
DENONのデッキを中古購入して以来、頻繁にカセットテープを聴いている。
音質が心地よいからだ。
で、CDより音が良いのかといえば、全くもってそんなことはない。
高音の精細さはないし、低音のキレもない。
どちらかというと音の分解が悪くて、それゆえのまろやかさがあるという感じ。
まあ、圧倒的にCDの方が音質は上だ。
それでもカセットを聴くのは、集約してしまうと「ノスタルジー」に尽きるだろう。
高精細なフルサイズ・ミラーレス一眼の画像より、安価なフィルムのコンパクトカメラ写真の方が心地よいと感じるのとおんなじ仕組みだ。
カセット・デッキ、「がちゃっ!」と派手な音をたててヘッドが持ち上がる機械音も快適そのもの…
カセットテープの音の良さを数字を使って分析的に解説するってのは野暮ってものだ。
まあ、オーディオ全般に対してそう感じている。
言うなれば、富士山の標高や傾斜角を計測してその美しさを説明しようとする行為に似ている。
「冠雪した富士の峰と青空が美しい」
ただその感覚だけが真実なのであり、余計な解説は不要でしょ…
まあ、自然と機械は異なるから目安として数値が大事なのは真実なのだけど、最終的には感覚が決めるということ。
カセットテープの音質の素晴らしさって、そういう説明不能な感覚に依っているという話でした!
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