水星からやって来たリロイ・ブラウン~Leroy Brown from Mercury~

埼玉県民サラリーマンの徒然なブログです。

ロゼッタストーン

2011-12-07 18:22:29 | 英国散策
大英博物館にいくつもの略奪品が飾られています。
その中の最も人だかりが出来るモノの1つがロゼッタストーンです。

ロゼッタストーンはエジプトのロゼッタと言う地中海に面した町の石碑。
フランスのナポレオンがエジプト遠征の際に発見、さらにイギリス軍がランス軍を降伏させたため、イギリスの手に渡ったモノです。

この石の歴史的意味はエジプト文明の代表的な象形文字である「ヒエログリフ」の解読を成功させたことです。石が偉いのか、解読した人が偉いのか分かりませんが…解いた人もスゴイが、手がかりを残した古代人もエライ!

この碑文には上段にヒエログリフ・中段に古いエジプト語のデモティック・下段に古代ギリシア文字が記されています。

これを解読するのに大きなヒントとなる共通性を見つけたのがイギリスのトーマス・ヤング。
「光は波の性質がある」と言い出したあのトーマス・ヤング。物理好きの僕にとってはこっちの方が驚き。
スゴイぞヤング。僕のアパートの前の住民もヤングさん。未だに郵便物が来ます。なんとかして下さい。

トーマス・ヤングさんはこの3つの言葉の碑文が同じ内容を表現してるだけなのでは?と思ったのです。
と言うのはギリシア文字で王様の名前が数度記され、
ヒエログリフの部分にも似た位置に繰り返される文字が存在するから。
さすが波動説を唱えた男です。繰り返されることにはピンと来るんですね。
トーマスのお陰でロゼッタストーンに出てくる人の名前「固有名詞」が解読されました。

そのトーマスの発見をヒントにフランスの学者フランソワ・シャンポリオンさんが他の遺跡のヒエログリフとの共通点から一文字ごとの音を特定することに成功しました。

文字には大きく分けて2種類があります。
アルファベットや仮名のように音を表す表音文字。
漢字や象形文字のように形が意味を表す表語文字。

日本語は両方で構成されていますが、英語を始めヨーロッパの言語は表音文字で意思疎通を図ります。A・B・Cそのものには意味は持っておらず、組み合わされることで音を表し意味をなします。

ヒエログリフは象形文字ですからそれまでは意味だけを成すと考えられていたようで…
フランソワはまるで仮名のように音だけを示す部分と漢字の様に意味を示す部分があることに気付いたのです。ロゼッタストーン発見から約20年で古代文字ヒエログリフが解読されたのですが、日本人だったらもっと速かったかもしれませんね。

でもこのフランソワは語学に非常に長けていて中国語も習得していたとか。
やはり最後は言葉の専門家がチカラを発揮するのですね。

このヒエログリフの解読によってエジプト文明のほとんどが解明されたのです。
例えばミイラの作り方始め古代エジプト人は非常に高度な生体医学知識を持っていたのです。
ミイラって脳とか内臓を抜いてあるんです。その抜き方とか…グロい話です。
ある意味一般人としては知りたくない話も分かっちゃったのかもしれません。

でも未だにピラミッドは謎です。ピラミッドパワーとか言ってる人が出てきちゃうし。
古代エジプト人はピラミッドの作り方を記してくれなかったんですねー
なんで記さなかったんだろ?そっちの方が謎だ。ちゃんとどうやったか記しておけよ。
今すんげー困ってるんだぞ。どう補修すれば良いか分からないんだから!

なので僕も最近は自分のやった仕事は記しておかなければいけないと思っております。

もう1つヒエログリフ解読によって分かったのは、英語を始めとするアルファベットを使う言語はヒエログリフがルーツであること。少なくとも言葉の文明はエジプトが起点だったと言うことです。
だからこの通りHelloなんて書くこともできる。左から読みます。



とてもHelloに見えませんが、平仮名が元の漢字の原型を成していないように変わって行ったのでしょう。
最近ではパソコンのフォントでもヒエログリフがあるそうですよ。

トーマスとフランソワの功績により今やほとんどすべてのヒエログリフは読解が可能で、文字の種類としては6000もあるそうです。漢字を超えるなぁ。そう言えばインディ・ジョーンズ博士はすらすら読んでたな。ヒエログリフ検定何級だろ?

滅びた文明とは言え、現代のルーツになってると思うと非常に興味深いです。
安全になったらエジプトも行ってみたいなぁ。

Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 交通安全啓蒙活動 | TOP | マッチの弟は帰国子女ファン »
最新の画像もっと見る

post a comment

Recent Entries | 英国散策