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いつだってこころは  まんまる。

アリッサムです。子どもたちと遊んだり、花を育てたり、本を読んだり・・・
雪の降らない東北の街に住んでいます。

お月さまってどんなあじ?

2011-10-05 | 読書
久々に1年生に読み聞かせをしました。

かわいいですね~~~

みんなの瞳がキラキラして、聞き入っている顔が素晴らしい。

子どもって、本当に素晴らしいですね!



お月さまってどんな味かなあ・・・と考えた動物たち。

カメが決心して高い山に登ります。

山の上でカメがお月さまに手を伸ばすとひょいっと上へ逃げました。そこでゾウさんを呼びます。

ゾウさんがカメに乗って手を伸ばすと、またお月さまはひょいっと上へ逃げました

そこで、ゾウはキリンを呼びました。キリンがゾウの背中に乗り長い首を伸ばすと、お月さまはひょいっとまた上へ逃げてしまいます。

次にシマウマそして、ライオン、キツネ、サルと次々に背中に乗って背伸びして、動物たちで作る塔はどんどん高くなっていきます。

でもあとひといきというところでお月さまはいつも上へ逃げてしまうのです。

そしてサルの手がもう少しでお月さまに届きそうになったとき、サルはネズミを呼びました。

ネズミはみんなの上に乗ってついに「パリッ!」



お月さまってどんな味がしたと思う?と1年生に聞いたら

「しお味~~」

「甘いよ~~」

「きっとパリパり~~」と可愛い答えばっかり。

可愛いなあ~~



でも、この本の最後に魚が出てくるんです。

魚の一言、すっごくいいです。

「どうして、あんなにとおいお月さまをとろうとしたんだろうね。

もうひとつあるのにさ、ほら、水のなかに」

お月さまが「しあわせ」とか「自分自身」とかだったとしたら

手を伸ばさなくても、意外に足元にあるのかもね。


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人生への恋文。

2011-09-15 | 読書
今年の夏も暑かった~~~(まだ暑い!)

読書の秋には程遠い気温ですね。

それに今年は何かと忙しい~~

今日、お昼のニュースで久しぶりに東京電力福島第一発電所の姿を見ました。

まーー壊れっぷりが見事と言うか何と言うか・・・!!

これを想定外と言ってしまうのも、今にして思えば想定外。



8月の読書。

人生への恋文 往復随筆       石原慎太郎/瀬戸内寂聴

恋愛より楽しいことがあるなら教えて  高見恭子

人生のきほん          佐野洋子/西原理恵子/リリー・フランキー

ブランディ 反抗期真っ最中     メアリー・タッカー

いつまでも花菜を抱きしめていたい 
「大阪教育大附属池田小学校児童殺傷事件」から4年  塚本有紀

妄想シャーマン           ゲッツ板谷



石原さんもそうですが瀬戸内さんも、カラリズバリと本音を突いています。

本当に元気なおばあちゃんと(・・・石原さんはおじいちゃんという感じではないですが)おじいちゃん。

人生を楽しんで過ごしてきたのが伝わってきます。

面白かったのは、おふたりとも過激な作品を発表して顰蹙をかった時期があること。

確かにそうですね。

私は若いころから瀬戸内晴美さんの小説もたくさん読ませていただいていますが、

石原さんは「太陽の季節」さえ読んでいない・・・

今度是非とも読まねば・・・と思いました。

おふたりの優しく温かい文章に、なんか親の昔話を聞いてるようで、

味わい深い一冊でした。

政治家と僧侶という関係も興味深かったです。

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佐野洋子対談集 人生のきほん &西原理恵子 リリー・フランキー

2011-08-03 | 読書
震災前に発売になると知り、ぜひとも欲しかった本。

あれやこれやですっかり忘れて、図書館の書架で見つけました。



佐野洋子さんと言えば、泣く子も黙る「100万回生きたねこ」の著者ですね。

でも私は先年に読んだ「シズコさん」が忘れられません。

佐野さんが実母との葛藤を描いた本です。

私も、母と娘ってそんなにうまくいってる家庭ばかりではないと思っているので。
      「シズコさん」について-----→クリック




この本は、佐野さんと「毎日かあさん」の西原さん、

佐野さんと「おでんくん」のリリーさんという対談を収めたもので

いわゆる鼎談ではありません。

そしてこの三人は武蔵野美術大学の卒業生という同窓です。

私は西原さんとは同い年、リリーさんとは同学年で、

雰囲気が好きで、いつも気になっていたお二人です。

佐野さんとのお話を読んでいると、一緒にお酒でも飲みながら混ざりたくなります。

佐野さんがとっても素敵なおばさまで、西原さんもリリーさんもとっても楽しく話している。

西原さんのダンナさんがアル中になり、それを克服した話や

リリーさんのお母さんがガンになり介護した話

(これは大ベストセラー「東京タワー」に詳しいですね)も

「そうだねえ~~」なんて相槌を打ちながら一気に読んでしまいました。

子育てについても(三人の育てられ方についても)いろいろ考えさせられました。

西原さんの「唯一の教育方針が息子をニートにしない。娘を売春婦にしない」は大いに納得。

子どもを「非社会的にしない」ってことですね。



この対談は本当はもっと続くはずだったのですが、

途中で佐野さんがお亡くなりになってしまいました。

もっと話すはずだったリリーさんからの佐野さんへの手紙がじーーんと来ます。

リリー流に

「印税は、西原がひとりでガメないように僕がチェックしておきます」

なんて書いてあったけど・・・

この本は「買います」多分!(いつもは図書館ばっかだけど・・・)

