公開から2週間、やっといろいろ整ったので観てきました。

ストーリー
ドイツで理論物理学を学び、博士号を取得したJ・ロバート・オッペンハイマー(キリアン・マーフィ)は、アメリカへ帰国する。第2次世界大戦中、極秘プロジェクト「マンハッタン計画」に参加した彼は、世界初の原子爆弾の開発に成功する。しかし実際に原爆が広島と長崎に投下されると、その惨状を知ったオッペンハイマーは苦悩する。冷戦時代に入り、核開発競争の加速を懸念した彼は、水素爆弾の開発に反対の姿勢を示したことから追い詰められていく。
正直なところ3時間、長かったです…
話題性だけで観に行くと失敗する系の映画。
内容的に絶賛では決してないし、マンハッタン計画、そしてトリニティ実験の成功のシーンで喜ぶ人々を見たら、涙が出そうになった。
ある程度、オッペンハイマーという人物がどういうことをした人なのか、時代背景、などを予習していったほうが観やすくなるんだろうなと思う。
何をした人かをあえて無視して、一人の人間についての栄光、挫折、悲劇、苦悩、葛藤、、、これらを、監督はこういう風に描くのかと、それは興味深かった。時系列がバラバラであったり、カラーやモノクロのシーンの意味であったり、現実とそうでないものとの境目が曖昧だったり。
また、その困難な役に挑戦する俳優陣。今回はまったく感情移入できる登場人物はいなかったんだけれども、人としての嫌な面も曝け出したような生々しい演技は凄いとしか言いようがない。
今年のアカデミー賞授賞式を見て思うところがあったし、日本公開までにいろいろとあった本作、全然気持ち的には面白くはないけど、観てみても良いのかなという作品です。
でも本当に疲れました…