トーク:小栗旬
TBS「獣医ドリトル」
今夏公開された映画「シュアリー・サムデイ」で、監督を務めた。俳優としては史上最年少の映画監督デビュー。「特別なことではない」と思う一方、見えてきたものがある。
俳優とディレクターの関係性。
かねて演出に興味を持ち、演じる側としてカメラの前に立ちながら、頭の中でさまざまなシミュレーションを重ねてきた。自分ならどう撮るか。このシーンの意味は何か……。
「作品を客観的に見ることが、俳優としてプラスか、マイナスか。考えるようになった。役者って、どこか自分勝手で、わがままな部分があっていい。だから、今回は自分のことだけを考えてやっています」
ドリトルこと獣医師・鳥取健一が、他者を寄せ付けないキャラクターであることも幸いした。「オレが好きなのはカネ払いがいい客」と言い放ち、悪徳獣医師とのレッテルも意に介さない。だが、ぶっきらぼうなもの言いの裏には、愛情を欠いたペット飼育に対する警鐘が含まれている。
「つい『動物の病気ぐらい』って考えがちだけれど、人間より治療が難しく、お金のかかる症例だってある。やるべきことをやり、多くを語らない鳥取は、動物医療におけるリスクを行動で示していると思う」
ヒロイン役の井上真央をはじめ、TBSの人気ドラマ「花より男子」チームが集った。
「やりやすい半面、危険もある。許し合っていくだけではだめだという意識を持たないと、お客さんが見たいと思うドラマが作れなくなる」
そう答えた人気俳優は、「硬骨な表現者」の顔をしていた。
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■人物略歴
◇おぐり・しゅん
1982年12月26日、東京都出身。両親が住む実家には犬が2匹いる。
「父は仕事で不在がち。犬の世話をしている母を見ていると、寂しさを感じずに済んでいるのだなと思います」
(毎日新聞)
評判ですね、「獣医ドリトル」。
商業的には厳しかったと言われる「シュアリーサムディ」、
でも先に進むためにはとても貴重な経験になったということのようです。
なかなか視点を変えるって、できないでしょう。
一度監督として実際に映画公開まで作業をやり遂げた上に、
鳥取健一という、硬派でやりがいのある役で、
画面では気持ちよく演じていらっしゃるように見えるけれど、
水面下でどんな手ごたえとか変化を感じていらっしゃるのかなあと思います。
妹が「カリギュラのときとは違うやろうなあ。
お姉ちゃん、《時計じかけのオレンジ》、観たいやろ?」と、
痛いところを突いてきました。
ほんと、幸運にもチケットをゲットされたかた、
じっくり楽しんでほしいです^^