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とまぴーSTYLE

よく食べ、よく笑い、よく遊び♪
元気が一番!
今日も豊かな一日になりますように・・・

愛が理由

2008-05-26 22:25:48 | 


矢口敦子(著)

何でも文庫本で「償い」の売れ行きが良くて、
次の「証し」も売れ筋だと聞く。
そうとなれば読まずにいられないのがこの私。
困ったものだ 

去年から基本的に本や雑誌は特別なもの以外は買わないことにしている。
専ら図書館にお世話になっている。
先の本を検索すると、どちらも貸し出し中。
予約するのもいいのだけれど、
私の都合とはお構い無しに入ってくるのがチョット困る。
だから「一期一会」 
書棚にあった時が、本との出会い。
「キュア」と「ラットマン」はずっとずっと待っていた。
出会えて嬉しかった 

矢口氏の作品を読みたくて、この本を手に取った。
でも、チョットだけ「はずしたかな」って感じ 

前置きが長くなったのもそのせい(笑)
だって、書くことがあまりない・・・ごめんなさい 
「償い」に期待します 

ま、あまり若い男の子に手を出さないことです 
「俺に惚れたら火傷するぜ」 
彼らはいつもそんな自負心を持っていますから。
年上の女性の気持ちを手玉に取るのはお茶の子さいさい(笑)

気をつけましょうね(笑)
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キュア

2008-05-23 20:42:08 | 

田口ランディ(著)

ずっとずっと長い間、私は作者のことを「彼」だと、「男性」だと思っていました 
どうも失礼致しました 

彼女の作品に「ドリーム タイム」というのがある。
私にとって、これが最初の出会いである。
夢物語なのか、エッセイなのか、不思議な感覚の短編集。
この中に「シャーマン」という存在が現れる。
上手く説明できないが、未来を予知する人とか、巫女であるとか。

「キュア」も、そうしたシャーマン故のシャーマンの悩み、葛藤、生き方が描かれている。
「ドリームタイム」読んでて良かったと胸を撫で下ろす私 

「ガン」は肉体の一部。
自分の肉体を構成する細胞が、ある日突然ガン化する。
ともすると、今この瞬間、
私の身体の中の細胞がガン細胞に変化(進化or退化?)してもおかしくないし、
変化したガン細胞が何かの弾みで消滅したって不思議じゃないってこと。

よくわからないでしょ、この説明だと(笑)
興味ある方は読んでください 
登場人物の心の動きや心の叫びが、田口氏の優しさで、上手く私たちに伝わってきます。

「キュア」は男性の筆遣い。
「ドリームタイム」は女性の筆遣い。
これも作者の魅力のひとつ。

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ラットマン

2008-05-23 20:39:33 | 


道尾 秀介(著)

「ラットマン」現象がもたらす「思い込み」が引き金となる、
心優しい人たちの殺人事件。

何ともわかりにくい表現でごめんなさい
でも、これが真実なんです

こんな勘違いだらけの勘違いで、
人を殺したり、庇ったり、怪しんだり・・・
読むほうとしては、空振りばかり 
奇想天外、とはチョット違う。
私にとっては初めての作家さんで、とても新鮮でした 

とは言え、
横溝正史さんの「本陣殺人事件」とか、
森村誠一さん、松本清張さん、エラリー・クイーンさんとかで育った私には、
今時の推理小説は、ちょっとなんだかな~と思うのですが。 
こう思うのは私だけなのかな~ 

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夕凪の街 桜の国

2008-04-24 16:28:07 | 
こうの史代(作)

  広島のある日本のあるこの世界を
  愛する人すべてへ

2・3年前から読もうと決めていた。
でも、なかなかその気になれなかった。
だって、私は戦争は嫌いだ。

でも、読まなきゃならない。
知っておかなきゃならない。
広島の近くに住む私だからこそ、
日本を愛する私だからこそ、
そして世界の平和を願う人間の一人だからこそ。

「夕凪の街」には結末がない。
私たち読者の心に湧いたものによって初めて完結すると言う。

これから私たちが豊かな人生を重ねるにつれ、
この物語は激しい結末を与えられるのです、と作者。

逆説的ですね。
でも、本当だ思います。

これからの人類が豊かで幸せな毎日を送れば送るほどに、
この物語の持つ悲惨さ、言い知れぬ恐怖、目に見えぬ差別、
そういった言葉にできぬ感情が形を持ち、暴かれて、
目の前にさらされていくのです。

