映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

奥さまは魔女

2009-04-17 00:17:33 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ノーラ・エフロン
キャスト ニコール・キッドマン、ウィル・フェレル、シャーリー・マクレーン、マイケル・ケイン、ジェイソン・シュワルツマン、クリスティン・チェノウェス、ヘザー・バーンズ
2005年 アメリカ
ジャンル:コメディ、ロマンス

【あらすじ】
「奥さまは魔女」の新シリーズが製作されることになり、ヒロインを探すことになる。例の“鼻ピクピク”ができることから、無名のイザベルが選ばれるのだが、じつは彼女は本物の魔女だった!

【感想】
私は元になった70年代のテレビドラマを知りません。そのため昔アニメでやっていた魔法使いものを思い出してしまいました。

子供向けのアニメを映画化したような内容なので、決して奥深い内容ではないですが、コメディとしては普通に楽しめると思います。それ程下品でないのは好印象。似たような映画が見当たらない点でもそれなりに価値があるかと思います。

ただ作り方があまりにニコール・キッドマンを中心にしているため彼女のために製作したような感じがしてしまうのは少し気になりました。ファンなら楽しめるかもしれませんが、そうでない人間(私)には少しうんざりしてしまった。

また魔女という題材は珍しく、最初の内はそれなりに楽しかったのですが、後半はさすがに少し飽きがきた。少し引っ張りすぎたかなと思わないこともないですが、100分程度なので時間的にはそうでもないです。そのためシナリオにもう一つ二つ山があればよかったかもしれません。

シャーリー・マクレーンはこんな中途半端な役をよく引き受けたと思う。

結論としてはやはりニコール・キッドマンのファンならということになってしまいますが、個人的には嫌いではないです。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

奥さまは魔女

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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スクール・オブ・ロック

2009-04-16 00:00:37 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 リチャード・リンクレイター
キャスト ジャック・ブラック、マイク・ホワイト、ジョーン・キューザック、サラ・シルヴァーマン、ミランダ・コスグローヴ、ジョーイ・ゲイドス・Jr、ケヴィン・アレクサンダー・クラーク
2003年 アメリカ、ドイツ
ジャンル:ドラマ、音楽

【あらすじ】
いつまでたっても大人になりきれないデューイはロックを愛する熱い男。生活費を稼ぐ必要に迫られた彼は、バイト気分で名門小学校の代用教員になる。ところがある日、ひょんなことから生徒たちの音楽的才能を発見。”授業”と偽って子供たちとロック・バンドを結成したデューイは、念願だったバンド・バトルへの出場を目指す!

【感想】
この映画、えらい評判いいんですね。申し訳ないですが私には「天使にラブソングを」のロックバーション程度にしか思っていませんでした。私は天使に~の方が好きです。とはいえ、「楽しければそれでいい」系なのでその点では評価できると思います。

ジャックブラックのテンションの高さ、言い換えれば大袈裟なリアクションはこれ以上、エスカレートしてしまうとついていけなくなる所でしたが、ギリギリのレベルで上手に止めたと思います。
このキャラならあのクソ真面目な生徒達も心を開くのではないかという魅力はあったと思います。

ただ個人的には「ロック」に対して不真面目に(悪ふざけで)解釈しているのではないかと思われるシーンも見受けらたのですが、そのような人はきっと少ないと思います。また若干、低年齢向けのように感じられてしまうかもしれません。

奥が深いかは別にして、少なくとも見ている間は楽しいのは間違いないです。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

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バットマン ビギンズ

2009-04-10 00:13:24 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 クリストファー・ノーラン
キャスト クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、ケイティ・ホームズ、ゲイリー・オールドマン、キリアン・マーフィ、ルトガー・ハウアー
2005年 アメリカ
ジャンル:アクション、SF、シリーズ

【あらすじ】
過去のトラウマに苦しむブルースは、その複雑な思いからゴッサムシティを後にする。数年後、街へ戻って来た彼が目にしたのは腐敗した街の悲惨な状況だった。

【感想】
アクション映画の出来としては悪いとは思いませんけど、ティム・バートンの「バットマン」が基準になっている私としてはもう少し世界観を引き継いでいただきたかった所であります。

