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お寺探しの旅~自分が求めるお寺とは?~

我々一般人にとって本当に「いいお寺」とは?
色んな情報を集めて、色んな角度から、色んな視点で追求してみたい。

一歩前へ

2010-11-09 10:23:45 | 相談者の気持ち
よく晴れたここ新宿です。

自宅は新宿御苑に隣接しているので、散歩がてら遊びに行ってきました。
ちょうど、友人も1年半ぶりにたずねてくれ、ゆっくりとした平和な時間を過ごせました。

葬儀の次の日から出社し、バタバタして悲しむ時間をあえて持たないように3週間過ごし、込み上げてくる感情を押し殺してきた時間であったように思います。

そんな中のゆったりとした時間だったので、大きい空と大きい樹木、戯れる人々を見て、あらためて「生きる」意味を理解したような気が致します。

ブログを読んでお手紙やお問い合せをして下さった心優しい皆様に深く深く感謝致します。
本当に有難うございます。

この体験を通じて、もっともっとご相談者に寄り添って参ります。

「お父さんとの約束だから」(ご相談者)

2010-09-11 15:27:30 | 相談者の気持ち
ようやく、ようやく、ようやっと、色んな手続きを経て練馬から新宿へ引っ越しできました。案内人の場合、単純な引越ではなく色んな面での諸手続を要したので、ようやくこの苦痛から解放されるかと思うと目の下のクマもなんだか愛おしく思えてくるから不思議です。

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案内人の学生時代からの親友のご相談。



喪家は、相談者が幼少の頃から海外生活も長かったということもあり、非常に家族仲が良さ=絆の強さが伺えた葬儀であったように思う。

相談者から連絡があったのは、お父様がお亡くなりになる2週間前のこと。糖尿病との20年の戦いは、お父様の身体も精神的なものも蝕んでいったという。その2週間前に
「もう、だめだ。ごめんな。先へ行く。」
とおっしゃっておられたとか。

実は、相談者自身が起業することもあり、その記念パーティーが25日に予定されていた。

相談者からの話によると、闘病当時、ご本人の意識が少しだけもどったとき、その件を伝えると
「●●●が会社を興すのか・・・偉いな。お父さんは、●●●に抜かれちゃうな(笑う)心から応援するよ。」
とおっしゃったのだという。お父様との約束ということもあり、そのパーティーは、どんなことがあってもやり遂げたい。というのが、相談者の強い希望だった。   

お父様が闘病の甲斐なく旅立たれたのが7月22日。

  



葬儀施行場所は横浜北部斎場を希望しており日程を確認すると27,28日の葬儀・告別式。果たして、このイベントは、どうなるものかと心配したが、25日当日お邪魔すると、お母様をはじめ、弟2人とそのお嫁さんや子供たちも皆で気丈に一生懸命、来る人々をもてなす様子は、経緯を知っている自分としては、込み上げてくる感情を抑えるのに、必死であった(参加者は、誰一人としてお父様が他界し、数日後に葬儀が行われるのを知らない)。


勝手な想像だが、この家族がこんなにも笑顔で振る舞えるのは、お父様との誓いが家族の思いを一つにして動かしているような気がしてならなかった。 

 
葬儀当日、あの日のご家族の様子とは異なり、心から悲しんでいる様子が見て取れた。最期のお別れの場面では、参加者皆が心から惜しみ別れを告げ、手紙、似顔絵やプレゼントを納めている様子をみていて、「ああ、本当に愛され尊敬されていたお父様なんだな。」と実感した。
「家族の絆」のあり方をあらためて考えさせられた時間であった。

故人様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。


死を待つということ

2010-08-03 06:40:48 | 相談者の気持ち
音沙汰無く過ごしてしまいました。

なんとなく、ブログを書こうと思うと父のことが頭に浮かび胸どころか喉仏近くまで息苦しい感じがして開くことすらしませんでした。

今は当直中で、昨晩もご危篤状態のお母様を抱えているご相談者とメールでやりとりさせていただいたのですが、ご心情を思うと自分と重なり、どうにかこうにか寄り添ってあげたい気持ちに駆られます。

1日でも長く、少しでも一緒に。そんなことを思いながら返信するのでした。


案内人の父は、「死ぬ死ぬ」といいながら、かれこれ2年以上も頑張ってこれました。

最近は、寝たきりで食事も食べられなくなり、身体は骨と皮になってきて、一生懸命しゃべってくれますが、ろれつが回っていないので、対応するこちらは、「多分、こういってるんだろうな。」と想像しながら、会話をします。

昨晩は、事務所移転に伴い、案内人も事務所近くに引越しせねばならなくなったので、家を決めてきたことを報告(都会は家賃が高すぎて、今より高い金額出しても古くて、例え、おばちゃんでも女性としての視点で言えば、満点はだせない場所)すると、

