SENNHEISER HD25 ドイツVSアイルランド

ドイツ製とアイルランド製のどちらがよりメタル適応度が高いかを探る。


Nikon D300 で初のブツ撮り。ホワイトバランスは優秀。オートで十分。
なので、前にも増して美しい写真多数掲載w



現在4台の HD25 を所有しています。

SENNHEISER HD25-1 (1990/MADE IN GERMANY)
SENNHEISER HD25-1 (1998/MADE IN GERMANY)
SENNHEISER HD25-1 (2006/MADE IN IRELAND)
SENNHEISER HD25-1 II (2007/MADE IN IRELAND)

年明け早々にレコーディングエンジニアをしていたという方から
'98年型のドイツ製 HD25-1 を譲って頂いた。ヤフオクで。
貴重なドイツ製が2台も手元にあるのは嬉しい限り。

落札後届いた物は相当年季が入った様子。つまりボロボロ。
iPod で音出し確認して驚いた。めちゃくちゃイイ音。
パッドは耳に当てるにもはばかられる程ズタズタ、ケーブルもくたびれ
ジャックに挿してもユルユル。で、この音。
仕事の道具として10年も鳴らし込まれるとここまでとは…
外観から受ける印象とは正反対で音質は高級感すら感じる。

早く気分良く聴きたいので、自身でオーバーホールを兼ね分解清掃する。
パッド、ヘッドクッションを外しヘッドバンドとハウジングの
アウターカプセルをマジックリンで丁寧に水洗い。
乾きを待ち、クルマ用の浸透性保護つや出し剤アーマオールで仕上げる。
その後、ベタつきを取るため再度水洗い。新品のパッドを付け完了。
完璧な仕上げでリフレッシュ完成。



ヘッドクッションはとりあえず無し。
スライダー部の白化が年季を感じる。こう見ると結構なえるが、
実際はそうでもなくあまり気にならない。
10年に及ぶ経年変化にアーマオール効果なしといったところ。

HD650 用純正ケーブルを繋ぎじっくり聴く。
低音が大人しくレンジはフラット。全域、癖やトゲがなくとても聴きやすい。
ここまで音が丸くなると正直 HD25 らしさが感じられない。
メタル適応度は低く、これで聴こうとは思わない。
もう少し力感ある音を期待していたがイマイチだった。



カルダスのケーブルを購入。
音質改善とクラシカルルックを狙っています。
'98ドイツ製とカルダス「あると思います」



音は解像度が増し高域が伸びるようになった。欲しかった低音がこれまたダメ。
全体的には HD650 用ケーブルと同傾向。僅かに違いを感じる程度。

スムーズでフラットな特性に違いはなく
ヘッドホンが、
「てやんでー、こちとら江戸っ子(独逸っ子)よ、
　おめーの線ごときビクともしねーよ、おととい来やがれ！」
そう言っているように感じる。

大人しい音のドイツ製、加えて10年選手の徹底した音キャラに
ケーブルの音色が乗ることは難しそうです。

普通に20世紀の音を楽しみな！　そう言う事だと思います。



貝印のあるコネクターは “カチッと感” があり問題なし。
スライダーの山とハウジングの受けが摩耗しユルユル。
触れればハウジングの自重で位置がすぐ変わる。落ちはしませんが…
グラドっぽい屁タレ症状。耳に載せると側圧でポジションは安定する。

柔らかくよくしなるので取り回しは良い。
グレーの被覆が安っぽいがマッチングは良好。



お約束のアングル。
印字にハゲがないのでありがたい。唯一の証なので。



見よこの美しい巻き。ケーブル撮りの見本。性格ですねw
純正の安心感、コネクターの左右黒統一 1本あれば便利です。
標準スチールケーブルからの音質改善も十分確認できる。
5,000円とかなり高いが、拘りがなければコレで事足りる。
'06アイルランド製との相性も良い。標準プラグなのでホームユースには最適。



