皆さま、こんにちは。
今日の練馬地区は、とてもよく晴れていますが、風がピュ~ピュ~と吹きすさんでいるものの何となく春の匂いがする1日です。
自転車でおよそ18分という通勤時間は、唯一春をめでるちょっとした時間でもあります。まあ、もっとも、息がゼーゼーいってしまう位のスピードだから、視界に入る部分は、非常に狭いんだけど・・・
梅の花がポツポツとピンクだったり、白だったり、ちっちゃいマルだったり、チョロチョロっとフリルだったりして、ああ、春がそこまできているんだな~。と時間の流れを教えてくれてます。
さて、
3月18日に一般市民向けに葬儀・仏事の勉強会「~葬儀費用の落とし穴~」ということで、練馬区役所の会議室のおいて、行うことは、以前、告知させていただきましたが、今回は、第2回公開講演会の開催することになりました。そこで、一足先に皆さまへ予告をさせていただきます。
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NPO法人 ライフデザイン研究所
第2回 『寺院情報案内センター』
公開 講演会 並びに 懇親会 の開催について
当法人の『寺院情報案内センター』が発足して、おかげ様で、1年3ヶ月を迎えようとしています。昨年11月には、第1回目として、第一生命経済研究所、主任研究員、小谷みどり氏をお招きし、『多死社会における寺院の役割』というテーマで、ご講演いただき、皆様と多くの意見交換の場を持つことができました。
第2回目につきましては、5月15日に開催を予定しております。詳細は、現在、打合せ段階ですが、3月頃、皆様へ向けてご案内をお送りさせていただく予定ですので、ご関心がございましたら、是非、ご参加くださいませ。当日について、さわりの部分ではありますが、少しだけ、ご案内させていただきます。
ここ最近、看護婦や介護士の間で、グリーフケアという言葉を盛んに聞くことが多くなっています。大切な人を失った遺族にとって、その悲しみのあり方は人それぞれ異なります。悲しみに暮れる人々が、内にしまい込んだ思いや感情などを抑圧することなく自分の外に出せるように、周囲の人々が温かく支え、受け止めて共感していくことが「グリーフケア」です。
少子高齢社会を迎えるにあたって、供養のあり方が変わろうとしています。葬儀や法事の簡素化が進み、儀式そのものを略する傾向がみられます。そこで、この度は、仏教的視点からではなく、心理学的視点から、僧侶と遺族のかかわり方に注目してみたいと思い企画いたしました。
講師に、日本初のエンバーミングの講師でもあり、グリーフケアの第一人者でもある㈲ジーエスアイ、代表取締役、橋爪謙一郎氏をお招きすることになりました。グリーフケアに関する橋爪先生のお考えとプロフィールを一緒に添付いたしましたので、どうぞ、ご覧になってください。
また、講演会当日、講演会終了後、下記により懇親会を開催いたします。講師の橋爪謙一郎氏を囲んで、情報交換ができる和やかな会にしたいと考えております。奮ってご参加くださりたく、ご案内申し上げます。
●橋爪謙一郎氏プロフィール
①㈲ジーエスアイ 代表取締役
②カリフォルニア州エンバーマー (ライセンスEMB 8712)
③IFSA(日本遺体保全協会)スーパーバイザー
④フューネラルディレクター(全米国家資格)
⑤NPOライフデザイン研究所 副理事長
1991年 成城大学法学部法律学科卒業。
1994年 エンバーマーのライセンス取得のため渡米。ピッツバーグ葬儀科学大学 (Pittsburgh Institute of Mortuary Science)にて、エンバーミング 等のアメリカの葬祭に関する専門教育を受け1996年に卒業。
1996年 フューネラルディレクター国家試験に合格
1996年 ジョン F.ケネディー大学(John F. Kennedy University)大学院にて グリーフケアに必要な心理学、コミュニケーション、社会学を中心とす る教育を受け、1998年に修士号を取得。
