
熊本には「随兵寒夜(ずいびょうがんや)」という言葉があるそうだ。
「随兵」とは、先週UPした飾り馬の、「藤崎宮秋季例大祭」のことで、
その祭りが終わると一気に秋がやってくる、という意味である。
その言葉通りに、本祭が終わった翌朝から冷え込み始め、今朝の気温は15℃。
朝晩は窓を開けていると寒いくらい。今日はもう長袖を着ているひとが多かった。
昔から言い伝えられている言葉って、エラいもんだなと思った。
9月時点でのこの涼しさは、県外のひとが熊本に抱くイメージとかなり離れたものだ。
といっても私も暮らし始める前、熊本と聞いて特定のイメージがすぐに浮かんだわけではなくて、
高校の修学旅行の時、阿蘇で友達と一緒に馬に乗ったなあーと思い出したけど、
「阿蘇、馬、南国のほう、暑そう」 これくらいの知識量だった。
7月に来てもうすぐ3カ月。
熊本で過ごした最初の夏が終わろうとしている。
それを記念して(?)、まったく未知の熊本に来て、私なりに新鮮に感じたことをいくつか。
たんなる勘違いや、思い違いもあるかもしれず。
何年か経ったら、「違うな」と思いなおすこともあるかもしれず。
間違っていたとしても、怒ったり責めたりしないでください。
〇クロアゲハがとても多い。(クロアゲハ蝶のこと)
〇カラスが多い。市内にはトビはいない。(仙台では市街地にもトビがたくさんいました)
〇猫が多い。
〇コンビニの次に多いのは、「べんとうのヒライ」。
〇鶴屋という地元の百貨店が、圧倒的に敬愛されている。
〇どこにでも、くまモン。なんにでも、くまモン。
〇美人が多い。
〇温泉が多い。
〇明るい。
〇待ち合わせは、下通のダイエー前。
〇野菜が大きい。肉も大きい。酪農の国である。
〇阿蘇の草千里はとてつもなく広い。(それはイメージしているよりも遥かに)
〇牛が放牧されている。馬もたくさんいる。「牛馬優先」の看板あり。
その反対に「熊出没注意」がない。
以前も書いたが、九州のツキノワグマは、絶滅の模様と報道あり。
〇熊本空港は牧場の匂いがする。
〇「家族湯」の存在。
県外人には聞き慣れないこの「家族湯」がびっくりするほどたくさんある。
ちなみに家族湯とは、家族やカップルで入る「貸し切り湯」のことで、
九州地方ではふつうのことなんだそうです。
「家族湯」だけの温泉もあるし、親戚同士みんなで入ったりもするらしい。
おばあちゃんが孫や息子、お嫁さんと「みんなで」ってことのよう。
・・・それって、すごい。
〇 ほんとに「ばってん」て言う。
京都のひとが一般には「どすえ」とか言わないみたいに、ほんとには言わないんだと思ってた。
〇語尾に「からですね」とつくことが多い。
(例) 「最近は寒いからですね」「そこを右に曲がってからですね」
(解説) 「最近は寒い」「そこを右に曲がって」 だけでもすませられるところを、
親しき仲でもあえて「ですね」とつけるところが、とても謙虚で礼儀正しいニュアンスを生み出している。
〇醤油が甘い。
〇夏は蒸し暑い。雨はシトシト降ることはあまりない。降るならどしゃ降り。
〇でも秋は涼しい。冬はこれから経験する。
以上、私が熊本にきて、「新鮮だなー」と感じたことごとでした。
引越しをすると、どこでもたいてい聞かれるのは「もう慣れた?」という言葉。その都度、
「なにをもって「慣れた」とするか、それはとてもむずかしい質問です」と思いつつ、
聞いているほうだってべつにそこまで求めてないので、ぼちぼちですー、と答えるのだけど、
実はこないだ、飛行機に乗ってちょっと遠出をしてきたのですが、
阿蘇くまもと空港に着いたとき、「帰って来た」としみじみ感じている自分に気づいて、
「これこそ「慣れた」ということでありましょう」と思ったのでした。
それにしてもずいぶんと挙げられましたね
熊本県人のきのこさん
熊本県のPR大使みたいです
すずめも憧れてしまいそうです
今後さらに熊本を好きになって
いろいろ教えてください
新しい土地では、路地をはいるたび、角をひとつ曲がるたび、
新しい発見があるし、みるもの、食べるもの、言葉も、
なんでも珍しくておもしろいですね。
各地転々として思うのは、
どこであっても、「日本人」という人種は、やさしいな、ということですね。