ビギンズという名の通り、バットマン誕生のいきさつを描いた作品です。ただしバットマンの誕生した理由としては衝撃的というには程遠く、バットマン誕生後にあわや大惨事という事件に巻き込まれていくので正直、拍子抜け。ビギンズである必要があったのか疑問に思いました。ジョーカーが出てこないのも面白さ半減。

それから恒例のあら捜しですが、忍者が歴史上、幾度となく腐敗した文明を滅ぼす役割を担っていたというのは明らかにおかしい・・・。「そんな昔からいたのか?」「どうやってローマまで出向いたんだ」と言いたくなる。アメリカ人の忍者好きには少し困惑してしまいます。

本作は日本人にとってはアカデミー賞ノミネート後の渡辺謙が出演したことで話題になったと思います。テレビでもこの話題を大きく取り上げていたと記憶しています。ただ実際にはシナリオに絡んでいたとはお世辞でも言い難いです。そのためこの人目当てに見た人は期待を裏切られる結果となったはずです。

結論としてはアメコミのアクション映画として判断するのであれば、スパイダーマンシリーズに分があると思います。今となっては「ダークナイト」の予習用という位置づけになってしまいかもしれません。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ワーナー・ホーム・ビデオ

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ジェシー・ジェームズの暗殺

2009-03-28 00:03:25 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 アンドリュー・ドミニク
キャスト ブラッド・ピット、ケイシー・アフレック、サム・ロックウェル、サム・シェパード、ジェレミー・レナー、ギャレット・ディラハント、ポール・シュナイダー
2007年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、伝記

【あらすじ】
当時、誰にもその名を知られていなかった19歳の臆病な野心家。ジェシーを心から崇拝する彼は、ジェシーの仲間となり、やがて友人となっていく。そして、アメリカで最も卑劣な男として記憶される、あの事件へと向かっていくのだった…。

【感想】
アメリカでは犯罪人にもかかわらず、そのカリスマ性から英雄的な扱いを受けているアメリカ最初の銀行強盗ジェシー・ジェームズに関する伝記です。非常に知名度が高い人物であるため過去に何度も映画化されています。ブラッド・ピットがこの役に挑んだのが本作です。

結論から言ってしまうと、途中で挿入されるナレーションが鬱陶しかったです。登場人物が多く、人間関係が少々複雑なので、それを補足する意味合いでジェシー・ジェームズの心境の変化などが解説されるのですが、これはわかりやすい反面、個々のシーンからあれこれ想像する楽しさを奪ってしまったと思います。特にラストでジェームスは自分お奥さんがいたことで油断してしまい、背中を向けた所を殺されてしまうのですが、こんなことまで解説しなくてもいい。格調が低くなってしまったように思われます。

冒頭で小物だとレッテルを貼られてしまうボブはコンプレックスから自分の憧れであったジェシー・ジェームズを警察に売ることで名声を欲したのでしょう。しかしジェームズの死後、誰もボブを英雄扱いする者はいませんでした。逆にジェームズの人気が高まることになったのです。このように決して日のあたることのないボブの視点からジェシー・ジェームズを描いたことについてはそれなりの評価をしたいです。

それからジェシー・ジェームズを演じたブラッド・ピットの迫力はなかなかのものでした。自分の周辺にいる裏切り者を見抜く勘の鋭さと、その真意を直接迫るシーンは風格十分です。

トータルとしては残念な面がありましたが、米国では非常に有名な人物の話なので、知らないという方なら見る価値はあると思います。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

ジェシー・ジェームズの暗殺 特別版(2枚組)

ワーナー・ホーム・ビデオ

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ボーン・コレクター

2009-03-27 00:00:08 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 フィリップ・ノイス
キャスト デンゼル・ワシントン、アンジェリーナ・ジョリー、クイーン・ラティファ、エド・オニール、ルイス・ガスマン、マイク・マッグローン
1999年 アメリカ
ジャンル:サスペンス、ミステリー