1998年 ダフニー葬儀社(カリフォルニア州サンフランシスコ)でインターンシ ップ開始
1999年 オコーネル葬儀社(カリフォルニア州サンマテオ)でインターンシップ を継続
2001年1月 カリフォルニア州より、エンバーマーライセンスを認定。(EMB 712)
2001年 神奈川県平塚市にある冠婚葬祭についての専門教育を提供する「日本 ヒューマンライフセレモニー専門学校(現、日本ヒューマンセレモニ ー専門学校)」にて、副校長として、全体のカリキュラムの構築、並 びに、グリーフケアやエンバーミングなどの教科を担当。
2003年4月~ IFSAスーパーバイザーとして東京・大阪のエンバーマー育成教 育機関の立ち上げに参画。現在上記教育機関において講師としてエ ンバーマー育成に従事する。
2004年1月~ 有限会社ジーエスアイ設立。代表取締役としてエンバーミング及び グリーフケアをサービスの中心とする葬祭関連業者向けコンサルテ ィングの提供や、講演活動を行う。
●グリーフケアとは・・・by橋本先生
大切な存在を死別などによって失うことにより、様々な思いや考え、感情が内面にわきあがってきます。それらの思いや感情が、常識や習慣、私達自身の持つ先入観などに影響されて、外に表現されないまま自分の中に溜め込んでしまったものが「グリーフ(=悲嘆)」です。また、そのように大切な存在を失った悲しみを表出する心の仕事を「グリーフワーク(悲嘆の仕事)」と呼ぶのです。
特に日本では、死別による悲しみを内に秘め、感情を抑えて日々の生活にできるだけ早く戻るのが当たり前と考えられています。49日を過ぎても悲しみを抑えられない人に対しては、やさしさと温かいサポートが必要なのにも関わらず、実際には周囲からの心理的なプレッシャーで悲しみを押さえ込む事をせざるを得ない状況になっています。
「心の中から湧き上がってくる思い」や、「感情」を共有する場を持つことができない人、グリーフに対する誤解から出た不用意な言葉などによって、心に深い傷を負った人が増えています。元々生活の柱としての信仰が心の中にしっかりとあった時代と比較すると、今日では宗教者から伝えられる言葉の内容自体も理解できないものになってしまっているのかもしれません。その為、身体的、精神的に変調をきたし、原因の分からないまま体調の不調を訴える人や、欝のような沈んだ気持ちを引きずる人が増えているのです。
こうした大きな悲しみに暮れる人々が、内にしまい込んだ思いや感情などを抑圧することなく自分の外に出せるように、周囲の人々が温かく支え、受け止めて共感していくことが「グリーフケア」です。
グリーフを抱えたご遺族を受け止め、どのような感情であっても抑圧されることなく表出できる場・空間という、本来葬儀や法要が持っていた機能自体も忘れられているのかもしれません。これは、葬儀自体が必要ないと思う人が増加の傾向にある要因のひとつと考えられます。
グリーフの状態にある人の、深い悲しみを減らす事や取り除く事はできません。
安心して自分の気持ちや感情などを表現でき、心を開いて話を聞いてもらうことができる人や場が、今、求められているのです。これらのニーズを提供し、サポートして行く事を「グリーフサポート」として、現在活動しております。
大きな悲しみを抱えた人々に対して、人間的共感を持って関わり続ける事ができる人材「良き聞き手」の育成と共に、その人材が「良き聞き手」であり続けられるように、スタッフへのサポートも提供しています。グリーフケアは、決してアメリカのものではないのです。仏教の教えの中にもご遺族の支えとなるものが多く含まれているのです。
私は、いち早くアメリカにおけるグリーフケアの第一人者であるアラン・D・ウォルフェルト氏(Alan.D.Wolfelt,Ph.D)の研修に精力的に参加することなどによって、その共通点に気づき、新たなご遺族を支える日本らしいグリーフサポートの形を創造し、悲しみと向き合うことができる社会を創るために、日本人に合った「グリーフサポート」を創造することに力を尽くしております。