375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

【旅の写真館】メリーランド州アナポリス ~赤レンガとネイビー・ブルーの港町~

2012年03月26日 | 旅の写真館(米国編)



アメリカ合衆国には「古都」(かつて首都だった街)に該当する都市が意外に多く存在する。これは、現在のワシントンD.C.に確定する1800年までの間に、米国議会が開催される場所があちこち移動していたというのが理由で、メジャーなところではフィラデルフィア、ボルティモア、ニューヨークがいずれもかつて首都だった街、つまり「古都」と認定されている。ややマイナーなところではNJ州のトレントンや、PA州のランカスターなども短期間ではあったが合衆国の首都としての役割を担っていた時期があった。それらの中で、最も「古都」らしいたたずまいを残している街、それがメリーランド州の州都アナポリスである。

アナポリスが合衆国の首都だったのは、独立宣言を公布して間もない1783年11月から1784年8月までの9ヶ月。アナポリスとは「アンの街」という意味で、まだ植民地時代だった17世紀の終わりに英国のアン王女にちなんで名づけられた。歴史の古さを反映してか、アメリカというよりは欧州の雰囲気に近い。赤レンガ造りの建物や道路。マリーナに停泊する帆船。「Sailing Capital」といわれるだけあって、ヨットやボートがひっきりなしに出入りしている。実にのどかな旅情を感じさせる港町である。

しかしながら、この街を何よりも有名にしているのが米国海軍兵学校(U.S. Naval Academy)の存在だろう。アメリカ海軍の将来を担う若きエリートたちが、日々厳しい訓練を送っている広大なキャンバス。しかし制服姿で街を練り歩く彼らは、颯爽としながらも意外に遊び好きな感じもする。飲み屋でも見かけたし、ガールフレンドらしき女性と笑いながら語り合っているのも見かけた。やはりアメリカの将来を担う大物となるためには、いろいろな経験をしなければならないのだ。単なるエリート養成所で終わらせないところに、アメリカならではの懐の深さがあるようだ。


★かつて奴隷貿易が行なわれていたアナポリス港には、あの『ルーツ』の主人公クンタ・キンテも上陸した。この一角にはクンタ・キンテの13代目の子孫であるアレックス・ヘイリー(『ルーツ』の作者)が子供たちに黒人の歴史について語る姿が記念碑として残されている。


★B&Aトレイルマラソンの打ち上げで訪れた1750年創業の「Middleton Tavern」。海軍兵学校の学生たちが練り歩いている姿も見える。


★赤レンガのメインストリートをゆっくり上るトロリー。レトロな雰囲気が街並みにぴったり。


★メインストリートにある「Annapolis Running Shop」。


★小高い丘の上に立つメリーランド州議事堂。1779年完成で、アメリカ合衆国の州議事堂としては最も古い建造物。アナポリスが合衆国の首都だった1783年11月から1784年8月までの9ヶ月間は国会議事堂としても利用されていた。


★B&Aトレイルマラソン前日に宿泊したHistoric Inn Of Annapolis。3つの歴史的建造物を合計124室のホテルとして経営している。外観はとてもホテルのように見えない。


★海軍兵学校の入口。キャンパスに入るには身分証明書の提示が必要。


★広大な敷地を誇る海軍兵学校の案内地図。


★いたるところに案内板があるので、初めて訪れる人でも道に迷う心配はない。


★ここが帽子を放り投げる卒業式で有名なフットポール・グラウンドだろうか。


★フランス・ルネッサンス様式の礼拝堂。一度に1600人を収容できる広さがある。


★Visitor Centerのギフトショップではロゴ入りのシャツ類も豊富に揃っている。

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