咲いた万歩

さいたま市在住。 デジカメ片手に、四季折々の花木草を眺めつつ、 万歩ウォーキングで健康な日々。

原市新道が出来る前の大宮~原市道

2017年08月14日 | 日記
2017年04月09日ブログで私は大宮~原市間の原市新道について触れた。
そこでは、昭和39年大宮市立大砂土小学校発行(非売品)『大砂土郷土誌』の原市新道についての解説を参照した。その解説は原市往還のことについても次のように触れられていた。
“ ところが原市新道がこのように開けていく前から、もう一本の道が大宮から原市へ開かれていた。原市往還といい、中山道の植竹小にはいる道の曲地点あたりから警察学校、富士重工の中を斜めに東北に通り、前原の四つ角をすぎて、宮原バスの路線沿いに吉野原、今羽の字境を原市に走っていた道路であったらしい。”

また、昭和63年発行『GUIDE BOOK 大宮をあるく Ⅰ ~東部編~』(大宮市教育委員会編集)では、宮原地区を案内しているところで原市道についてこのように記述されている。原市道は真福寺の西側を通り、前原、富士重工を横切って大宮に結ばれていたとある。先にみた原市往還と同じ道だと思う。

原市新道に対応する原市旧道は「原市往還」「原市道」と呼ばれたようである。
昭和55年の地図に植竹小、警察学校、富士重工、真福寺を赤枠で示す示す。なお貞福寺は真福寺の誤植と判断した。
前原バス停は大砂土小学校(西)交差点の脇にある。昭和55年の地図に大砂土小学校(西)交差点を赤丸で示す。

2017年04月26日ブログで私は旧中山道警察学校入口交差点の南で二基の石仏見た
平成17年さいたま市立博物館発行『ウォーク・イン・中山道大宮宿』にはこの二基の石仏についてこのように解説されている。
安永6年の地蔵菩薩の右側面

天保3年の馬頭観音台座左側面右側面

現在の地図に中山道を赤で示し、光福寺を赤枠で示す。
明治18年頃の地図にも同様にする。
二基の石仏は緑丸のところにあった。
明治18年頃地図のこの三差路にあったと思う。
その三差路(中山道)から原市町までの道が原市往還・原市道と呼ばれた道だ思う。
赤で示した道だと思う。

日文研サイトデーターベース所蔵地図から弘化元年(1844)東都近郊圖 : 全で中山道の大宮~上尾間を見ると、土手宿の上尾よりに三差路があり、原市に繋がっている。その道が原市道だと思う。

昭和7年大宮町全図の右端を見ると原市に至る道がある。この道が原市道だと思う。大宮競馬場を横切っている。中山道から分岐する三差路を赤で示した。ここに二基の石仏があるのかも知れない。
大宮競馬場を空から見た昭和10年の写真に原市道と思われる道(黄で示す)が写っている。
大宮市史年表の昭和17年6月に “ 中島飛行機株式会社大宮製作所が大宮競馬場跡地を中心に軍需工場新設に着工 ” との記事がある。
中島飛行機製作所の写真を見る。原市道は完全に消えた。
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4 コメント

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ステラタウン内にかろうじて (西野入親男)
2017-08-17 17:53:26
いつもたのしく拝見させていただいています。

警察学校がわからステラタウンの駐車場入口に向かうとき、交差点をすぎて少し右し右カーブをしますが、その道を中山道に延長すると石仏のあたりにぶつかるような気がします。そのカーブが名残でしょうか。

私の地元の記事が楽しみです。
昔の道 (咲いた万歩)
2017-08-17 19:12:26
こんばんは。
昔の道は中島飛行機が出来た時に完全に消滅したのではないかと思います。
ご指摘のカーブは昔の道の付近だと思いますが、「名残」とはいえないのではないでしょうか。
欲目かもしれませんが (西野入親男)
2017-08-17 23:42:43
さっそくありがとうございます

S22米軍撮影の空中写真にうっすらとあるような気が(笑)
でもその後の富士重工の時代になってからは更地になってしまったようでなにも痕跡はみえません

戦時中の土呂駅付近からの引き込み線に興味を持っていますが道路しかありませんね

これからもさいたま市の昔のことをいろいろと御教授下さい
引き込み線 (咲いた万歩)
2017-08-18 05:39:07
おはようございます。
中島飛行機の引き込み線については、土呂駅開業前まで引込線のホーム跡が残っていたということしかわかりません。
私が調べた限りでは大宮市史にも記述は見つかりませんでした。
地元の年配の方でご存知の方がいるかも知れませんね。

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