ただの漫画、と言われるとそうなのですが、
読むたびに胸が潰される思いが、
昨日より一昨日より強くなるのは私だけでしょうか。

戦争を知らない私たちが平和の尊さを語ったところで何の説得力もなく仕方のないことかもしれませんが、
それでもこうして思い続け、語り続けてゆかねばならないことだと思います。

映画化されますよね。
それはそれで楽しみですが、
白黒の色のない、音もない、そして動かない絵もいいと思って・・・。

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夜叉桜

2008-04-18 14:51:20 | 

あさのあつこ(著)

  弥勒にも夜叉にもなれるのが、人という生き物なのだ。
  ときに弥勒、ときに夜叉。
  いや・・・仏と鬼との真ん中に人はいる。
  それはまた、仏でもなく、鬼でもなく、
  仏にもなれず、鬼にもなれず、
  人は人としてこの世に生きねばならぬということなのかもしれない。

読み始めて、あ、しまったと思った。 
彼女の作品を読むには、心構えが甘かった。
そう、作者の文体には勢いがある、棘がある、意地がある。
心構え無くして安穏と作品に向かうと、痛い目に会う。
そのことは「バッテリー」で重々承知のはずだったのに。

そして、必ずしも主人公は善人で品行方正ではないという事実も。
「バッテリー」の巧も、この信次郎も。
初対面であるならば、私ははっきり言って嫌いだ、彼らは。
そして嫌いなまま、小説は終わってしまうのだ。

あさの氏にとって、ヒーローは孤高な存在であらねばならない。
彼らの心情を、たかが読者の分際で知られてたまるか、の如く。
そしてそのヒーローの側近が、これまた実にいい人なのだ。
信次郎に伊佐治がいるように、巧に剛がいるように。

「弥勒の月」を先に読めばよかったのかもしれない。
それはそれで後の日のお楽しみとして取っておこう 

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読書三昧

2008-04-13 08:39:09 | 

「楽園」 宮部みゆき(著)

この作品は模倣犯の続編である。
前作よりグロさは少ないものの、
全編を通してドキドキ感やハラハラ感は限りなく続く。
一読者である私が言うのもなんなのだが、
前作に比べ文章がすごく洗練されたと言う感じ。
「摸倣犯」そして「楽園」と読むことがオススメ 

そしてここでもう一つ、
宮部氏の作品に、「長い長い殺人」というのがある。
1989年に発表された「模倣犯」「理由」の原点となるものらしい。
(昨年ドラマ化されたことを今知った)
原点であるどころか「模倣犯」は「長い長い殺人」の模倣だ。
ま、同じ作者の手によるものだから罪はない。
「模倣犯」が長編であるあまり、読む気にならないという人は、これを読めばOK 

実は、私はここでかなりの勢いでガックリしたのだ 
そりゃ、音楽にしても絵画にしても「個性だ」と一括りにしてしまえば作風も似通ったものでも構わないかもしれない。
「模倣犯」であれほど感動させていただいたのに。。。
となれば、未読である「理由」に賭けるしかない。
近々読もう 



「木もれ陽の街で」 諸田玲子(著)

以前ここで紹介した狸穴あいあい坂の著者。
時代ものしか書かない人だと、思い込んでいた私。
時代は戦後。
主人公「公子」さんが味わう恋模様 

読みながら、ふと、いつかこれと良く似た話を読んだか、聞いたか?

