今日は月最終の日曜、北斎の掲載です。
第39作目です。
静岡県富士宮市・富士山頂
解説は、「葛飾北斎 富嶽三十六景 解説付き」から引用しました。
富士山の山開きは六月一日です。
男たちは、ようやく富士山頂にたどり着き、あるいは右に描かれています
ように、 岩にしがみついて最後のひと踏ん張りに懸命です。
左には、頂上に登ってすべての力を使い果たし疲れ切って腰を下ろす人た
ち、右には岩室の中に無言で身を寄せ合う富士講の人々。
しらみはじめた空に朝焼けの雲がたなびいています。
御来光はまもなくのようです。
富士の全体を描かず、山頂の情景のみ描いているのは、本シリーズ中唯一
です。
登山者がいない風景です。
登山者の大きさがこれ以上小さくできず、狭い舞台に牛ぎゅう詰めになりました。
ここは9合目半くらいでしょうか、登るのも大変ですね。
急坂に人を立たせるのに一苦労でした。
少しアップしました。
原画です。
最初の画像見て「原画より素敵かも!」と思ってスクロールしてみたら、その通りでした!!
手前の雲のふわふわ感といい、色の強弱がしっかりしているところといい、今回の作品は力強いですね!
富士山は日本人が観て和むいい風景ですね。
以前は人物をしっかりと作っていたのを、方針変更しました。
それで、遠近感を醸し出したのかも知れません。
三十六景も延長戦に入って長いですが、もうちょいで終わりますね。
何だか寂しい気もします。