まるたの日々

まるたです。少しばかり音楽と本とその他趣味の話を。

アシュケナージ/N響@NHKホール(2011/06/4)

2011年06月05日 18時29分17秒 | クラシック音楽
続いて、昨日も行ってきました。

昨日はプロコフィエフとシベリウス。
演目は、
プロコフィエフ 3つのオレンジへの恋
プロコフィエフ ピアノ協奏曲 第2番
シベリウス 大洋の女神
シベリウス 交響曲 第7番

結論から先に言うと、
プロコは良かったけど、シベリウスはうーん、という感じ。
一番良かったのが3つのオレンジ。
ストーリーのある音楽なんですが、
映像が見えるようでした。
解説に書いてある内容とはだいぶ違ってましたが(笑)。

どことなく、ジョン・ウイリアムズ風、というか、
ジョン・ウイリアムズが音楽をつけた映画のような情景が
浮かんでくるようでした。
音もクリアで、それに伴って見えてくる情景も非常にクリアでした。

つづいて、P協2番。ソリストはアレクサンダー・ガヴリリュク。
ピアニストが全くまるた好みでないことが判明(笑)。
とにかく音が無闇に大きくて、
しかも、全体的に表現が平らな感じ。
大きけりゃ良いってもんじゃないだろう、って演奏中ずっと思ってたんですが
終わってみれば、ブラボーの嵐。
3つのオレンジではブラボー飛ばなかったのに
こっちでブラボーって何?って正直思いました。
なるほど、殆どの人は大音量=迫力=すばらしい、なんだと
改めて実感した次第です。

協奏曲が得意じゃなくて、
オケの音量に合わせるために、音量を上げようとした結果
あんな演奏になっちゃう人も結構いるんですが、
アンコールのスクリャービン 3つの小品から練習曲、作品2-1、
がこれまたデリカシーのかけらもない演奏で、
ああ、この人まるた好みではないわ、と。

まあ、いいです。
オケの方は良くサポートしてたと思いますが、
それがよく分からないくらいピアノがうるさかったです。
2番ってそんな曲じゃないだろうと思うんですが。

後半シベリウスで、気を取り直そうかと思ったら、
大洋の女神が、なんだかうやむやな曲で。
解説にも「印象主義風」って書いてましたが、
晩年の輪郭がなくなったモネの絵を、
赤いインクの欠けたインクジェットプリンタで印刷して
水につけたらこんな感じ、という感じの曲。
なんだかぼやけまくっててねぇ。

曲自体もうすらぼんやりした曲だと思いますが、
演奏もいまいちだったんでは。
これのためにCD買って予習しましたが、
CDの方はかわいらしい小品っていう感じがしましたし。

交響曲第7番はこれに比べるとずっとマシだったんですが、
大洋の女神でシベリウスの悪いところばかりさんざん聞かされたせいか
同じような表現が全部マイナスに聞こえてしまいました。
あの特有の弦の表現が作品をぼやけさせているように聞こえて
ちょっとイラつきました。
大洋の女神よりマシとはいえ、
やっぱり音の切れが全体的に悪かったようにも思います。

単純に曲から言えば、昨日のプログラムはあの順番で正しかったんでしょうけど、
演奏の質から言えば、
大洋→P協→オレンジ→7番
の方が楽しめたかも知れません。
正直、3つのオレンジが良すぎて、この後続くのか?って心配しましたし、
(実際続かなかったし(笑))
コンサートのつかみ的には「大洋の女神」くらいが適当な気もしましたし。
途中にプロコが挟まれば、大洋での悪い印象を忘れて7番を楽しめたかもという
気がしますし。

先週はあんなにすばらしかったのに、今週のこの切れの悪さは何だろう
コンマス? 作曲家? 単なる好み? とつらつら考えて、
思い当たったのが、反響板。
アシュケナージみたいな音重視の指揮者ではホールの善し悪しは
すごくモノをいうのかも。
NHKホールは無理なのかも。サントリーホールとかの方がいいのかも。

でも、残念ですが、サントリー定期は行きません。
平日だし、チケット取りにくかったし、ショスタコ祭りなので(笑)。


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