【あらすじ】
土の中に埋められていた男性の死体と、その周辺に残されていた謎の物的証拠の数々。女性警官アメリア(アンジェリーナ・ジョリー)は、現在下半身付随で寝たきり生活を送っている科学捜査のエキスパート、ライム(デンゼル・ワシントン)に、その物的証拠写真を見せ、事件の糸口をつかもうとする…。

【感想】
よくよく考えると、「それはおかしいのではないか?」と思われる点がいくつもあるのですが、主演二人の頑張りのおかげでそれなりに見れるものになっていたと思います。

ただし、普段からサスペンスを沢山見ているような方には物足りなさが残るでしょう。基本的には事故で半身不随になった刑事が、手駒の新米刑事に命令して脅迫犯罪の犯人を知的に探し出すという設定です。ある意味「羊達の沈黙」に重なるものがあるかもしれません。つまり「知的さ」をセールスポイントにしているのですが、シナリオがそれに耐えられる程練られているとは言い難かったです。表面的には知的なのですが、上辺だけのような気がしてしまう。
デンゼル・ワシントン、アンジェリーナの演技はまあまあでしたが、前述したハンデを完全に埋めるまでには至らなかった。

それから、誰が犯人なのかに期待してしまうととんでもない肩透かしを受ける可能性があります。事実、私も「誰なんだよ。お前は?」でしたから。余計な推理をしたりせずに、目の前で起こっているイベントを受身的に眺めているだけで十分、それが楽しく鑑賞する方法なのだと思います。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ソニー・ピクチャーズエンタテイメント

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スパイダーマン2

2009-03-25 00:00:36 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 サム・ライミ
キャスト トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、アルフレッド・モリーナ、ローズマリー・ハリス、J・K・シモンズ、ディラン・ベイカー
2004年 アメリカ
ジャンル:アクション、シリーズ

【あらすじ】
主人公ピーターが私生活のトラブルから、スパイダーマンとしての能力も落ち、その使命を止めようと決意する。しかし、怪人ドック・オクの出現で、彼は再びマスクを被ることに…。

【感想】
格闘アクション路線の強化とSF化。映画に限らず、漫画や小説にしても続編ものは大体この路線になりますね。「マトリックス」の続編もこのパターンでした。

本作はこの流れに加えて、グダグダな恋愛話が加えられています。ちなみに私はこの部分は退屈してしまうので不要だと思っています。本当はもっとアクション部分を評価したい気分なのですが、それができない理由はこの部分だったりします。

ここまで書けばもうお分かりでしょうが、やはり「MJ」です。あのキルスティン・ダンストのおばさん顔によって発せられるわがままな言動や優柔不断な行動に苛立ってきます。私は原作を読んだことがないのですが、原作のMJもブ○だそうです。その点では原作に忠実な配役といえるのでしょうが、大事なものを失っている気がしてならないです。

それから、シナリオを振り返ると結果的にスパイダーマンがどんなに世のために尽くそうが、あの場所で正体が明らかにならなければ、あのまま結婚していたのだろうと勘ぐってしまう。 

個人的には基本は能天気に、時に苦悩しながら悪と戦ってくれれば十分です。摩天楼を駆け抜けるアクションは素晴らしいのに余計な味付けのせいでトータルとして気に入らない。敵のビジュアルが結構笑えるのもマイナス。とはいえ、あのグダグダな感じが好きな人も多いのも事実なので、好みが別れる所でしょう。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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チャック・ノリスの地獄の復讐

2009-03-19 00:01:07 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ジェームズ・ファーゴ
キャスト チャック・ノリス、メアリー・ルイーズ・ウェラー
1982年 アメリカ
ジャンル:アクション

【あらすじ】
香港のカジノの用心棒として働くジョシュア・ヘロン・ランダル。だがある日、ランダルの同僚サムがオシリス(組織の名称)の取引を断ったことにより、デビッドとその父親のサム、そして恋人のクレアを殺された。そして怒りを抑えきれない彼はオシリスに復讐を誓う。

