チョコエッグという食玩分野のヒット商品があった。私はその存在を知らず、興味も無かったので何年前からそれが売られているのか調べないと解らないのだが、聞けばいい歳のオヤジが箱ごと買って行き、中から動物フィギュアを取り出すとチョコレートは捨ててしまうという事だった。本末転倒だ食物軽視だと非難されたかというと、そうでもなく、注目されたのはフィギュアの精巧さだった。「海洋堂」の名を世間に知らしめた商品である。ソレを身近で目にするようになったのはコンビニ通いが日課になってからである。ソレは清涼飲料水のペットボトルの首に架かっていたり缶ビールの上に被さっていたりした。見たら買うようになった。種類の点数が多い時は朝晩二つ三つ買った。お茶やミネラルウォーターは消費できたが、ジュース、コーヒー、コーラは基本的に飲まないので売るほど貯まってしまった。
母にせがんで映画館に連れて行って貰う様になった。東宝特撮映画は人類(というか日本人)VS異性物の図式から怪獣対怪獣のプロレスごっこに振り回される人類(というか日本人)がリングサイドの観客と化して行くお子様向けの娯楽へと移って行き、子供の私もナンダカなと思うようになっていった。自分の意思で無く家族と観に行った映画もある。父親と観た「座頭市」「眠狂四郎」。兄と観た「太陽がいっぱい」等で、趣味は違っても面白く観た記憶がある。