は最初から対等な競争条件を主張できませんでした。その象徴が米国にかんぽ生命が「がん保険に参入しない」ことを約束させられとように高い入場料を支払ってのものです。その後の日米事前協議では米国の要求を次から次へと飲まされ、一方的に後退と妥協を重ねました。下記のような国会決議はしたものの、本気で守る気は最初からなかったことはこれまでの政策を見ればわかりきったことです。

 TPPは国際条約を利用して米国企業が儲けやすい仕組みを世界に広げる、とんでもないプランです。合意させてなりません。

                                                                                 記

一 米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。十年を超える期間をかけた段階的な関税撤廃も含め認めないこと。

二 残留農薬・食品添加物の基準、遺伝子組換え食品の表示義務、遺伝子組換え種子の規制、輸入原材料の原産地表示、BSEに係る牛肉の輸入措置等において、食の安全・安心及び食料の安定生産を損なわないこと。

三 国内の温暖化対策や木材自給率向上のための森林整備に不可欠な合板、製材の関税に最大限配慮すること。

四 漁業補助金等における国の政策決定権を維持すること。仮に漁業補助金につき規律が設けられるとしても、過剰漁獲を招くものに限定し、漁港整備や所得支援など、持続的漁業の発展や多面的機能の発揮、更には震災復興に必要なものが確保されるようにすること。

五 濫訴防止策等を含まない、国の主権を損なうようなISD条項には合意しないこと。

六 交渉に当たっては、二国間交渉等にも留意しつつ、自然的・地理的条件に制約される農林水産分野の重要五品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすること。

七 交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うよう措置すること。

八 交渉を進める中においても、国内農林水産業の構造改革の努力を加速するとともに、交渉の帰趨いかんでは、国内農林水産業、関連産業及び地域経済に及ぼす影響が甚大であることを十分に踏まえて、政府を挙げて対応すること。


TPPの本質について(講演会案内)

2015-02-03 14:34:02 | 農業分野

  甘利明環太平洋連携協定(TPP)担当相は2月3日の閣議後の記者会見で、TPP交渉に関し、米国のフロマン通商代表との閣僚協議を早期に実現させることに意欲を示した。「日米間のセットができないと、12カ国全体の閣僚会合のセットができない。何とかそういう話し合いのできる方向で努力したい」と述べた。日米両政府は2国間の閣僚協議を2月下旬にも開く方向で、米首都ワシントンで事務協議を続けている。甘利氏は、もし今回の事務協議が不調に終わった場合でも「事務的に間合いを詰める機会をもう一度持ち、2国間の大臣折衝につなげたい」と語った。

 TPP協定締結に向けて、日米協議が加速しています。一度はデッドロックに乗り上げたかに見えましたが、強かとしか言いようがありません。TPPに限らず、「今だけ」「金だけ」「自分だけ」を求める風潮が社会を破壊しつつあります。しかし、正義は真面目に働く我らにあります。

 茨城県労農会議では、総会後の記念講演に東京大学の鈴木宜弘先生をお呼びし、下記のとおり講演会を開催いたします。是非多くの皆さんの参加をお待ち申し上げます。

                                                 記

と   き         2015年2月26日(木)  14:40~15:55

ところ         水戸市梅香「茨城県JA会館」1階第4会議室

講  師          鈴木宜弘(東京大学大学院教授)

                 『TPP,農政・農協「改悪」の本質』について