あいちトリエンナーレのメーン会場で、展示作品も多い愛知芸術文化センターは初日に10階部分だけを歩きましたが、今回はセンター内の残りの8階や地階などの展示場へ。
原爆事故の放射能汚染を取り上げた作品など、しばらく足を止めて見入る力作に出会えました。
8階展示場で最初に出会った光景には驚きました。
大きなフロアの壁面全てを使って展示された黒や灰色、茶色などの短冊形の作品約70枚。地元愛知県や三重・岐阜・長野各県の山や川筋、海岸などの断層で採取した土をボンドで塗り固めたそうです。
砂や小石も混ざった作品に、大地の色彩の豊かさに気づきました。
壁いっぱいに並ぶ大きな樹木の年輪や樹皮模様。原発事故で住まいや田畑とともに放射能汚染され、伐採された神社の御神木や「イグネ」と呼ばれる屋敷林の古木を写し取ったものです。
一本一本に対する村人の思いなどの添え書きに、これもまた原発事故の悲しい記憶の断面だと思いました。
中国、ネパール、日本、ケニアの学校や、レバノンの難民キャンプなどで、子どもたちがキャンバスに思いのまま、自由に描いた絵を置いたコーナーがありました。
観覧者は自由に手に取って見ることができます。僕も子どもたちを育む自然・教育環境を考えたり、キャンバスに向かった子どもたちの気持ち、豊かな表現、色使いなどを鑑賞しました。
「パブローブ」という耳慣れない文字に興味を持って展示場に入った作品も楽しめました。
「パブローブとは、パブリック(public)と、大きな衣装タンスを意味するワードローブ(wardrobe)を重ねた造語です。いわば衣装の図書館です。思い出の服を持ってきてくださったり、ここにある服を試着したり、気に入ったら借りていただいても・・・」
こんな説明を受けて、タンスである大きな部屋に入ると、天井から床まで色とりどり、さまざまな衣装がずらり。その数、約1000着とか。なるほど、楽しいアートです。
屋上にもアートが
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