イタリアの三名画

2014-01-31 22:58:10 | 絵画

 

 

  こんにちは、ご無沙汰していました

 

  一昨日、イタリア旅行から帰ってきました。

  八時間の時差で夕方前に眠くなりますので、しばらくは我慢。

 

  今回、長年の念願だったイタリアの有名な絵画を大体見ることができました。

  教科書にのっていたような絵ばかりです。

  ヴァチカンといい、フィレンツェといい、やはりイタリアが持っている芸術遺産という

  のはすごいということを改めて実感しました。

 

  なかでも、わたしがとくに執着していたのはレオナルド・ダ・ヴィンチ作の「最後の

  晩餐」と、ミケランジェロ作の「最後の審判」。 

  以前、二作とも直前になってまるで通せん坊されたように見れなかった経緯があ

  りましたので。

 

  「最後の晩餐」などは、推理小説の「ダ・ヴィンチ・コード」が7000万部という世界

  的な大べストセラーになっていたのが映画化公開されたために、絵を見る希望者

  が激増して満員御礼状態に。見に行く予定は流れてしまいました。   

  当分は無理と、足留めされた形で何年も過ぎました。

  今なお、一と月前からの完全予約制で、チケットは入手困難です。

  その後も「最後の晩餐」確定ツアーというのに二度申し込んだのですけど、これも

  また催行人数不足で二度とも流れてしまい。

  「最後の晩餐」までの道のりは、わたしにとっては遠かった。

 

  行ってみますと、ミラノの普通の教会の、しかも食堂の壁に描かれた壁画ですので

  一回につき僅か30人しか入れないという効率の悪さです。

  見るのは15分間という時間制限つきでした。

 

  でも、長い間待ってはるばるやってきただけの甲斐のある絵画でした。

  イエス・キリストが、人間を超越した宗教的な偶像としてではなく、笑いもすれば泣

  きもする、身近にいそうな一人の人として感じられ、初めてイエスという人に会えた

  ような気がしました。

  「ここにわたしの居所を密告した者がいる」とイエスが言った直後の場面だそうです。

  騒然となる十二使徒。 師を裏切り密告したユダは左から五人目の人物。

  手にはお金の入った袋を持ってイエスを振り向き、顔が見えません。

  イエスの悲しさに胸の打たれる壁一面の大作でした。 

 

       

 

  小説「ダ・ヴィンチ・コード」では、イエス・キリストの右に座っているのは聖書に書い

  てある弟子のヨハネではなく、実はイエスが愛していたマグダラのマリアで、この二

  人は結婚していたというのです。

  レオナルド・ダ・ヴィンチはシオン修道会という秘密結社の総長だったので、封印さ

  れた真実を知っていたのでは・・という仮説を立てていました。

  確かに、どう見てもこの人物はしなやかな女性にしか見えませんでした。

  この絵につきましては、現存していることそのものが奇跡と思えるような運命を辿

  ってきていますので、いずれまたお話しすることにしまして・・

    

  もう一作のミケランジェロが描いた「最後の審判」は、8、9年前にヴァチカン市国に

  行ったときに見ることにしていたのですけど。

  四月の復活祭の直前に行ってしまい、絵のあるシスティーナ礼拝堂はその準備の

  ために閉鎖され、前まで行って見れなかったという苦い経験が。(><;)

   

  「最後の審判」は、死後、天国にゆく者地獄に落とされる者たちの裸体の群像が描

  かれていて、生臭い光景、すさまじい迫力のある美しく、見上げるほど巨大な壁画。

  400人以上の人物が描かれているということです。

  システィーナ礼拝堂は美術館ほど明るくなくて、実物はこれよりももっと暗い群青色

  に白っぽい裸体が浮き出て見えました。

 

             

  

  絵というよりも、一人一人が彫刻の裸像のように見えるのは、彫刻家ミケランジェ

  ロの、人間を立体的に捉える眼なのかな、と思ったり。

  彫刻家なのに絵を描いたのは、ある人物の嫌がらせだったそうで。

 

  さて、三大作の最後はフィレンツェのウフィッツィ美術館にあるボッティチェッリ作

  「ヴィーナスの誕生」。

  実物の作品は意外にも色がたいへんに薄くて、これよりも薄いくらいです。

 

          

 

  実は驚いたことに、同じ展示室にわたしの大好きな絵が展示されていました。

  一瞬わが目を疑いましたけど、ほんとうにダ・ヴィンチの「受胎告知」でした。

  うかつにも、この美術館にあったとは知りませんでした。偶然のラッキー。(^▽^*)

         

        

 

  大天使ガブリエルがマリア(右)に、神に祝福された御子を懐妊したことを知らせ、

  「アヴェ マリア(おめでとうマリア)」と祝辞を述べている場面です。

  グノー作曲など多くの「アヴェ マリア」という歌は、この時のガブリエルの祝辞が

  歌詞として引用されています。

 

          
           

  

  マリアの右手の下にある薄く透きとおった布地やガブリエルのいるお庭の草花が

  うっとりするほど美しくて。

  レオナルド・ダ・ヴィンチって、なんて素敵な天才でしょう。

  この絵は後世の装飾美術におおきな影響を与えているそうです。

 

  今回の絵はすべて撮影禁止でしたので写真がなくて、Yahoo画像から引用しま

  した。

 

  下は、ルネッサンス発祥の地フィレンツェ。

    レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ボッティチェッリが暮らしていた街。

 

     

 

  右手の赤い丸屋根の建物が有名なドゥオーモ、「サンタマリア・デル・フィオーレ

  大聖堂」。「花の聖母教会」とも呼ばれます。

  画面左に見える塔のある建物は、ヴェッキオ宮殿です。

 

  考えてみますと、以前のあの忙しい時にあたふたと出かけて行って見るよりも、何

  年か待って現在の心境で見たほうが、かえって良かったような気がします。

  個人的な事情ですけど、少なくともフィレンツェには2008年以降に来る必要があっ

  た、それより前では意味がなかった、と思い当たることもあり。

  あながちアンラッキーだったとは言えず、人それぞれに事をするには最適な時期

  というものがあるのかもしれませんね。  

 

  この三都市のほかにも、北イタリアから南イタリアまで大まかですけど回ってきま

  したので、また機会を見つけてご紹介できればいいなと思っています。(^ー^)v

 

                                             

 

 

                                               

 

 

  

 

 

 

        


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