【感想】
この映画をわざわざブログで取り上げる奇特な人が私の他にもいるのならその人には親しみが持てます。

「怒りの鉄拳」のような話ですが、これがまた凄い。特に奥さんを殺されてからの格闘シーン。演技ではなく本当に憎しみが込められているのではないかと思うような蹴りやパンチ。これをもらったら本当に痛そう。そこに爽快感など皆無で復讐の鬼と化した男に虚しさを感じます。
その点でチャック・ノリスの元空手ミドル級の実力が生かされており、存分に堪能できると思います。

ちなみに奥さんを犯して殺したのはあのプロレスラー坂口征二です。かなり凄惨なシーンなのでこの事実だけでマニアには語り継がれていそうな気がします。

シナリオはチープでゼロに等しいですが、それに期待している人もいないと思うので問題ないかと思います。香港の人混みだらけの狭苦しい街並みはアクション映画に向いていたので良かったです。ハリウッドのアクション映画に慣れてしまうと、このエキゾチックな雰囲気はなかなか斬新に映ります。

wikiにてB級アクション映画と紹介される始末で、それについては否定するつもりはありませんが、数え切れない程製作されている「地獄のシリーズ」の第一作目ということでそれなりに価値のある映画かと思われます。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ワーナー・ホーム・ビデオ

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レイヤー・ケーキ

2009-03-15 00:00:12 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 マシュー・ヴォーン
キャスト ダニエル・クレイグ、コルム・ミーニイ、ケネス・クラナム、ジョージ・ハリス、ジェイミー・フォアマン、シエナ・ミラー、マイケル・ガンボン、マーセル・ユーレス、トム・ハーディ、テイマー・ハッサン
2004年 イギリス
ジャンル:ドラマ、サスペンス、犯罪

【あらすじ】
名もなき麻薬ディーラーXXXX。彼は自らのルールに従い好調なうちにこの世界から足を洗おうとしていた。そんな彼に託された、最後の仕事。それは訳あり娘と、訳ありエクスタシー。計画通りに事を進めようとしたXXXXだったが、欲心に満ちた社会階層の狭間で、再び裏社会の闇へと巻き込まれていく。。。。

【感想】
「FUCK」という単語が数え切れないほど会話の中に使われているのに全てのケースにおいて普通に上品に訳すセンスのなさに閉口。(例:fuckin billion dollars=数億ドルetc・・・)他にも汚い言葉の応酬なのに全く伝わっていない。これでは誤訳レベル。「また戸田奈津子か」と思ったら別の人だった。ろくな人材いないですね。本当に。

出来としては普通かなと思いましたが、このタイプのクライムサスペンスは日本人には人気が高いです。私はガイ・リッチーの映画がなぜあれほど評価されているのか理解に苦しんでいる人間なのですが、本作は「ロック、ストック・・・」の製作スタッフの多くが関わっているそうなのでコアなファンがいるのかと思われます。ただし両者を比較するとと映像のスタイリッシュさや過激さの両面においてパンチに欠けるのではないかという印象を持ちました。

ストーリーは引退間際の麻薬のディーラーがある麻薬取引に関して事件に巻き込まれてしまう話です。この映画の主人公に名前がありません。私は他にこのような映画を観たことがありませんでした。「XXXX」と表現されていますが、これをきちんと意識するようになるまで、心の中に何か突っかかる、うやむやしたものが残ります。確かに本作といえば、「主人公に名前のない映画ね」と鑑賞側の記憶に残すことになりますが、それ以外に「XXXX」にする意図はそれほどあったようには思えなかったです。

主人公は裏社会で生きていくためにいくつかの(ずる賢い)知恵を持っているように描かれています。今回も一連の麻薬取引に関して多方面から命を狙われることになるのですが、悲惨な目に合いながらもその経験を生かしてなんとか逆境をくぐりぬけていくのです。誰の元について行くのか、嘘、裏切りなどの選択を迫られるシーンは一つの見所です。
事態は解決したと思われた矢先にラストが待ち構えています。幾度も作られてきたパターンの一つでですが、麻薬のディーラーの運命なんて所詮、そんなものなんだろうなとは思いました。いくら百戦錬磨で修羅場をくぐり抜けてきたとしても、運が悪ければ主人公のようになってしまう。その面で哀しみが漂うラストだったと思います。

