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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

報告「朝鮮学校ええじゃないか! 春のモアパレード」

2013-03-24 | 北朝鮮バッシングに抗して

  3月24日、大阪の扇町公園で朝鮮学校への「高校無償化」適用、自治体補助金の再開・復活を求める集会「朝鮮学校ええじゃないか! 春のモアパレード」が開催されました。
 心配されていた天候も青空が広がり、参加者の熱気と相まって3月下旬にしては暑いぐらいの陽気でした。
 「モアパレード」の「モア」には、英語の「モア(もっと)」と朝鮮語の「集めて」の両方の意味が掛けてあります。その言葉通り、目標の2000人を遙かに上回る約2500人が結集しました。
 オープニングは、箕面市の北芝解放太鼓保存会「鼓吹(こぶき)」による勇壮な和太鼓の演奏から始まりました。それから長崎さん(実行委員会事務局長)が主催者挨拶に立ち、毎週火曜日、大阪府庁前の朝鮮学校補助金再開を求める行動でも繰り返し訴えているように、大阪市・大阪府、そして日本政府による朝鮮学校に対する差別に抗議し、子どもたちの学ぶ権利を守ろうと呼びかけました。
 それから、現在、大阪で朝鮮学校に関わる3件の裁判について、丹羽弁護団長から説明がありました。まずは、国を相手取った「高校無償化」からの排除の撤回を求める裁判です。民主党政権の時に開始された「高校無償化」は、中等・高等教育の学費無償化を定めた国際人権規約の社会権規約第13条に則ったものでした。つまり、これは国際的な約束であり、すべての子どもに自ら選んだ教育を保証すべきものなのです。公立高校は無償となり、私立高校には補助金が支給され、外国人学校も対象となりました。ところが、民主党政権は、朝鮮学校だけにこの法律の適用を引き延ばしてきました。さらに、安倍政権は、朝鮮学校を排除するために、その根拠となる法律の項目自体を削除するという暴挙に出ました。しかし、それは法の趣旨にまったく反しています。
 大阪府・市は、これまで長年にわたって支給してきた朝鮮学校に対する補助金を、維新の会の意向から打ち切りました。これに対しても、打ち切りの撤回を求める裁判が開始されています。そしてもう一つは、大阪市が原告となって朝鮮学校に土地の明け渡しを求めるという強硬な裁判です。法廷の内外でこの裁判闘争を闘っていかなければなりません。

 それから、神戸・大阪・京都の朝鮮高校の生徒からの訴えがありました。彼・彼女らは、朝鮮学校に対する無償化からの排除は、単にお金の問題ではなく、日本の中で朝鮮人として生きている自分自身の存在を否定された気がするという強い怒り、「ウリハッキョ(私たちの学校)」への誇り・愛情を訴えていました。
 大阪朝高のコーラス部は、『ウリ・ハッキョはわが故郷』と、南北分断の怒りと悲しみを歌った『イムジン川』を女声合唱で披露しました。

 「リレートーク」では、京都朝高の卒業生と「朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋」の日本人の若者が自分の体験と思いを語りました。朝高卒業生は、これまでずっと朝鮮学校に通ってきたために朝鮮人に対する差別を実感してこなかったが、無償化からの排除によって、実際に朝鮮学校の生徒数が減少するという事態を目の当たりにして、日本社会の差別を実感し、それを許している法律とは何なのかという疑問を感じながら法学を学んでいるということでした。
 
 さて、朝鮮高校の高校無償化からの排除は、法の趣旨や日本国憲法に違反しているだけでなく、国連の人権条約にも違反しています。そこで、朝鮮学校の保護者「オモニ会」から代表者がジュネーヴに行くことになりました。ジュネーヴに行くことになったお母さんが元気に決意表明をし、派遣費用を募ると、会場の参加者から多額のカンパが寄せられました。
   その後は、反戦・反貧困をテーマに演奏活動している方のラップライブや、各地の「支える会」からの報告、そして、自治労大阪府本部、大阪人権博物館、大阪教職員組合からの連帯の挨拶がありました。東京から来られた「支える会」の方は、なんと昨年リブ・イン・ピースでお招きして講演会を行ったことのある元東京都立高校校長の長谷川氏でした。

 集会終了後、西梅田までシュプレヒコールと音楽で賑やかにデモ行進をおこないました。その中には、赤ちゃんや子ども連れ、民族服姿の若者の姿も目立ちました。(鈴)


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