G. creation -secret chamber-

michiruの女神研究録

いい香りの朝

2010-02-28 15:04:24 | グルメ
昨日は2回目のグラン クリュ カフェの瓶が到着しました。
焙煎された豆が、このようにシャンパンボトルに詰められて送られてきます。
コーヒーの世界には消費者と生産者間の情報の乖離が著しく、本当にfinestと
呼べるものを生産することがとても難しくなってきている世界的な状況があります。
伝統工芸などでもそうですが、本当に時間と手間をかけてこだわり抜いた
モノづくりをする作り手が生き残っていけないのは、文化の消失に繋がります。
このグランクリュカフェの生産者について私が記事を書いたwebがありますので
よかったらご覧ください。取材で出会って愛用者になることが時々ありますが、
このコーヒーもそのひとつです。
http://www.faust-ag.jp/#acp/interview/interview009.php

禁ツイを経て愛を叫ぶ?

2010-02-28 14:14:25 | 日記
先週Twitterを3日間自主規制しておりました。
TW中毒になりそうだったからですが、禁止しているとどうしても書きたいことと、
そうでもないものがわかってきて面白いです。TWジャンキーの皆様、
ぜひ、リハビリテーションに「禁ツイ」をお試しください。

まず禁止して辛かったのが自分へのコメントへの返信。禁止してからも
ウケ狙いでちょこちょこ禁断症状の辛さをTWしていたのですが(笑)
突っ込んで下さる優しい皆様のコメントがいちいち面白くて
「ぐうぅ。でもここで返してはなりませぬうぅ」と勝手に苦しむ私でした。

そして美しいものを見たとき。キムヨナの演技にしても、春霞にしても
映画でも美術館でも美味しいコーヒーでもワインでもなんでも「感動を共有
したい、伝えたい」という気持ちを抑えるのはなかなか大変なことです。

例えば誰かを愛するときに、私が最も重要視するのは、美しい満月や、
美しい景色を見たとき「あの人に見せたいな」と思うかどうか。
「連れてきたかったな」「食べさせてあげたいな」「一緒に経験したかったな」
そういう気持ちが勝手に湧きあがる、これ愛情のバロメーターです。
メール時代は1対1でそういう気持ちを伝えたけれど、今は世界に向かって
そういうことを伝えているのね。それがTwitterの魅力なのでしょう。

春霞

2010-02-25 10:42:28 | 日記
今日は春の陽気。五月並と言われています。
11時近い今、窓の外を見るとまるで雲の中にいるような春霞。
写真は今朝。薄桃色に染まって綺麗でした。
春の訪れは、いつも心躍ります。

私をつかまえて

2010-02-20 04:03:47 | 日記

本日はジュエラーのショーメの新作展示会に行きました。
アトラップ・モワという蜂をモチーフにしたシリーズの新作展です。
私を捕まえて---
とろけるような密の色。蜘蛛と蜂の競演。女心をくすぐられるテーマ。
値段もハイジュエラーにしてはお手頃なものもあったので、プレゼントに
いいかも知れません。 私としてはゴールドベース、蜂蜜色系が断然好き。
SAVE THE BEESという、近年劇的な減少が危惧されている蜂の保護を目的に
したチャリティアイテムでもあります。
http://www.chaumet.com


ところで、先日話した若い作家氏との話に出てきた『動物化するポストモダン』を
アマゾンで購入、今朝届きました。読む前から内容がわかっているような気も
するけれど、読んでみることにします。10年ほど前に岡田斗士夫氏が書いた
オタク文化論とニュアンスが近い本でしょうか。(まだ読んでいませんが)
再び若者と話すのが今から楽しみ。

そして『群像』1月号にて瀬戸内寂聴さん×山田詠美さんも絶賛されており
私の中でも突如気になる人No1になっている平野啓一郎氏の著作を遅ればせ
ながらまとめ買い。Twitterでもマクイーン死去のニュースへの反応の良さと
コメントの幅の広さが、単に頭がいいだけでなく非常にバランス感覚の秀でた
人という印象で、大変に興味を惹かれています。『Swich』誌にて彼のTweetsの
再録が連載になるらしいですね。平野さんのTweetsは難しすぎない平易な言葉を
使っているのがさすがです。