本作とは関係ありませんが、頭に血が上って余裕のない、感情に流されて常にギリギリで行動している今のジェームス・ボンドに「XXXX」のような賢さが備わっていればいいのになどと考えてしまいました。
シナリオが複雑で登場人物も多いので、軽い気分で観ているとついていけなくなる可能性があるのでご注意下さい。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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ヴァイラス

2009-03-10 00:00:40 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ジョン・ブルーノ
キャスト ジェイミー・リー・カーティス、ウィリアム・ボールドウィン、ドナルド・サザーランド、クリフ・カーティス、デヴィッド・エグビー
1998年 アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本
ジャンル:SF

【あらすじ】
1999年。ロシアの宇宙ステーション・ミールを有害電磁波で形成された知的生命体が襲撃。それはパラボラ・アンテナを通じて地球に侵入し、現人類を絶滅させ、自身の末端として働く機械と人間の融合である新たな種の創造をもくろんでいた。

【感想】
ウイルス(原題VIRUS)をわざわざ「ヴァイラス」と読ますな!
狙いすぎ。これだけでチープな印象を与えてしまいます。ただ困ったことに期待通りに内容もチープなのですが・・・・。その意味では合っている邦題なのかもしれません。

体を持たない電磁波の生命体が乗っ取ったロシア船内の武器や機械の力を借りて、最後には人間と融合する形で攻撃してくるという話なのですが、電磁波であることが全く生かされていないのが苦しいです。「エイリアン」のスケールを小さくしたような話でした。

確かに演出的に難しいテーマではあるのですが、監督のジョン・ブルーノは「ターミネーター2」「アビス」「タイタニック」等で特撮を手がけた、その世界では第一人者なだけにもう少し驚きのあるシーンが欲しかったです。人間と機械が合体したシーンが最大の見せ場なのですが、はっきり言って「ターミネーター」でした。
個々の映像クオリティは悪くないのですが、話のつなぎ方が悪く、シナリオ展開に難がある。そのためやはり自らは指揮を取らずに名監督の下で働くことで力を発揮できるタイプなのかなと思います。

ただ前述した「エイリアン」のスケールを小さくしたような話として捉えるのであれば、時間潰しにはなると思います。 「トゥルーライズ」ではハイテンションのおばさんだったジェイミー・リー・カーティスが本作ではシリアス路線だったので私はそれなりに楽しませてもらいました。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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東和ビデオ

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バイオハザード

2009-03-08 00:05:43 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ポール・W・S・アンダーソン
キャスト ミラ・ジョヴォヴィッチ、ミシェル・ロドリゲス、エリック・メビウス、ジェームズ・ピュアフォイ、コリン・サーモン、ハイケ・マカッシュ、フィオナ・グラスコット
2001年 ドイツ、イギリス、フランス
ジャンル:ホラー、サスペンス、アクション

【あらすじ】
時は21世紀初頭、地下深くの秘密研究所で開発中のウィルスが漏洩し、メインコンピュータは地上への感染を防ぐべく研究所を遮断。やがて特殊部隊が内部に侵入するが、そこで彼らはアンデッド化した死体やコンピュータが繰り出す殺人兵器などとの壮絶な死闘を繰り広げることになる。

【感想】
ゲームの方はよくやりましたが、あれとは世界観が違う印象を受けます。ゲーム版にて窓ガラスが割れていきなり犬が襲ってくるシーンには不意をつかれて心臓止まるかと思ったのが懐かしいです。
暗めの古い屋敷でドアを開ける時(つまりロード時間)の緊張感やぎこちない操作性で動きの遅いゾンビから逃げるスリルが良かったのですが、本作についてはゾンビや犬のキャラが出ているだけで、場所になっているのは最新施設の地下研究所です。この映画のラストがゲーム(初代)の冒頭に繋がるようになっているのですが、どこがぎこちなさを覚えます。そのため別に「バイオハザード」の名前を借りる必要を感じないです。
特にレーザーが襲われて網の目のように切断されるシーンは完全にゾンビの攻撃よりも目立っていたと思います。別の映画でやってくれと思います。そのため前半は完全に別物で後半からようやくそれらしくなったと感じました。

