「わたしはあなたの行いを知っている。見よ、わたしはあなたの前に門を開いておいた。だれもこれを閉めることはできない。あなたは力が弱かったが、わたしの言葉を守り、わたしの名を知らないと言わなかった。」(ヨハネによる黙示録 3章8節)
ヨハネの黙示録の2章3章に記されている7つの教会の中で、唯一非難されていない教会があります。フィラデルフィアの教会です。
聖書は、この教会の人々を「あなたは力が弱かったが、わたしの言葉を守り、わたしの名を知らないと言わなかった」(黙示録3:8)と記しています。力がなく、弱い存在でありながらも、神様に忠実に従い、まっすぐな信仰を持って主を呼び求めていたのがフィラデルフィアの教会の人々でした。
今、わたしたちの教会では、今年の伝道計画について話し合っています。しかし、そういった時、聞こえてくる声は、必ずしも伝道に前向きな意見ではないかもしれません。「うちの教会は、高齢化で働ける人がいない。奉仕するのではなくて、してもらう方だ」とか、「お金もない。将来のために、伝道の費用を抑え、お金を貯めておかなければならない」といった後ろ向きの意見です。そして、伝道推進のために、後ろ向きの意見を認めず、遠ざけてしまうことがあるのです。
しかし、大切なことは、遠ざけるのではなくて、実は、フィラデルフィアの教会の人々がそうであったように、認めてしまうことではないでしょうか。自分の力のなさ、自分が弱い存在であることを認めてしまうのです。そして、神様に「助けてください」と助けを求めるのです(黙示録3:8)。
福音宣教のために、弱さを認め、神様を信頼し、祈りたいと思います。
山口 平賀和弘
(防府教会牧師室便りより.No.133 10,1,23)