ツイッターで何気ない話をしてて、そのきっかけで山口小夜子さんのことを思い出した。
一番好きな女性。より、あがめるという言葉がふさわしい。
山口小夜子さんの輝き。
山本寛斎さんのショーのモデルを務めてた山口小夜子さんが当時大好きで、
80年代にロンドンへ旅行したとき、黒地に鮮やかな七色のジャンクストーンが
散りばめられた寛斎さんのカーディガンを着て、ロンドンの街を歩いた。
イギリス人の友だちは、カーディガンと資生堂のことをしきりと聞いたなあ^^
小夜子さんでつながってたんだ。
ショーウインドーの中に小夜子さんのマネキンがまっすぐ立っていたよ。
とてもとても誇らしかった。
小夜子さんのことを思い出すのは、喧騒のなかに居るときじゃないなあと思う。
自分が持っていると思っていた自由が失われて、
残っているのは、肉体的な欲望ではなくて、精神的なもの、
その精神的なもの、も、不安や恐怖や悲しみで、レベルは1から2へ、
2から3へ、と危険度が増してゆく。
私だけじゃないけれど、
でも、私と向き合うのは私だけ。
私の中で奪われない根源的な、そんなに数多くはないものが
暗闇の中に星のようにかすかに瞬いている。
そのひとつは確かに山口小夜子さんだと思う。
たとえ小夜子さんが境界線をまたいで、向こうの世界に渡られても、
その究極の美は色あせない。
今また小夜子さんをせつなく思い出すひとは多いのじゃないだろうか。
きょうは何の日?2007年8月14日
Sayoko Yamaguchi NHK-BS 1998