結構、怖かったという意見もあるようですが、私にはミラ・ジョヴォヴィッチがお色気振りまくB級路線が背景にあるように感じました。あんな体のラインが目立つ格好をしていることが自体、何か別の狙いがあるような印象を受けます。

またゾンビ映画としてみれば、他に参考になる名作がいくらでもあるわけですが、いまひとつ作り手側に愛情のようなものが感じられない気がしました。

つまらなくはないけど、ゲームファンとしては当然不満。全体的にライト向け。ゲームの方が何倍も怖いです。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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スピーシーズ2

2009-03-02 01:00:46 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ピーター・メダック
キャスト マイケル・マドセン、ナターシャ・ヘンストリッジ、マージ・ヘルゲンバーガー、ミケルティ・ウィリアムソン、ジョージ・ズンザ、ジェームズ・クロムウェル
1998年 アメリカ
ジャンル:ホラー、サスペンス、SF

【あらすじ】
あの惨劇から3年…。アメリカの火星探索船は、火星着陸に成功し無事地球に帰還する。しかし、乗務員パトリックの体内には地球外生命体“スピーシーズ”が侵入していた!一方、女性科学者ローラの元で絶対安全な“シル”の新種“イブ”が生まれていた。しかし同種の雄が接近したことで“イブ”の本能が目覚めてしまう。

【感想】
エログロ満載のお馬鹿SFホラーの続編でございます。

ここまで馬鹿に徹してもらえると気分がいいでね。当時、映画館で観ましたけどある意味期待通りでした。これをつまらないという人は批評する以前の問題として、この映画を知らずに鑑賞したことに対する自分の行為を反省すべきでしょう。続編なので馬鹿映画なのはわかっているわけですから。なぜここまで続編が作られているのか?理由はマニアックなファンが多いからです。

というわけで基本的には笑いを求める映画でございます。にもかかわらずモンスターが「エイリアン」で有名なH・R・ギーガーのデザインという無駄に豪華な所がいい。

今回は前作とは別の人間が火星に行った帰りに感染してしまい、イヴと合流するという話です。主人公がイヴの近くにやってきた際に、イブが発情してムズムズしている様子があまりに馬鹿すぎて涙が出てきました。(一応、褒めています)
そのイヴ役のナターシャ・ヘンストリッジという女優さんは非常に綺麗な方なのですが、この映画に出てしまったせいで完全に汚れキャラが定着してしまいました。一つの役を取るために払った代償はあまりに大きなものだったと思います。

根本的に矛盾しているような設定はいくらでもあるのですが、あまりにお馬鹿なの逆に気にならないというのも困ったものです。名門の家に生まれた親子のギクシャクした関係など一応人間ドラマは用意されているのですが、やるだけ無駄だったと思います。

B級映画を愛して止まない方はぜひ。(こんなことを書かなくてもマニアなら辿りついているでしょう)

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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レンブラントの夜警

2009-03-01 00:00:46 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 ピーター・グリーナウェイ
キャストマーティン・フリーマン、エヴァ・バーシッスル、ジョディ・メイ、エミリー・ホームズ、ナタリー・プレス、トビー・ジョーンズ 
2007年 カナダ、フランス、ドイツ、オランダ、オランダ、イギリス、ポーランド
ジャンル:伝記

【あらすじ】
1642年、オランダ。一流肖像画家として、ヨーロッパ中にその名を轟かせる36歳のレンブラント。妻サスキアをマネージャーにビジネス面でも成功。待望の男児も得て、栄華を極めた日々を送っていた。そんな彼に、アムステルダムの市警団から集団肖像画製作の依頼が舞い込む。最初は乗り気でなかったレンブラントも、妻から説得され引き受けることに。彼はモデルの実像に迫るために市警団の人々に近づくが、そこで見たのは、市民を守る英雄の姿とは正反対の裏の顔と、ある恐ろしい“秘密”だった…。

