ゴールドラットのクリティカルチェーンは優れた考え方だと思う。しかし、彼の理論で工程管理を行うCCPM(クリティカルチェーン・プロジェクト・マネジメント)を使うと、進捗傾向グラフが乱高下してしまう。この乱高下は、ソフト開発においては予測違いによるものと思われるが、建設現場ではさらに他の要因が加わってくる。つまり、ヤードの狭さと他に重機や作業員と言ったリソースに制限があることがあげられよう。だから、思考上は非クリティカル作業と言えども、現場での自由度はほとんど無いと言っていい。つまり、思考上で非クリティカル作業であっても、現実的にはクリティカル作業になってしまうのである。
CCPMの責任者として、建設現場の工程管理に携わった樋尾起年氏が、CCPMの不具合というか違和感を解消すべく「必達工程」という工程管理手法を開発した。これまで「必達工程」を使った実績から言うと、進捗グラフがほぼ45度に沿う理想的な軌跡を示している。なぜ、理想的な45度線に沿う軌跡を示すかと言うと、「必達工程」は、非クリティカル作業も分母に入れて進捗率を計算しているからである。「必達工程」は、CCPMのような工程の革新性はないのかも知れないが、現実・現場で使ってみると、大変気持ち良い。また、非クリティカル作業といえども、工期内には完了させておかなければならない。このことや、先に述べたヤードの制限、リソースの制限から言って、「必達工程」の考え方の方が合理的だと言えそうである。
もっとも、ヤードが広く、リソースが潤沢で、重機運搬費の出費を気にしない現場であればCCPMの方が革新的な工程管理が実現できるだろう。しかし、中小建設会社が行う中小規模の現場では、「必達工程」の方が断然合っていると思う。
もしかしたら、「必達工程」は、最も革新的なのかも知れない!
CCPMの責任者として、建設現場の工程管理に携わった樋尾起年氏が、CCPMの不具合というか違和感を解消すべく「必達工程」という工程管理手法を開発した。これまで「必達工程」を使った実績から言うと、進捗グラフがほぼ45度に沿う理想的な軌跡を示している。なぜ、理想的な45度線に沿う軌跡を示すかと言うと、「必達工程」は、非クリティカル作業も分母に入れて進捗率を計算しているからである。「必達工程」は、CCPMのような工程の革新性はないのかも知れないが、現実・現場で使ってみると、大変気持ち良い。また、非クリティカル作業といえども、工期内には完了させておかなければならない。このことや、先に述べたヤードの制限、リソースの制限から言って、「必達工程」の考え方の方が合理的だと言えそうである。
もっとも、ヤードが広く、リソースが潤沢で、重機運搬費の出費を気にしない現場であればCCPMの方が革新的な工程管理が実現できるだろう。しかし、中小建設会社が行う中小規模の現場では、「必達工程」の方が断然合っていると思う。
もしかしたら、「必達工程」は、最も革新的なのかも知れない!