
昨日の夕方、子ども達が保育園から帰ってくるなり、
「見つけたよ~!!凄いよ~!!!」
と、かなりハイテンション。なにごと?
格「モコが“稲麹”見つけてくれたよ!やった~!!」
“稲麹”って何????ですよね?
ここ岡山県真庭市も今、黄金色に輝く美しい秋の田んぼの風景が広がっています。
そのたわわに実る稲穂に、深緑色の玉のようなものがついていることがあるのです。
それが“稲麹”。稲に付く麹菌の塊です。
最近格は、ずっと田んぼを眺めては“稲麹”を探し、見つからないで困っていました。
それを昨日、モコが見つけてくれたのです!さすが、子ども達はタルマーリーの救世主!!
「みんなでもっと探しに行こう!」
と、家族4人で近所の田んぼへ。
「どこだ~?あるかな?」
「あったで~!」
「モコ、でかした~!いっぱい採れたよ!」
雨の後は特に稲麹が出やすいそうで、モコが見つけた田んぼで、たくさん採取することができました!
しかし、格が千葉で聞いた話では、
「田んぼ一枚にひとつかふたつ、見つかるかどうか…くらい見つけるのが難しい。」
ということでしたが、昨日は本当にたくさん見つかって、ビックリでした。
ここ岡山県の空気?土壌?栽培方法?気候??
何か理由があるのでしょうか?
それにしても、タッパーを持って、田んぼをジ~ッと見ながら、何かを採ってる家族…。
かなり怪しい感じでした。
田んぼの主さん、勝手に稲穂を少し採ってしまって、本当にごめんなさい…。
ところで、なぜタルマーリーにこの“稲麹”が必要なのかって?
ズバリ、この稲麹から天然の麹菌を採取して、タルマーリーの酒種パンの材料として使うためです。
ただしこれは、今年はやむを得ず…で、ベストな方法ではありません。
和食パンなど、タルマーリーで人気の酒種パンの“酒種”の原料は、米と麹菌です。
日本酒や味噌、醤油、甘酒など、「麹菌」は昔から日本人の食生活に密接に結び付いた大切な菌です。
しかし現在、ほとんどの醸造食品には、パンでいうイースト菌と同じく、化学的に純粋培養された菌を使用している状態です。
(※純粋培養菌の問題点に関しては、下記サイトをご参考に)
さて一方で、タルマーリーでは“天然菌”を使うことをポリシーとしています。
最終的な目標は、勝山で再開する新たなパン工房の“蔵付き麹菌”を採取して、米麹を自家培養することです。しかし、蔵付きの菌が採取できるようになるには、その蔵という場で、菌たちがバランスを取って棲みやすい環境を作ってくれることが必要です。勝山の工房は、古民家ではあってもパン作りの場としては新しい物件で、パンを作り始めてすぐには、“蔵付き麹菌”を採取は難しいと思われます。
なので、2012年1月にパン製造再開を目指すタルマーリーとしては、最初はやむを得ず、この“稲麹”の麹菌を培養して、酒種を仕込めれば…という訳です。
ということで、天然の菌にまつわる話は、一度聞いてもチンプンカンプンかもしれませんね…。
これからも話題にしていきたいと思いますので、ご興味がある方は、「天然菌」で検索してみて、ご自分なりに調べてみて下さいね~!
※「天然菌」に関する参考サイト例:
「味噌つくり物語 蔵付き麹菌編」(マルカワ味噌のサイト)
「今 発酵醸造が危ない」(医師・三好基晴先生のサイト)
「天然菌を使用したものを選ぼう!」(ナチュラルハーモニーのサイト)
と言うのも、私は福井の若狭で稲作を営む者なのですが、今年初めて稲麹と出会い嬉しく思い、採取したのですが、培養の仕方がイマイチ分からないのです。
培養はうまく行きましたか?
もし、うまく行ったようですと、コツなどがあれば教えて下さい。
よろしくお願いいたします。
以前、お店の育児休暇の時に、泊めさせいただいた、奈良県の定久です!
岡山に引っ越し予定なんですね!周りの様子も、店内リフォームの様子も、素敵ですね、また遊びにいかせてくださいね!
稲こうじを今年はじめて、とってみたんですが、その培養方法が分からなくって、コツがあれば、教えてください!
ではでは~
天然・・とこだわると手間暇かかるんですね。
最近~友達からこれ美味しい素でよ。って
塩麹をいただき・・野菜~豆腐~肉魚と塗してしばらく置いて・・食べています。。
何とも甘みが増して美味しく頂いています。
これも麹菌のおかげ・・と。感謝!!!
稲麹は麹菌ではありません。稲麹病という名前が関連させてしまう所があるのですが、別の菌になります。そして、培養されているニホンコウジカビは全ゲノム解析が行われ、毒性を持たないことが確認されていますが、稲麹の正体である麦角菌はカビ毒を発生させます。もちろん、イネに麹カビが付いていることもあるのですが、それをうまく分離・培養させることができたからと言って、その野生種がカビ毒を発生させる麹である可能性もあるのです。
稲麹を使うのは、何か起こった時の痛手が大きいことを覚悟した方がよいと思います。
ブログを引っ越されているようですが、こちらを参考になさる方がいらっしゃると思いますので書かせていただきました。