エレファントカシマシの「極楽大将生活賛歌」を初めて聴いたとき(随分前の話だ)、私はただちに
クレージーキャッツを想起した。
どうして植木等はこれをカバーしないのかと思ったくらいだ君はどうだ。
「東京の空」では、他に「男餓鬼道からっ風」がクレージーテイストを含有しているし、「この世は最高!」
なんぞもアレンジを変えればイケそうではないか。
と、いうことで(どういうことだ?)「50周年記念ベスト~日本一の無責任大作戦」を聴いてみた。
私如きが書くまでもなく、彼等は日本の大衆音楽に於けるひとつの到達点である。
ナンセンスに仮託した哲学的な詞世界※1(青島幸男)、どこまでも突き抜けの良いサウンドデザイン※2
(萩原哲晶)、高い演奏力。
そして植木等の歌声。
発声のお手本のような力の抜け方、何より素晴らしくピッチの正確な歌唱である。
実はすこぶる付きの楷書体ボーカルだからこそ、抜け抜けとした笑い(泣き)の味付けが生きるのだ。
戯れに(もはや詮無き想像であるが)歌って貰いたかった曲を考えてみる。
「上野の山」「無事なる男」なんかはどうだろう。
いやまて…「ゴクロウサン」がある。
植木等(正確には平均)の決めゼリフ後半と一致するだけでなく、ジャズにマッチする。
ヘッド・アレンジしてみよう。
「おかげ~さまだよ~ あんたのおかげで~
心は晴れ晴れ~ 楽しい暮らしさ~
・ドラム ♪ッツツーチャッツツーチャッツツーチャッツツーチャッ
・ベース ♪ンボンボンボンボン ボンボンボンボン
・ホーン隊は ♪ッチャッチャアララ~ッチャッチャアララ~
・トロンボーン谷啓絡んで ンッパアイ~ンン ンッパアオオ~ン
ふだんの暮らしにゃ関係ないが
悪いヤツラは裏でニヤニヤ
それを知ってて 手も付けられず!
…コツコツ やる奴ァ ゴクロウサン 」
♪ピャアイアイアイイイイイイ~ン!…っと。
う~む、なかなかご機嫌にスイングするではないか。※3
これで良くお分りのように(分るわけないだろっ)宮本浩次がコンポーザーとしていかに幅広い才能を持って
いるかが証明されたところで腹が減ったよ昼飯にしよう。
※1 底抜けに明るい代表作において詞の根底にあるのは底なしのニヒリズムである。
ニヒリストが政治家をやってはいけなかったのか…違うか。
一方、たとえ「遁世」のような曲にあっても、エレファントカシマシにニヒリズムを読み取ることはできない。
※2 「ゴマスリ行進曲」で聴ける口笛は、口笛史上に残る絶品。
※3 原曲では、宮本君が血管千切れそうに歌っていることは申すまでもない。
クレージーキャッツを想起した。
どうして植木等はこれをカバーしないのかと思ったくらいだ君はどうだ。
「東京の空」では、他に「男餓鬼道からっ風」がクレージーテイストを含有しているし、「この世は最高!」
なんぞもアレンジを変えればイケそうではないか。
と、いうことで(どういうことだ?)「50周年記念ベスト~日本一の無責任大作戦」を聴いてみた。
私如きが書くまでもなく、彼等は日本の大衆音楽に於けるひとつの到達点である。
ナンセンスに仮託した哲学的な詞世界※1(青島幸男)、どこまでも突き抜けの良いサウンドデザイン※2
(萩原哲晶)、高い演奏力。
そして植木等の歌声。
発声のお手本のような力の抜け方、何より素晴らしくピッチの正確な歌唱である。
実はすこぶる付きの楷書体ボーカルだからこそ、抜け抜けとした笑い(泣き)の味付けが生きるのだ。
戯れに(もはや詮無き想像であるが)歌って貰いたかった曲を考えてみる。
「上野の山」「無事なる男」なんかはどうだろう。
いやまて…「ゴクロウサン」がある。
植木等(正確には平均)の決めゼリフ後半と一致するだけでなく、ジャズにマッチする。
ヘッド・アレンジしてみよう。
「おかげ~さまだよ~ あんたのおかげで~
心は晴れ晴れ~ 楽しい暮らしさ~
・ドラム ♪ッツツーチャッツツーチャッツツーチャッツツーチャッ
・ベース ♪ンボンボンボンボン ボンボンボンボン
・ホーン隊は ♪ッチャッチャアララ~ッチャッチャアララ~
・トロンボーン谷啓絡んで ンッパアイ~ンン ンッパアオオ~ン
ふだんの暮らしにゃ関係ないが
悪いヤツラは裏でニヤニヤ
それを知ってて 手も付けられず!
…コツコツ やる奴ァ ゴクロウサン 」
♪ピャアイアイアイイイイイイ~ン!…っと。
う~む、なかなかご機嫌にスイングするではないか。※3
これで良くお分りのように(分るわけないだろっ)宮本浩次がコンポーザーとしていかに幅広い才能を持って
いるかが証明されたところで腹が減ったよ昼飯にしよう。
※1 底抜けに明るい代表作において詞の根底にあるのは底なしのニヒリズムである。
ニヒリストが政治家をやってはいけなかったのか…違うか。
一方、たとえ「遁世」のような曲にあっても、エレファントカシマシにニヒリズムを読み取ることはできない。
※2 「ゴマスリ行進曲」で聴ける口笛は、口笛史上に残る絶品。
※3 原曲では、宮本君が血管千切れそうに歌っていることは申すまでもない。