こんにちは
今日は、前回に引き続きスペインのバルセロナ市にあるグエル公園の二回目です。
一回目のほうにも写真がたくさんありますので、よろしければ合わせてご覧頂くと
公園全体がわかりやすいかと思います。
サグラダファミリア(聖家族教会)を建築中だった建築家アントニ・ガウディが、191
4年に建設したこのグエル公園、当時は建売分譲住宅地として造られました。
現在では、世界遺産に登録されています。
公園の中はどこも、カラフルでエネルギッシュ、しかもエキセントリックで、とてつも
ない異次元空間に足を踏み入れた感じ。
不思議の国のアリス気分に。
画像は公園に入ってすぐの大階段(大とかげガ隠レテイルノデス・・)。
正面のギリシア神殿風の柱の建物の屋上は、広場になっていました。
下の画像は、その屋上広場です。↓
屋上は風も爽やか、バルセロナの街が見晴らせました。
塀も兼ねて、曲線のベンチが屋上広場をぐるぐると縁どっています。
このベンチは、粉砕タイルを張り付けて作ってありました。
公園のいたる所にこのようなモザイクタイルが使われていました。
日本ではタイルは、お風呂場か台所くらいでしか見かけませんけど、スペイン
では内装や椅子、テーブル、外壁の装飾、至る所にタイルが使われていました。
といいますのも、スペインは718年から1492年までの約780年間、イスラムに
占領支配されていた時代があり、その時にイスラムのタイル文化が入ってきたそ
うです。
1492年、スペインがイスラムから最後に奪還したのが、南部のグラナダという
街だったのですけど、イスラム最後の砦となったそのアルハンブラ宮殿には、壁や
床などにアラべスクと呼ばれるアラブ独特の細かい唐草や幾何学文様のタイル装
飾が施されてありました。
でも、それ以降スペインタイルは独自の発展をしていったようで、明るい色彩の大
胆な柄のものをよく見かけました。
ガウディの考案したこの粉砕タイルのベンチは、いろんな柄のタイルを砕いて、ま
るで子供たちが張り付けたような楽しさがありました。
人体の背骨に合わせて、座りやすいように設計してあるのだそうです。
どこかでかき集めてきたタイルなのでしょうか、それともこのためにタイルを作って
砕いているのでしょうか・・。両方かもしれませんけど。
建売住宅地として造ったものの、住宅はまったく売れなかったそうです。
下の画像の後ろに見えているお菓子のような建物は、その建売住宅の一つです。
住宅としては、ちょっと・・
公園のなかにはギターやスペイン・ハープなどの楽器を演奏する人たちや、物を
売る人たちがあちこちにいました。
この衣装を着用させてお代をいただく。
衣装の中に入っているのは、お客を待っている人。
写真ばかり撮られて、あまり商売は繁盛していませんでした。
↓ 下の画像の右側は公園の塀です。
グエル公園を出て、ようやく現実の世界に戻ってきた実感が。
ガウディのモニュメントは、世間の人々の既成概念をひっくり返してしまう悪戯な
しかけのようにも思えました。
それにしても、見た人々の好き嫌いがはっきりと分かれる公園ではありました。