思えば去年の今頃、私はモコとヒカルと共に、熊本県・水俣にいました。
震災後、水俣の友人、桜野園の里実ちゃんを頼って、一時的に母子避難していたのです。
一方で、格は千葉に残って、スタッフとパン屋を切り盛りしてくれていました。
家族が離れ離れで暮らすという寂しさ。
そして、地震と原発事故の不安は毎日重く重くのしかかり、私の心を暗くしていました。
更に、パン屋を千葉から岡山に移転しようと決めたものの、すべては直感を信じるしかない。
東京の家族や、千葉の友人と遠く離れることの辛さ。
そして、まったく知らない土地で新たに物件を探し、引越し、パン屋を開き、軌道に乗せる。
子ども達もまた新しい保育園に入り、新しいお友達を作らなければならない。
そんな、これから始まる途方もない大変な作業を思うと、気が遠くなる毎日でした。
実際に早く岡山という場所に行ってみたいものの、とにかく千葉の店を５月末で閉店するまで、身動きが取れない。
それまで、毎日ひたすらインターネットで、岡山に関する情報をひろいまくっていました。
そんな時、ツイッターで、キラキラ光る女性のつぶやきを見つけました。
どうやらその彼女は写真家で、小さな息子さんがいて、震災後に岡山に移住したらしい…。
そして偶然にも、Mamieさんという共通の知り合いがいて、なんだかいつかお会いできるのかもしれない…と、直感的に思ったのでした。
それが、中川正子さん。
彼女のつぶやきを、毎日かかさずチェックしていました。
正直、私には写真の専門的なこともわからないし、写真家としての正子さんについても、よくわからなかった。
でも、彼女が、ありのままの自分を何も隠すことなく表現するつぶやきから、その素直さとまっすぐさとキラキラした輝きが、ものすごく伝わってくるのでした。
そして、東京と岡山を行き来しながら、仕事も子育てもこなしている姿に、働く女性としても共感を覚えました。
「よし、早く岡山でパン屋を再開して、いつか正子さんにタルマーリーの写真を撮ってもらえるように、頑張ろう！」
私は水俣でそう思い、正子さんと一緒に仕事をできる日を目指して、自分を励ましてきたのでした。
正子さんと初めてお会いしたのは、タルマーリーのオープニングパーティー。
わざわざ勝山まで来てくださって、本当に嬉しかった！そんなに多くはお話しできなかったけれど、すぐに私たちのことを“感じて”くださったのがわかりました。
そしてそして、私の目標が、こんなに早く実現するとは！！
雑誌「天然生活７月号」（5月19日発売）に、「パン屋タルマーリー」が掲載されるのですが、その写真を中川正子さんが撮影して下さったのです！
このお話が来たとき、「天然生活」に載せていただける！というだけでも嬉しかったのに、カメラマンが正子さんだなんて、本当に夢みたい！！！と、夫婦で大感激でした。
『暮らし替え、はじめました その2』
というテーマ。
寒い寒い勝山の冬を乗り越えて、迎えた３月の、雨の降る日。
正子さんに、パン屋や子ども達や勝山の町や、まだ雪の残る蒜山まで行って撮影していただいたあの日のこと、きっと一生忘れません。
更に更に！
正子さんとのお仕事、もうひとつ叶っちゃいました！！
先日、「パン屋タルマーリー」で行われた雑誌「Neem vol.3」（6月2日発売）の取材。
『岡山で出会ったたからもの。中川正子さんと素敵な仲間たち』
というテーマで、イラストレーターの島田ルウナちゃん、帆風舎の帆風直美ちゃんと共に、私も、正子さんの仲間に加えていただいたのでした。
震災後、東京から岡山・香川に移住したという共通認識があって、みんなキラキラ素晴らしいパワーを持ったママたち。
（写真はNeem取材で集まった皆と、タルマーリーの前で）
直美ちゃんとルウナちゃんとは初めて会ったのだけど、正子さんとみんなで、話が尽きなかった！
そして、羽田さん、今井さん始め、子育てママだけで頑張っているというNeem編集部のパワーがまた素晴らしかった！
※Neem編集部のブログもぜひチェックしてください。
http://ameblo.jp/neem2011/entry-11251097822.html
Neemの取材も、正子さんってやっぱり大好きだなあ♡と再確認した、ホントにホントに楽しい一日でした！
という訳で、ずっと書きたかった正子さんのこと。
長ーいブログになってしまいましたが、私たちの思いがぎっしり詰まった、二つの雑誌。
全国の書店で購入できますので、ぜひチェックしてくださいね！！！
☆「天然生活７月号」 ５月１９日（土）発売！
☆「Neem vol.3」 ６月２日（土）発売！
