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いつだってこころは  まんまる。

アリッサムです。子どもたちと遊んだり、花を育てたり、本を読んだり・・・
雪の降らない東北の街に住んでいます。

いねむり先生。

2011-06-26 | 読書
伊集院静さんの本は好きで よく読んでいます。

いねむり先生こと、色川武大さんの本も若い頃よく読みました。

確かエッセイか何かで自分はナルコレプシーなのだ、と書かれていて、

その時に初めてナルコレプシーという病気を知りました。

みんなで麻雀をしていても、急にストンと眠ってしまう。

そんな病気があるのだなぁと思った記憶があります。






二年前に新婚の妻を病気で亡くしたサブローは「先生」を紹介される。

妻を亡くして以来、アルコール依存症やギャンブル、

幼少から潜んでいた精神の病が再発し、幻聴や幻覚に悩まされていた彼を、

不思議な安堵感で包み込む先生。

小説家で博奕が好きな先生と先生を取り巻く、先生を愛する人々と交流するうちに

サブローも先生に惹かれていき、一緒に「旅打ち」をするようになります。

地方の温泉場や競馬場で二人が並ぶ風景は、読んでいる者も安心する、

そんな穏やかな体温を感じます。




「サブロー君」といつも礼儀正しく話かける先生。

二人がいつも丁寧な言葉で話をしているのを読んでいると

先生にもサブローと同じ病があり、苦悩の日々をすごしているのが信じられない。

私も一緒に月を見上げながら、眠っている先生を起こさないように風に吹かれていたい、

そんな気持ちになりました。


「その人が

眠むっているところを見かけたら

どうか やさしくしてほしい

その人は ボクらの大切な先生だから」

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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同感です (suri-riba)
2011-06-26 21:34:03
私も今読み始めました。
神社で居眠りしている先生を見守っている・・
そのあたりです。書評を読んで飛びついた一冊です。
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suri-ribaさん。 (アリッサム。)
2011-06-27 08:50:49
「癒し」という言葉は好きではありませんが、
先生の持っている雰囲気とか
他人に対する気配りとかが、心を落ち着かせるんですね、きっと。

色川武大さんが存命中はアウトローなイメージだったので、
なんと可愛らしく素敵な方だったんだろうと思いました。
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