
おいらの海水浴デビューの地、七ヶ浜町菖蒲田浜。
ここも東日本大震災の津波により、防波堤と周辺に大きな被害がありました。
砂浜も地盤沈下によって面積がやや減少しましたが、大きく地形が変化することは免れて、こうして海側だけを見ると震災の痕跡は殆ど残ってはいません。

堤防の内側にはかつて石造りのベンチが円形に設置されたタイル張りの広場があったのですが、津波で破壊されて今はその積み上がった残骸に雪が積もるのみ。

仮復旧で土嚢が積み上げられた堤防工事の現場。
新たな堤防の高さはこの位になるそうです。

現在の堤防の高さと比べてみると大きさが良く分かる。


こうした大きな堤防を作る事については、住民の方々からも賛否両論がありますが、部外者のおいらは何とも言えない立場です。
個人的な感想として述べますが、巨大な堤防を築き上げるよりも、現在の高さで破損箇所を修復し、側の道路をかさ上げして造成したほうが『第二の堤防』としての役割も果たせて、尚且つ海面を見渡す事もできる。
そうすれば景観も保たれ、海面が見渡せる事によっていざという時に視認しやすい利点があると思うのですがね・・・。
2011年3月11日のような、千年に一度と云われるあんな大地震と大津波はそうそう発生するものでは無いし(無論あと千年は安泰という意味では無い)、海辺の堤防一つで防ぐよりも、波の勢いを弱める『減災』として多重の防御を考えた方が良いんじゃないかな?
ここは菖蒲田浜より北に1kmほどのところにある小豆浜。

ここの道路標識の柱には、あの時の津波の高さが記されています。


まだまだ地震活動が活発な時期でもあり、また、海外での地震によって遥か大平洋の彼方から津波が押し寄せる事も有り得ます。
しかし、大きく高い堤防を築く事以外の方法も、減災の手段の一つとして考えていただきたかったと考え込む、冬の海辺での一日でした。
七ヶ浜町 菖蒲田浜