「本当に大丈夫なのか?心配だよ、心配だよ」
とろれつが回らない言葉を吐きながら、ふぇ~んふぇ~んと泣くのでした。

正直、父が泣くことなんて祖母の葬儀の時ぐらいした見た事なかったのでびっくりしました。(母の報告によると、感情がセーブできなくなっているようで、最近は小さな子供のように泣く機会が増えたそうです。)

父にとって、元気な頃と今の現実を受け入れることは、精神的にも肉体的にも苦しいらしく、会う人会う人に「楽にさせてくれ。」と言って、早く旅立ちたいとこぼしているようです。

家族としては、そんな言葉を複雑な心境で受け入れます。

一緒にいたい。けど、苦しい思いはさせたくない。


きっと、何万人何十万人という人が案内人と同じような思いをしているのでしょうね。

メールの向こう側

2010-02-12 13:31:46 | 相談者の気持ち
昨日は、父の見舞いに行ってきました。

なんとも嬉しそうな顔をして出迎えてくれ「お父さんね、調子いいんだよ。」と言って持参したクッキーをひたすら食していました。

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さっき、うちの相談員を叱った所です。

なぜなら、ご相談者が送ってきたメールから読み取れる先方の心情を読み切れていなかったからです。

メールのやりとりは、非常にデリケートです。相手の数少ない言葉のニュアンスを汲み取らねばなりません。

込み上げてくる感情を押させてメールしてくる人
罪悪感を持ちながらメールしてくる人
お金に不安をもちながらメールしてくる人

ご相談者の心をキャッチできなければ、メールでのやりとりは成立しません。
せっかくやりとりしていても、途中で言葉を間違えれば、そこで終わってしまいます。

相談員は、想像力豊かに愛情を持って、ご相談者と接しなければならないのです。

ほんとの心内

2010-01-31 20:51:59 | 相談者の気持ち
結局、昨晩はよく眠れなかった。

近い将来「死」を告知された本人の気持ちは、いかなるものか・・・

想像しても想像しても結局本人の気持ちは予想すらできなかった。

こうなってくると、今度は、
「あの時、ああ言っとけば良かった。」
あれもしなかった、これもしてあげなかった。と後悔の念に襲われ自分自身を責め続ける。

しかし、こうして時間がたち少し冷静になってくると不安ながらも現実を受け入れる気持ちが生まれてきたから不思議だ。

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ブログを読んで声をかけてくださった方々へ

ただただ、ありがとうの気持ちで一杯です。
ほんとにほんとにありがとう。

父が再々発した

2010-01-30 21:33:54 | 相談者の気持ち
一昨年の9月頭に脳腫瘍の再発が発覚し10月に手術をした。年内まで持つかどうかと言われていたが、運よく今まで過ごす事ができた。

もしかすると、このまま良くなるのでは?と錯覚したほどで、やっぱり「死」とはすぐに受け入れがたかったのだが、特別はなく誰しも平等に必ずその時はくるのだと、今日あらためて実感した。

夕食をとっているとき、母から連絡を受け、父の脳腫瘍が再々発して大きくなっていることを告げられた。

父の腫瘍は、脳幹の真上にできており、万が一の際は、こん睡状態のまま旅立つか、痙攣をおこして、あるいは、心臓発作をして息が吸えずに終える。といったような症状が考えられるのだそうだ。

「息が吸えない!?・・・」

ああ、何て苦しそうだろう。想像するだけで、かわいそうで涙が止まらなくなる。

毎日毎日お亡くなりや危篤の電話が鳴り、相談員として対応しているわけだが、自分がいざ、当事者となるとおじけづいてすべてを忘れる感覚。

さすがの父もショックを受け、吐き気と戦いながらうなだれて布団に入っていると母がいった。

ただただ、どうしようどうしよう。

どうにもならないのに、どうしようの連発。

こんな泣きたくて不安な気持ちを受け止めてくれる相談窓口があればいいのに。

不思議な縁

2010-01-26 23:16:50 | 相談者の気持ち
バブルがはじける直前に新卒で大和證券に入社した案内人には、当時6人の同期と共に新店舗へ配属された。

今でもその同期とは仲良くさせていただいており、先日その中の1人がお母様を亡くされた。

彼女は、とても親孝行で、お母様が闘病中毎日1時間以上かけて病院へお見舞いにいっていたという。

世の中、親の骨も捨ててください。と平気で言い放つ人もいる中で、心温まる気持ちにさせてくれていた。

ご両親は、とても仲むつまじかっただけに、お父様の「一日が長い・・・」といってつぶやく姿に、彼女はさらに心を痛めている。四十九日もあけてお父様を連れて家族旅行に行く計画を立てたとのこと。

