期日前投票が、前回の2倍となっていることを聞き、名護市長選挙の二の舞になるのはないかと心配していましたが、大差での勝利でした。ホッとしました。沖縄の選挙応援に駆け付けることも出来ず、申し訳ありませんでした。それでも、新聞意見広告に協力しました。心ある方の声が届いたのでしょう。政府は沖縄の民意を尊重すべきです。
2018年9月30日
沖縄県知事選挙の結果について(談話)
社会民主党
幹事長 吉川はじめ
1.本日、翁長知事の死去にともなう沖縄県知事選挙の投開票が行なわれた。
結果は、翁長知事の遺志をつぎ、オール沖縄勢力が支援した前衆院議員の玉城デニー候補が、米軍辺野古新基地建設を強行する安倍政権が全面的に支援した前宜野湾市長の佐喜真淳候補との短期間の総力戦を制し初当選した。社民党は、県政与党第一党としてオール沖縄に結集し、玉城候補の勝利と辺野古移設阻止をめざし全力で闘った。
玉城候補を勝利に導いた沖縄県民の決断とともに選挙活動を支えた関係各位のご奮闘に心から敬意を表する。
2.今回の選挙は、辺野古新基地建設の是非や普天間飛行場の返還問題を中心に、沖縄のビジョンや経済振興、子育てや教育、子どもの貧困、雇用改善や若者政策、さらに県による辺野古埋め立て承認撤回への対応なども含め沖縄の針路を決める闘いとなった。
玉城候補は、沖縄のアイデンティティをもって政府の圧力に屈せず、新基地建設阻止と普天間飛行場の閉鎖・撤去にむけて全力を尽くした翁長知事の遺志を貫いていくとし、「誇りある豊かな沖縄」、「新時代沖縄」を訴えた。玉城陣営は、県民とともにある選挙と位置づけ、支援する各政党、企業や労働組合の支持を基盤に、高い知名度をいかし、特に期日前投票に注力、翁長氏の地元の那覇市での支持拡大、ネット動画も発信し、都市部、無党派層や女性、若者の支持を広げ、移設反対の保守・中道層の支持もつなぎとめ勝利した。
自民・公明・維新推薦の佐喜真候補は、政府との連携を強調、普天間飛行場の早期返還を掲げる一方で、辺野古移設の是非や埋め立て承認撤回の評価については明言を避け、争点隠しに終始した。自公は、自民党総裁選の最中から国会議員や秘書を投入、業界回りなど組織戦を展開するとともに、菅官房長官、二階幹事長、小泉副幹事長らが何回も現地入りし、街頭で経済振興策を訴えた。またネットでの卑劣な攻撃や投票用紙を写メさせるなどしめつけを展開した。さらに小池都知事まで投入するなど安倍総裁3選後の初の大型選挙で権力むきだしの異常なテコ入れを行った。しかし、翁長県政の継承と沖縄の平和・自立を求め、辺野古移設を許さず政府の抑圧に抗する県民の民意の前に敗北した。安倍政権は、辺野古移設を断念し、県民が平和に生きる権利の具体化に努めるべきである。
3.社民党は、玉城新知事とともに誇りある豊かな、アジアとの懸け橋になる沖縄の実現をめざすとともに、国土の0.6%に米軍基地の70%以上が集中させられている沖縄県の過剰な負担を全国で受けとめ、辺野古新基地建設阻止、普天間基地の即時運用停止と閉鎖・撤去、日米地位協定の抜本改定、オスプレイ配備撤回、海兵隊の撤退、対米従属外交からの転換を強く求めていく。そして、安倍首相がねらう改憲の策動を阻止し、戦争をさせない運動を強めるとともに、次期参院選での野党共闘の推進に取り組んでいく。