【感想】
これまた非常に感想が書きにくい映画です。言葉に困ってしまい思わず他人のブログを検索してしまいました。スルーすることも考えたのですが、一応メモとして残しておきます。

映画の内容は非常にシンプルでオランダの有名画家、レンブラントの名作「夜警」が誕生する過程を描いた映画です。「アマデウス」や「シャイン」等と同系統ですが、多くの美術家に当てはまるように当時は酷評されたが後から評価されたというパターンとなっているのが特徴かと思います。

この「夜警」は火縄銃の業界団体から依頼を受けて製作を開始したのですが、その間に妻サスキアが亡くなる等完成までの道のりは困難を極めます。出来上がった作品は登場人物の各人が同じ金額を払ったにもかかわらず平等に描かれておらず、何も関係のない少女を目立たせたためにひんしゅくを買ってしまいレンブラントは干された状態になってしまうのです。
そのため絵を描かなくなったレンブラントは完全に落ちぶれていきます。この光景はとても印象的でした。特に愛人の前で全裸でいる姿はあまりに情けなかった。

ただし最初の一時間における話の展開が非常に遅いです。レンブラントの講釈を散々聞かされることになるので少しきつかった。このためにすんなりと入り込んでいけなかったのでもう少し手短にしても良かったと思います。

この映画が好きになれるかは当然ですが、レンブラントや「夜警」に対してどれくらい興味を持っているかが重要になると思います。私はこの絵は見たことがある程度のレベルだったのでこの段階で面白さ半減になってしまいました。予習が必要な映画ですね。天才芸術家の半生を覗きたいのであれば、やはり前述の「アマデウス」や「シャイン」に軍配が上がると思います。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ジェネオン エンタテインメント

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レッド・ウォーター/サメ地獄

2009-02-18 00:07:04 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 チャールズ・ロバート・カーナー
キャスト ルー・ダイアモンド・フィリップス、クリスティ・スワンソン、クーリオ
2003年 アメリカ
ジャンル:アクション、サスペンス

【あらすじ】
石油発掘現場で働くことになったサンダース。やがてその下流でリゾート客が巨大ザメに襲われる事件が発生し…。

【感想】
結構好きなんですけど、やはり人にお薦めはできませんね。自分はこういう映画が楽しめるから映画好きなのだと思う。それでも感想書いてみると欠点の指摘ばかりになってしまうのですが・・・・。

演出の面ではオープニングからサメが背びれを出して優雅に泳いでいます。「ジョーズ」の演出の素晴らしさからしても、もう少しもったいぶった方が恐怖感を出せたたと思います。
それから実はサメは主役ではありません。メインは人間との戦いです。サメは悪役との戦いの最中に周りを泳いでいて人を襲うという障害物的な扱いになっています。このために中途半端な立場に追いやられたサメが可哀そうになってきました。途中、石油が暴発してそれをくい止めるシーンがあったりとアクション映画としてのバリエーションは豊富なのですが、結果として思い切り焦点がぼやけてしまったと思います。サメは客寄せですね。

突っ込み所も多く、湖にサメという初期設定から破綻しているのですが、他にも最初に爺さんが釣りをしていて、サメがかかって船から投げ出されるシーンがあるのですが、現実的ではないです。「爺さん、きちんとドラグを調整しておけよ」などとマニアックなことを考えてしまいます。それに湖に投げ出されたカッコが情けなくてギャグとしてかなり笑えました。後半でサメが襲ってきた時に「死んだふりをしろ」といって命令に従ったら容赦なく突進してきたのも笑えました。

全体的に笑いのある映画でした。テレビ東京で「湖なのにサメ地獄」と宣伝していたのは確信犯です。宣伝の段階でそれは言っちゃだめでしょう。それを聞いて喜ぶのは一部のマニアであり全体としては視聴者3割は減ったと思います。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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ソニー・ピクチャーズエンタテイメント

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ホーム・アローン2

2009-02-17 00:04:51 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 クリス・コロンバス
キャスト マコーレー・カルキン、ジョー・ペシ、ダニエル・スターン、ジョン・ハード、キャサリン・オハラ、ブレンダ・フリッカー、ティム・カリー、ダナ・アイヴィ、ロブ・シュナイダー
1992年 アメリカ
ジャンル:コメディ、シリーズ

【あらすじ】
家族そろってマイアミ旅行! ……のはずが飛行機を間違えて一人ニューヨークに着いてしまったケビン。危険がいっぱいの大都会でたった一人……そしてまたまたあの2人組の泥棒と出くわしてしまったからさぁ大変! 今度はどんな撃退作戦が実行されるのか?