若かりし日に、坂本龍一氏と村上龍氏と知のフロントランナーの鼎談集
『EV.Café 超進化論』(講談社1985年刊)という本を読んでアカデミックな
世界の断片を見せていただき好きだったのを思い出す。(ゲストは吉本隆明氏、
河合雅雄氏、浅田彰氏、柄谷行人氏、蓮賽重彦氏、山口昌男氏)。
ペヨトル工房の出版していた『Ur』という本も好きでした。中でも
「19c音楽進化論」の回は今でも本棚に大切に取ってあります。
それはアーティスト三上晴子さんとウイリアム・バロウズが巻頭特集の回で、
表紙は三上さんの作品「Information Weapon」が表紙でした。
くー。カッコいいーーーー。今一度読み返すとまた発見があるかもしれない。
そういうワクワクするクールな本、今何があるでしょう。


最近とみに当ブログの一貫性がありませんね。
しかし現代人の嗜好は画一的には括れないもの。
ご覧頂いている方は何を読みたいかなと考えたりもする今日この頃です。

Kopi Luwak グルメイタチの贈りもの

2010-02-19 10:09:49 | グルメ
今のところのMy Best Coffeeは川島良彰さんのGran Cru Cafeなのですが
先日バリのお土産でこんなコーヒーをいただきました。Kopi Luwak Coffee
というもので、コーヒーの産地としても知られるインドネシア島のもの。
ここに生息するイタチのような生き物「ルワック」はコーヒーチェリーが
大好物で、真っ赤に熟したものだけを食するグルメ君。彼らルワックの
胃と腸を通ったコーヒーの実は、まったく自然な形でファーメンテーション
されるわけであり、コーヒーの森にはルワックが食べた綺麗に剥かれた豆が
落ちている。その豆を拾い集めて、通常の豆と同様に洗浄、焙煎したものが
ルワック コピ。中でもピーベリーのみを選り分けたものというから、
手間暇かかっていますね。

コピとは、インドネシアなどアジアでのコーヒーの名称で、
普通はエスプレッソ並に細かく引いた粉を直接カップに入れてそこにお湯を注ぎ
その上澄みを飲むわけで、それが素朴なアジア流の味なのです。フレンチプレス
でも雰囲気が出ますが、私はこのルワックに関してはせっかくなのでスムースな
状態で飲みたいと思い普通にフィルターで濾して飲んでいます。これが、また、
まろやかな、コクのある、本当にすっと飲める上品な味なのです。

インドネシアに行ったら、探してみてください。

女神を巡る物語・王と騎士

2010-02-15 01:35:32 | 女神
今日は男性諸氏へも向けた愛のお話ですね。

英国宮廷愛と騎士道について更に知りたい方は、まずは
王道『アーサー王』の物語をご覧ください。
騎士の任命式にあたって、騎士たちは、心に決めた女神としての
ひとりの貴婦人を思い描くことを勧められるという場面が描かれています。

アーサーの場合はギヴィニア姫でした。魔法使いマーリンの助けを借りながら
彼女の愛のために戦い見事愛を射止め、彼らは王と女王になるのですが
物語が進むと、湖の騎士ラーンスロット登場…。ラーンスロットは騎士として
ギヴィニアへの秘めた愛を貫き、ギヴィニアも。。。

さて。私がイギリス滞在中に最も驚いたのは、
叶わぬ恋に対してのアプローチの機会が文化として?あるという点です。
恋は誰にも止められません。
しかしそれは不埒な思いでなく、真剣に捧げられるものでなくてはなりません。
そして、それを男も女も理解してさえいれば、嫉妬したり、
他の人に愛されたりということさえ愛の妙味に代わるのです。

他の男からの花束に悦びを滲ませる妻を見て、嫉妬を覚え
それすらも愛の媚薬に変える男。
アーサーのような男たちは、相当な度量の持ち主であると言わざるを得ません。


愛を告げよう 

2010-02-15 01:30:26 | 女神
今日はValentaine's Dayでした。愛について語るのは絶好の日なので
本当はもっともっと、いろいろなお話がしたいのですが、
ひとまずは本日Twitterに書いたものをこちらに再録します。

-----
いい天気ですね。Happy V.D.!! みんな愛を告げよう。いつもありがとう。

ところで英国のヴァレンタインは男性が恋人に赤い下着を贈ったりします。
セクスィーなランジェリー売り場がメンズわらわら真剣に選んでいる姿は
なかなか乙なものです。男子諸君、いかが?

