シュート！

サッカーが楽しくて仕方ないから やっているんだろ


最高のパスを出して

最高のドリブルをして

最高のシュートを放つ


それがやりたいから

サッカーをしてるんじゃないのか！？



抜けると思ったら

何人来ようが前へ出るべきだ


そして

サイコーの位置へパスをだして

サイコーの位置へ走り込む



「ベストパス・ベストラン」


全員がベストプレーをやってのければ

おのずと最高のコンビネーションができるハズだ



みんなそうやって

ここまできたんじゃないのか――――・・？



（光岡）

シュート！

久保嘉晴


あいつの存在があったからです



久保がいなければ

オレ達はここまで

サッカーを楽しむ事はできなかった・・・・




（神谷）

シュート！

決めなきゃ・・・・！



最高のパスなんだ！

これを決めなきゃ

エース・ストライカーの資格なんかない！！



１０番を背負う意味が無い！！



（トシ）

シュート！

さっきの答え――――

わかったよルディ



何のためにサッカーやってるかって聞いただろ？―――



オレ――――

サッカーが好きだから



だからやってる――――

それだけだよ



（久保）

シュート！

あの時

あの瞬間


オレ達は感じたんだ


ゴールに向かって確かに向かうパスルートを




オレたちをつないで


あのボールを 敵ゴールへと導いてくれる

強い絆を！――――――



いつか聞いたことがある


南米やヨーロッパの一流チームでの試合で

時々見られる 信じられないようなパスプレー



あれは ”アイコンタクト”のなせる奇跡だって



強い信頼感で結ばれたプレイヤー同士は

目と目だけで 強い意志を伝え合うって




久保！・・・・・・



今 わかったよ オレ――――


これが お前が・・・・

オレ達が求めていた

掛川のサッカーなんだ！




（神谷）

シュート！

ダサイ１０番なんだから


あんまし ムカつくからよ

辞める前に一言いっといてやろーと思ってさ




あんたの前にその１０番つけてた人は

一度だって そんな顔でサッカーやってたことなかったってこと


どんな苦しい時でも

もっと楽しそうにやってたってこと



ヘタクソのあんたでも

そこだけは負けてないと思ってたのに・・・・



聞いてんの！？

ビッとしろよ！



サッカー好きなんでしょうが！



（遠藤）

ホイッスル

イヤだ！



あきらめるか！



あきらめない

最後の

最後まで！




（風祭）

ホイッスル

緊張してるのは みんな一緒だ



いいとこを見せようと思えば思うほど

体が固くこわばってくる



いつも通りでいいんだ


自分のできることを精一杯やる


それだけだ



（黒川）

ホイッスル

何やってるんだ あんた！

やる気あんのか？


たかが ２点先制されたくらいで浮き足たちやがって


あんたの実力なんて その程度か？

１０番が聞いてあきれる！！


脱げよ！　俺が着てやる！！



（郭）

ホイッスル

ほっといて大丈夫か？

悩みすぎて行き詰ってるようだけど



いいのよ

考えるように仕向けたんだから


自分で答えを見つけられる力がある子よ

教えるのは簡単だけど

それじゃあの子の成長はないわ



あの子のプレーは「閃きのプレー」よ

考えるよりも先に 感覚でやってきた

考える必要もなかった

今までは 彼が一番だったから



あの子は自分自身で気づかぬ内に

自分の才能（プレー）に満足していた


今の彼は独りよがりで傲慢




現状に満足したら進歩はありえない



そう

もったいないわ


ファンタジスタになれる素質を持っているのに



あの子は 高いレベルでコミュニケーションする喜びを まだ知らない


チームの核になってもらうためにも

自分だけでなく

他人を生かすプレーを考えてもらわなくちゃね




（西園寺とマルコの会話）