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噺家の手ぬぐい

2011-07-31 | 読書
夏休みです。

毎年、書店の店先には「ナンタラ文庫の100冊」とかのキャンペーンが張られています。

平積みにされた本を見ていると、中学生のころ暑い中を本屋さんに立ち寄り、

表紙を見たり中をパラパラめくったりしながら、

少ないおこずかいの中から1冊だけ買って帰ったことを思い出します。

あのころ先生に「今の時期に読んだ本は、内容は覚えていなくても必ず心の成長の糧になる」と言われましたが

本当にそうだったのだ・・・と思います。

同じ本を40代の今、手に取ってみても心が潤わない、動かない、脳にしみこまない気がして。

あの夏、ドキドキしながら読んだちょっと早熟な恋愛小説や、

誰もが通る太宰治の破滅的で無頼な作風の衝撃は、

もう大人になった今では過去のものとして懐かしく思うだけです。

だからこそ、子どもたちにはたくさん読書をして、将来の心の栄養にしてもらいたいのですが・・・




7月の読書。

おやじオロオロ、子はスクスク       梅田優作

真夏の月 海街2             吉田秋生

陽の当たる坂道 海街3          吉田秋生

陰暦暮らし                千葉望

ミート・ザ・ビート            羽田 圭介

狂人日記                 色川武大

私が「にんぎょひめ」だったころ      太田光代

ドキュメント 道迷い遭難         羽根田治

できるかな                 西原理恵子

噺家の手ぬぐい              五明楼玉の輔


五明楼玉の輔さんの本。図書館の紹介コーナーで「和のこころ」をテーマとしたブースにありました。

玉の輔さんは、落語家さんの商売道具でもある手ぬぐいのコレクター。

この本には約300本の手ぬぐいが収められていて、手ぬぐいの柄や作った落語家さんの解説も細やかです。

小気味の良い文章も、読んでいてとても清涼感があります。

手ぬぐいは寿の「たとう紙」に包まれて、お祝の時に配られるので、

結び文や瓢箪、扇子、千社札など縁起の良い柄を選んであり、「噺家」さんの個性も見えます。

色も古典的な呼び名で、同じ紫系統でも若紫、梅紫、江戸紫、古代紫、藤色、紅藤色・・・と粋を感じる名前です。

縞にもいろいろあって~~と話が尽きないので、玉の輔さんウエブサイト『噺家の手ぬぐい』をお読みください。

      『噺家の手ぬぐい』-------→クリック

おあとがよろしいようで・・・

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陰暦暮らし。

2011-07-13 | 読書
このまえテレビを見ていたら、節電の話をしていました。

ある保育園では節電のために、子どもたちのお昼寝の部屋に蚊帳(かや)を吊って

エアコンの冷気を閉じ込め、子どもたちが寝入ったら設定温度を上げても大丈夫・・・との話だったような。

蚊帳ね~~~懐かしい。

実家にあったのは、緑色で紅い縁が付いていて。

蚊帳を吊ると、いつもの座敷が違う空間に見えて、

用も無いのにバサバサ出入りして母に「そんなに開けたら蚊が入るでしょ!」と叱られたっけ・・・

と言ったらダンナが「へーーー蚊帳ってそうなんだ」

え!!蚊帳を知らない?

確かにダンナの方が年下だけどたった5歳だよ!

「垂乳根の 母が釣りたる 青蚊帳を すがしといねつ たるみたれども 」も知らないの?

「知らない。工業高校では習わない(ホントか!?)」

そのあとテレビに登場した蚊帳が、私の言った通りだったので

「本当だ!緑に紅だ!おんなじだ!」とダンナびっくり。

知らないのかあ、蚊帳を・・・・

びっくりはこっちだよ。蚊帳を知らない人と生活して20年だなんて。



話がそれました。


この本の著者、千葉望さんは朝、NHKのラジオで陰暦で暮らすお話をして下さっています。

12月の赤穂浪士の討ち入り、東京では雪は降らない。

7月の七夕は梅雨末期で毎年雨。

夏越しの祓いも6月30日では、暑さはまだまだこれから、などを陰暦で考えると、

一月の江戸本所界隈には、雪が積もっていただろうし、

八月の七夕なら、梅雨も明けてデートにピッタリの夜空。

陰暦の行事を大切にして、陰暦で生きる方が暮らしやすいとラジオを聞いて思っていたことが

この本ではたくさん紹介されています。

千葉さんのご実家は三陸のお寺さん。お寺さんに伝わる風習も、なんとなく懐かしく、

こういうものを「懐かしい」と思うのも私の年くらいが最後なのかなあと思ったりしています。

何しろ蚊帳を知らない40代がいるのですから(笑)



千葉さんの地元も被災したと聞きました。

地域のよいものを、震災に負けずに伝えて行けたらいいなあと思います。

東北のみなさん、がんばっぺね!

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