【感想】
前作の成功のおかげでマコーレー・カルキン君のギャラは一気に8億円にまで急騰。子役としての最高記録を作るのですが、これが原因で後に悲惨な運命が待ち受けているなんてことは彼も思いもしなかったことでしょう。

本作ですが、続編としては安心して楽しめる作りだと思います。ただしいたずらのエスカレートぶりには目を見張るものがあり、特に家の屋上からレンガを容赦なく投げつけるシーンには「他のガキが真似したらどうするんだ」と心配してしまいます。(-1点)今のところ被害は聞かないので問題は起こっていないのでしょうが、先日もテレビで再放送していましたが、子供向けにもかかわらず子供には見せられないなと思ってしまいます。とはいえ悪役2人が憎めないキャラなのでギリギリバランスを保っていると言えます。

前作は家族旅行に両親が息子を置いてきぼりにするという、子供を車の中に放置したままパチンコをする親を思い出させるような設定でしたが、今回は飛行機の乗り間違いということで同じことが2回繰り返されなかったのは一安心でした。

基本的な構成は前作と一緒ですが、新たに公園で鳩を飼っているホームレスのおばさんとの友情がポイントになります。これに加えてロックフェラーのクリスマスツリーの前にて家族と再会するシーンはよく出来ていたと思います。反面いたずらについては過激なだけで、あまり面白くなかったです。過激さではなく驚きのあるような仕掛けで勝負してもらいたかったですね。

以上ですが、数ある続編映画の中では比較的落差は感じないという評価です。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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エリザベス:ゴールデン・エイジ

2009-02-10 00:02:55 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 シェカール・カプール
キャスト ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ、クライヴ・オーウェン、サマンサ・モートン、リス・アイファンズ、ジョルディ・モリャ、アビー・コーニッシュ、アダム・ゴドレー
2007年 イギリス、フランス、ドイツ
ジャンル:ドラマ、歴史、シリーズ

【あらすじ】
数奇な運命を背負いながらも、25歳でイングランド女王に即位したエリザベス。女王として国を愛し、ひとりの女性として男を愛した彼女は、イングランドの黄金期を築いていく。しかし、その道程は波乱と混乱に満ち溢れたものだった。エリザベスの転覆を狙う者だけではなく、ヨーロッパ列強のイングランド占領を狙う者達の策略や陰謀が渦巻いていたのだった。

【感想】
私は前作にてエリザベスという題材がマリーアントワネットなどと比べて面白味に欠けると書きました。その点で言えば、今回は波乱万丈だったイベントは既に終わってしまっていてバージンクイーンの呼び名で女王陛下として君臨していた安定期の話なのでシナリオは前作の方が面白いと思います。それに途中の恋愛話などは正直かなり嘘っぽかったです。また物語の範囲がスペインの無敵艦隊との戦いだけに限定されてしまっているので史劇として捉えれば物足りないです。その戦いも無敵艦隊なのに随分とあっさり引き上げてしまったのであまり迫力はありませんでした。

従ってこの映画を楽しむポイントは基本的にはケイト・ブランシェットの演技、非常に高そうで豪華な衣装や城の内装の2点なのだと思います。
前者についてケイト・ブランシェットは確かにこの年代の女優の中は頭一つ抜け出た実力派でどんな役でもこなし、この映画ではわざと変な顔をしていますが、基本的にはルックスもいいのでファンが多いのはよくわかります。その点で本作ではほとんど出ずっぱりなのでファンだったら十分に楽しめたと思います。

個人的にはあまり好きではないのですが、間口は広く誰でもそこそこ楽しめる映画なのでこれくらいの点数とさせていただきます。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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