数年前までお正月明けに「女正月」シリーズのドラマが毎年放映されていたこと、覚えていないだろうか。
私も記憶が曖昧で申し訳ないのだが、
確か、久世光彦氏の監督で、
加藤治子がお母さん、田中裕子が長女役、謎の男が小林 薫。
そしてエンディングは小林亜星の物悲しくもセンチメンタルなピアノの調べ。
そうそう、今、ソフトバンクのCMに流れているあの音楽 

そう、あのドラマが頭をよぎるのだ。
時代背景も登場人物も、陰を背負った分けのわからぬ謎の男と恋に陥る長女と。
諸田氏がこのドラマを知ってか知らずか、
(女正月の原作は向田邦子氏だもの、きっとご存知のはず)
私にはとても近しい設定だと思うのだ。
しかし、女正月ほどおぞましくはなく(笑)爽やかである。

確信の持てる筆致と文体。
懐かしくもあり、正しくもあり、そうした感慨を私に与えてくれた貴重な一冊。
違和感なく読み進められる作品である。



「霧笛荘夜話」 浅田次郎(著)

「霧笛荘」に住む心優しい住人の話。

浅田氏の作品は「地下鉄に乗って」以来、2作目である。
これにも感動したし、映画も見た。
表装がとても美しい。
短編からなる連作集。
初出から10年をかけての完成。
彼の文体はとても柔らかで、優しくて、少し切ない。

「幸せな暮らしは似たり寄ったりだけど、
 不幸のかたちは千差万別」

人生の真理だと、言い得て妙だと。
こんな言葉に出会えることが読書の醍醐味 

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狸穴あいあい坂

2008-03-28 19:34:59 | 
諸田玲子(著)

時代モノです。
時代劇は好きで、若い頃からよく見ていましたが、
時代小説は多分、いえいえ、きっと初めてだと思います。

捕物劇と平行しての主人公の恋物語 

いつの世も恋愛っていいもんです 

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がらくた

2008-03-26 12:50:07 | 
 
江國香織(著)

「小説は非現実なものである」
そんなことを今更ながらに思い起こさせた作品です 
こんな話が現実にあってどうする 

たった数ページ読み進めるだけで、
そこに待ち受けているのは江國ワールド。
そうだった
この不確かな感覚は 惑うことなく彼女の作品への誘い。

お洒落でお金持ちで才媛で抜け目がなく、
何一つ欠けているものがない。
夫ともフレンドリーな感覚で、お互いとても自由気ままで。

あるもんか、そんな世界 

などと怒らずに、最後まで読みましょう。
そう、これは小説なのだから。
ひととき、その世界に耽りましょう。
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カシオペアの丘で

2008-02-09 20:30:58 | 
重松 清(著)

作者の作品を読むのは初めてです 
主人公は40歳。
(誰が主人公かは読者が決めるといいと思う)
そして主人公を取り巻く仲間も全員40歳。

今、流行のソフトな語り口でとても読みやすく、
長編でありながら疲れない。
とは言え、ソフトでありながら長編になったが故の「しつこさ」や「くどさ」は拭えない。

しかしだ 
不治の病をネタにする作風には、チョットうんざり 
ここ数年、これでもか、これでもかのように。。。。
なんとなくブーム。。。
わざわざ泣かせるための素材選びのように。。。
泣くか泣かないかは読者次第だ(笑)

「象の背中」しかり「六月の海を泳いで」しかり・・・  

次はぐんと硬派で、元気盛々パワー全開邁進邁進の本を読もう。
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臈(らふ)たしアナベル・リイ総毛立ちつ身まかりつ

2008-01-30 12:17:33 | 
大江健三郎(著)

タイトルからして意味不明 
内容にいたっては難解。
何度も読み返すものの、私の脳みそでは理解不可能 

やはり処女作(芽むしり仔撃ち)から芥川賞受賞作(飼育)など、
代表作を今一度読み直す必要があると痛感。

とは言うものの、3分の2辺りくらいから少しではあるが、
物語の核心が見え隠れし始めた。

つまり、まだはっきりとは見えていないということなのだが。。。 
読むのをやめようと思いつつ、それでもやめ切れなかった一冊です 

次回は少し読みやすいものを選ぼうっと 



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