そして「秘めた愛」を告白する日でもあります。恋人のいる乙女に
結婚している貴婦人に、名前を告げず花束や詩を贈ります。
騎士道文化の名残だそうです。騎士道では心に決めた貴婦人の愛を
至上の報償とするのです。

沢山のバラの花束の真ん中に、たった一輪真っ赤なバラがあったなら
それは「貴方をひそかに愛しています」という意味です。でも、名前は
告げないのです。

その風習にならって、旦那様がご自分の奥方に匿名で花束を贈ったりもします。
「誰かに愛されている、誰かしら?」と戸惑う妻。その様子を愉しむ夫。
ちょっと変態? でもドキドキを持続させる素敵なアイデアじゃないかな。


五輪開幕

2010-02-13 23:27:34 | 日記
バンクーバー五輪開会式。映像を駆使しつつ派手でなく
じんわり良いものを見せてもらったという感動。

先住民をテーマにして、ここまで皆が感情移入できるのは凄いことだ。
スピリチュアル再評価の時代を世界が本格的に共有していると感じます。

先日観たテリー・ギリアムの映画『Dr.パルナサスの鏡』も
大ヒット作『アバター』も、その共通認識の上に成り立っている。

物語を紡ぐ者

2010-02-13 23:05:51 | ART
昨日は学生CGコンテストの動画部門受賞者のトークショウに。
受賞者の皆さんの作品のクオリティの高さに驚く。楽しいトークだった。
その後の審査委員長原田氏とCGARTS協会篠原女史他の皆様に促されるまま
打ち上げにもお邪魔する。毎年恒例の光景。席が近くなった前途有望な
若い作家さんたちと「ポストモダンとその先」について盛り上がった。
その後の2次会では、日本の若手作家の視点は最近ドメスティックで
スケール感が小さい?という話で炸裂!

やはりアーティストはアートの文脈だけでなく、哲学、思想、文学、科学、歴史
今、社会が何を問題としているのか、人として何を感じているのか
という部分での考察が不可欠ですよね。技術で何ができるかも大切だけど
そこにどんな物語を語らせることができるのか、が基本だと思う。
そして問われたときに、逃げないで、言葉を尽くして語れるか。
(もしくはそれを補うものをどう見つけるか。)
日本のことを、海外の人に伝わるように考えることや
専門外の人に何をどう伝えるのかを考える必要性を感じます。

エヴァンゲリオンで育った世代が、どう世界と向き合っていくのか?は
ここ数年の私の興味のひとつです。
いずれにしても、これから世に出て行くであろう才能に触れ合えるのは楽しく
私にとっても勉強になり、いろいろ再確認できるイベントでした。

私も自分の物語を紡がなくては!

Miss you,McQueen...

2010-02-12 02:01:35 | 女神
アレクサンダー・マックイーン死去のニュース。
ダイアナ妃が亡くなった時と同じような、呆然と愕然を感じて、言葉を失う。
あんな素敵なショウがもう見られなくなるなんて…。
彼のクリエイションは英国のファンタジーそのものだった。

マックイーンは、時代の象徴だった。
私たちの気分を、誰よりも早く、誰よりも幻想的に提示してみせてくれた。
同世代を生きたひとりとしても、痛切な痛みを感じる。
「恐るべき子供」として鮮烈なデビューを飾った彼を
まるで自分のように感じるのは、彼が揺れ動く不良でありながら
そのバックボーンに正統派で努力家という真摯な一面を持ち合わせているからに
他ならない。クライアントをほとんど失ったケイト・モスのカムバックを
熱い友情で訴えたのも彼だった。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/8511115.stm

つい最近お母様が亡くなられて相当に落ち込んで、その後
悪いニュースが続いたと彼自身のTwitterで書いてあったそう。
一時は前向きな言葉も残していたそうだけれど…。
あまりのショックで、追悼の言葉まで至らない…。