お約束2　満足です。
左：'98製　右：'90製　古い'90製の鬼コンディションがうかがえる。



'06アイルランド製に ZU Mobius MK2 を装着。禁断の組み合わせ。
怖いもの見たさ、一度は試してみたかった。
HD25 に Mobius MK2「あると思います」



メタルMAX -最終回答-

パーフェクトです。ほとばしるエナジー、圧倒的なスピード表現は見事！



まず装着できるか？　出来ます。
完全に “カチッと” した手応えはありませんが、
ゆっくりグニュグニュと挿し込んでいけば問題ありません。
固くしっかりくわえ込んでくれますので、脱落の心配なし。
Mobius MK2 は、超しなやかなケーブルですので取り回しも快適。
最大のネックはバカ高。しかし、HD25 と合わせれば比類なきパフォーマンスを発揮してくれます。



DragonForce のド迫力で超絶的スピード曲、
炸裂する FIREWIND ガス・G のギター、
The Rasmus ラウリのメランコリックでエモーショナルなボーカル、
ARCH ENEMY ダニエル・アーランドソンの凄まじいドラミング、
Talisman マルセル・ヤコブのうねりまくりのベース、
Dream Theater ジョーダン・ルーデスのキーボード、
Apocalyptica のチェロ、ALLEN - LANDE の歌ウマ二人 ラッセル・アレン&ヨルン・ランデと
バンマスで華麗なギターワークを披露するマグナス・カールソン。
どれもエキサイティングで感動の領域です。



躍動感、グルーヴ感、スピード、圧力、締まった低音、キレのある高音
メタルを聴くにはどれも欠くことのない要素をバランスよく表現してくれます。
ボリュームを上げると一瞬にして低域が支配する狂喜的快楽の世界へ誘ってくれます。
天下無双。



'90ドイツ製とオーグライン(ばぢるケーブル)
新品同様の完璧なコンディションです。

コレで聴くボーカルは特筆ものです。リアルさに息を飲む。

デビッド・カヴァーデル、グレン・ヒューズ、エリック・マーティン
スティーヴ・リー、ダニエル・ボウズ、スティーブ・グリメット
レニー・ウルフ、ゲイリー・ヒューズ、ジェフ・スコット・ソート
クラウス・マイネ、マイケル・キスク、C.J.スネア、ミケーレ・ルッピ
ヴィレ・レイヒアラ、ラウリ・ヨーネン、ヨンネ・アーロン
ポール・ロジャース、ジョン・ロートン、フレディ・マーキュリー

彼らの声を聴くとゾクゾクします。
ソウルフル、ハイトーン、エモ スタイルを問わず歌モノに最適。



'07アイルランド製は完全ノーマル
初心忘れるべからず



今回話題にあげた、'98年型ドイツ製と'06年型アイルランド製は、
同じ型番のヘッドホン？　と言えるぐらい音質に大きな違いがあります。

ドイツ製は、フラット特性でモニターライクな素っ気ない音。
リスニングヘッドホンとして聴きやすく、オーディオ的な音かもしれません。
年季モノですので側圧が適度で掛け心地が良く、ゆったり音楽を楽しめます。
ソツなく懐の深いジャーマン野郎。日本人なら弥勒菩薩をイメージしてください。

アイルランド製と Mobius MK2 とのコンビは、人造人間か
ステロイド増強ハイテンション音響装置と言えるぐらい “そに気” にさせてくれる音に変身します。
ガツンと聴きたい時にはうってつけです。メタル、ロック以外でも異様と思えるぐらい
音がリアルに迫ってきます。しかし、そんな気分でない時に聴くと疲れます。
漏れ聞こえる音もイイ音なので、ご飯2杯ぐらいイケそうです。
慈愛から破壊まで何でも来い。イメージするならキングギドラ。

ザ・プリモニション キングレコード このアイテムの詳細を見る

ブラック・ローゼス ユニバーサル インターナショナル このアイテムの詳細を見る

ザ・バトル マーキー・インコーポレイティド このアイテムの詳細を見る