以下彼女の文章をそのまま引用させてもらう。

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週末の旅行ですが船が点検で欠航だったり色々と予定外なことがあり、行き当たりばったりで行動することに…
何も知らない●(夫)が行き先を検討したら、なんと父と母の新婚旅行のコースになったの。
父が母の写真を持ってきていたこともあり皆で「おばあちゃんに導かれての旅行コースになった感じだね」と…。
父の思い出話を聞きながらの旅になりました。
◆◆(娘)は「五人の旅行になったね」なんて言ってた。
素敵な旅になったの。

それにしても不思議だなぁと思って…目には見えない色々なものに動かされている気がしてなりませんでした。
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我々の想像をはるかに超えた世界が、本当にあるのかもしれない。と思いにふける出来事であった。

PS;N子へ
悲しくなったり、寂しくなったり、不安になって誰かに何かを聞いてほしくなったらいつでも連絡してね。特別な事は言えないかもしれないけど、話をきくことはできると思うの。

お坊さんが嫌いだから火葬式

2010-01-11 18:08:44 | 相談者の気持ち
年末年始の暴飲暴食がたたって肉布団が厚くなっても何の役にも立たず、この寒さに震え上がる案内人です。

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「私、お坊さんが嫌いなんです。」

だから、火葬式をしたい。とおっしゃった。静岡に住むお母様が医師よりあと1ヶ月と宣告されたため、葬儀社を探しているという。

ご相談者が言うには、

「正直葬儀費用には、困ってないんです。母の預金を使うので。ただ、宗教というものに、まったく意味を感じないんで通夜・告別式というのに価値観を見出せないんです・・・。それに、先日妹が菩提寺(静岡市内にあり、墓地はその寺にある)に行ったら奥さんが出てきたらしいんです。火葬式の話をしたら、馬鹿にみたいに怒鳴りまくったらしくて、直の事嫌悪感を感じます。だから、寺に内緒で葬儀しようかとも考えてるんですよ。」

最近は、類似した話が多い。

①宗教に価値を感じない。

②住職の奥さんが威張ってて感じが悪い。

①は宗教者としてのあり方。②は住職尚且つ夫としてのあり方が問われるからお坊さんも楽じゃない。

このご相談者には、菩提寺に納骨を考えているのであれば、無視しての葬儀はやめたほうが良いこと、そして、火葬式をと考えるのなら、再度、お寺側ととことん双方が納得のいくところまで話をすべきであることを伝えた。

「どうしても話をしなきゃならないんですか?」

『そのお寺に納骨をしたいと考えるなら、それは、檀家としての使命だと思って頑張ってみてください。』


独り暮らしの不安

2010-01-06 16:15:48 | 相談者の気持ち
5日に大阪に出張してきました。



美しく昇る朝日を見て、拝んだ後に記念に一枚。良いことがありそうな予感がします。

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出張の目的は、いくつかあったが、その一つが前回大阪市中央東老人福祉センターでの勉強会参加者から連絡を受け、面談相談をすること。

ご相談者は、20年前にご主人を亡くされ、娘達は遠方へ嫁ぎ、現在独り暮らしなのだそうだ。

このたびは、自分の意志を他の子供達に伝えてもらわねば意味がないといって、次女をお連れになってのご相談であった。

ご本人が心配なさっていたことは、万が一のとき、どうやって緊急事態を他へ伝えるかということである。役所へ手続きするとブザーを設置してくれるのだが、ブザーを鳴らした後、何処に連絡がいくのかお調べしないとわからなかったため、後日お調べしてお伝えするお約束をした。

確かに、独りは不安だ。

これから、類似ケースのご相談はもっともっと増えることであろう。
案内人は、いつもご相談者に学ぶ機会をいただく。

もっともっと勉強せねば・・・

葬儀社の比較検討

2009-11-17 23:51:26 | 相談者の気持ち
今日は、来年度の年賀状にプリントする写真を相談員一同で撮影しました。

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今日は、ご相談の電話が良くなる1日だった。

「今まさに亡くなったばかりで、これから霊安室へ移動」というご相談者。
「亡くなって病院出入り業者へ搬送安置までしているが、納得がいかず葬儀社を探している」ご相談者。
「ご危篤状態で遠距離にすんでる親族のために葬儀社を探す」ご相談者
「数十年お会いしていない身内の方がホスピスに入っており、入院費が嵩むがゆえに葬儀は・・・」というご相談者。
などなど、色々

ただ、電話で聴いていて思うのは、こちらに連絡してくる人のほとんどが他の葬儀社もしくは相談窓口に電話を入れており常に比較検討しているということである。

過去に比べ進化した消費者は、ますます進化しつづけ、インターネットを通じて選択肢の幅を広げ続けている。

葬儀社の競争は、前にも増して激化していくだろう。
そして恐らくお寺は本当の布教活動をせねば、檀家離れの加速をとめる事はできないのかもしれない。