色んな面があるんだね
そう、誰でも

今日のこちらは、わりあい過ごしやすい一日でした。
大雨の被害も聞こえてきています。
まったく予測の出来ない気候に、不安になります。
無事に去って行くのを祈るばかりです。
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今日は、書棚の整理をしました。
なんだか雑多な書棚。本を並べ眺めれば、自分の求めているものが見えてきます(^_^.)。
3冊を処分することに。
そして、久しぶりに谷川俊太郎さんの詩集を手に取る。
実は、数日前より、ある詩が頭の中に浮かんできて
探してみたけれど、見つからず
もうひとつ…昔から好きだった詩を見つけました。
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「おべんとうの歌」
魔法瓶のお茶が
ちっともさめていないことに
何度でも感激するのだ
白いごはんの中から
梅干が顔を出す瞬間に
いつもスリルを覚えるのだ
ゆで卵のからが
きれいにくるりとむけると
手柄でもたてた気になるのだ
(大切な薬みたいに
包んである塩)
キャラメルなどというものを
口に含むのを許されるのは
いい年をした大人にとって
こんな時だけ
奇跡の時
おべんとうの時
空が青いをいうことに
突然馬鹿か天才のように
夢中になってしまうのだ
小鳥の声が聞えるといって
オペラの幕が開くみたいに
しーんとするのだ
そしてびっくりする
自分がどんな小さなものに
幸せを感じているかを知って
そして少し腹を立てる
あんまり簡単に
幸せになった自分に
_____あそこでは
そうあの廃坑になった町では
おべんとうのある子は
おべんとうを食べていた
そして
おべんとうのない子は
風の強い校庭で
黙ってぶらんこにのっていた
その短い記事と写真を
何故こんなにはっきり
記憶しているのだろう
どうすることもできぬ
くやしさが
泉のように湧きあがる
どうやってわかちあうのか
幸せを
どうやってわかちあうのか
不幸を
手の中の一個のおむすびは
地球のように
重い
~・~・~・~
久しぶりに読む谷川さんの詩の数々。
ページをぱらぱらとしています。