旅の途中で

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浮世絵と仏像

2011年08月06日 23時50分49秒 | アート
今日は一日京都を満喫してきました。

まずは、御所の近くにある「相国寺承天閣美術館」で開催されている、
「ハンブルク浮世絵コレクション展」を見てきました。

ドイツのハンブルクにある、「美術工芸博物館」に所蔵されている浮世絵が里帰りしたものです。

歌川広重の描いた江戸の風景や、葛飾北斎の描いたお化けや写楽の役者絵、歌川国芳の遊び心のある絵などなど、内容もかなり豪華で見ごたえたっぷりでした。

写楽の役者絵が、みんな表情豊かで魅力的で、とっても面白いです。

北斎はさすがの上手さで、怪談「さらやしき」を描いた絵や骸骨の絵が不気味でした。

浮世絵の他にも、伊藤若冲の大きな襖絵がかざられていました。
若冲らしく、葡萄や南国の植物が描かれていて、とても洋風な襖絵になっていました。


浮世絵を見たあとは地下鉄で五条まで出て、六波羅蜜寺に行きました。

普通の住宅街の中にある、とても小さくて目立たないお寺なんですが、ここに展示されている仏像がとにかくすごいんです!!

教科書にも載っている有名な「平清盛坐像」や、四天王を従えた大きな「薬師如坐像」、「閻魔大王増」、超リアルな表情がまるで生きているかのような「運慶・湛慶坐像」等など。

その中でも一番感動したのが、これもとっても有名な「空也上人立像」です。
念仏を唱えている空也上人の口から、6体の阿弥陀が出ている像といえば、思い当たるでしょうか。

写真でした見たことがなかったんですが、実物の写実的で真に迫った姿に感動しました。
念仏を唱えながら歩いている様子なんですが、その姿勢のリアルで素晴しいこと。
いまにも一歩を踏み出しそうな気さえします。
6体の阿弥陀が口から出ている様子も、神聖さを感じさせます。

ここまで彫刻に命を吹き込む事ができるなんて・・・・
ロダンにも負けない、立派な芸術作品だと思いました。

今まであまり仏像には興味がなかったんですが、こんな素晴しいものを見てしまうと、俄然興味が湧いてきます。