名古屋市博物館で開かれている、名古屋市立工芸高校(名市工芸=めいしこうげい)デザイン科の卒業制作展を見てきました。プロを目指す感性豊かな作品に包まれました。展覧会は24日まで。
名市工芸は1917年(大正6年)に創立、今年はちょうど100周年を迎えました。
デザイン科をはじめ都市システム、建築システム、インテリア、グラフィックアーツ、電子機械、情報の計7つの科があり、高度な専門知識と技術を習得。全国的なコンテストや技能五輪などでも好成績を重ね、各界に豊かな人材を輩出しています。
デザイン科の卒展は各自が制作するのではなく、科全体のテーマを決め、グループに分かれて制作にあたるのが伝統です。
決めたことしのテーマは「そのノーマル?」。つまり「普通って何?」という結構難しそうなテーマを掲げ、40人の生徒が運営を担当するグループを含めた7つのグループに分かれて制作しました。
会場に入り、まず目に飛び込んできたのは、生徒たちが1番関心のあるファッションを題材にした立体作品でした。
制服や髪型などを取り上げ、代表的な賛否両論を掲載、卒展の参観者とともに考える内容です。
例えば、髪型について。「中・高生が髪を染めるのはおかしい」「髪の毛の色を黒しか認めない理由は何?」といった具合です。
ひとつの花をさまざまな色で描いたり、国や地域で違う美的感覚を表現した作品。男女の意識や感覚、価値観の違いを逆転させるなどして、学校生活の数コマから考えるムービーも。
「普通って何?」。こんな難しいテーマを掲げて、いろんな切り口でさばいた作品に「半世紀以上前の高校生」も見入りました。
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