「あのう、ここでイカーマ用の健康診断を受けたいんですが…」
「ここは歯医者だから、無理だよ。」
「確かに歯医者で健康診断は無理だよな… っていうか、普通歯医者を紹介するか?!」と心の中でぼやく。 次の日、アラビア語ができる人と一緒に最初の病院へ行ってみると、やはり同じ返答。 電話をして調べてもらい、私立の病院へ… 健康診断を受けるためにはいろいろな書類が必要と言われ、今度は国立病院へ。 「もう今日は無理だから、明日の早朝なら大丈夫。」と言われ、とりあえず受けられそうなので、ここに決める。 次の日の8時に国立病院へ行く。 視力検査なんて項目にあったかな…といろいろ疑問に思いながらも受けていたが、結果が出るのに1週間はかかると言われ、途中で撤退。 早急にイカーマの申請をしたいのに、ここで1週間かかると言われても、どれだけかかるかわからない。 今度はまた別の病院へ移動。 大きな病院で本日中に結果も出るということで、そこでまず診察券を作る。 30分ぐらい待っていたのだが、声がかからないので、受付に聞いてみると、先生は夕方にならないと戻らないから、6時に来てくれとのこと。 「おいおい、先に言えよ… 30分もそこで待ってたんだからさ。」と心でつぶやきながら、食事に出かける。 6時すぎに受付に来ると、「あなたたち遅刻! 先生は7時半からじゃないと時間がないから、7時半に来て。」と言われる。 その間に近くの別の病院も見に行ったが、3日はかかるということなので、今日できるという病院に戻る。 今度はもちろん7時半前に戻ってきたが、7時半になり、45分も過ぎ、8時も過ぎ、結局呼ばれたのは8時半過ぎ… その先生に会ってやったことは、打診、体重測定、そして、健康診断の用紙をもらう、たったこの3つ! そして、今日結果をもらうことは無理という一言。(笑) こうやって書くと、すごく腹が立っているように思われるかもしれないが、中国に2年、モルドバに2年もいたので、こういうことに対して幸いすごく寛容になっているので、「まぁ、こんなもんだろう…」と半分納得している自分。
まずは血液検査。 看護士のお姉さん二人は日本人だと聞いて大喜び♪ 日本語に興味があると笑顔でうれしそうに話していた。 そう、この国にいる人たちは日本に対するイメージが非常にいい。 ここに来てまだ何日かしか経っていないが、まずは入国審査でそれを感じた。 タクシーに乗ったときは、「ジャパン、ナンバーワン! ソニー! トヨタ!」と運転手さんも日本が大好き。 買い物に行ったときのレジでも日本人だと言った途端、みんなの態度が急によくなる。 自分が何をしたわけでもないのだが、みんな笑顔で接してくれるので大変ありがたい。 たくさん待たされはしたけれど、ここに来て感じのいい対応。 お姉さん二人は周りの看護士さんに「ヤバーニ、ヤバーニ」とうれしそうに話し、仕舞いには何と日本語を知っている台湾人の看護士さんを連れてきた! 台湾人の看護士さんは来た途端「ありがとう!」と一言。(笑) こっちが理解したのを見て、彼も得意げな顔をしている。 仕事中であることを考えると、どうなのかとは思うが、微笑ましい看護士さんたち。 ちなみに、みんな外国人。 次はX線の検査、ここでもやってくれたお兄さんが名前を気に入ったのか、意味もなく名前を連呼してくれた。(笑) 尿検査も終え、残るは便の検査。 これはお持ち帰りで、宿題を持って10時ごろ病院に到着する。 提出してから1時間でできるということを確認し、できるだけ早くやってもらえるよう言って、ご飯を食べに行く。 11時すぎに病院に戻ったが、もちろんそんなにスムーズに事が進むはずもなく、また1時間以上待たされる… 何と待っていたとき隣に座っていたエジプト人のおじさんは自分の名前を聞いて日本人だとわかったらしく、日本語で話しかけてきた! 30年前にエジプトで日本語を3年間勉強していたらしく、思い出すのが大変と言いながらも日本語で会話を交わす。 サウジアラビアでは英語教師をしているらしく、もう11年目になるそうだ。 話してみて、いい人そうだったので、メールアドレスを交換。 ここでも新たな笑顔に出会えた。 実はこのおじさんも同じ先生を待っていたのだが… やっと自分の順番が来て、先生のところへ。 検査結果は良好だったのだが、結果が出るのは今日の夕方と… ぉぃぉぃ… これは取りに行ってくれるとのことで、自分で行かなくてもよくはなったが。
= 健康診断を通して学んだこと =
☆ 時間に対して寛大であれ ☆
★ 日本人は人気絶大 ★
何事も「インシャーッラ」=「もし神が望むなら」